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フリガナオオヤマ サヤ
ローマ字OYAMA Saya
氏名大山 小夜
メールsaya@kinjo-u.ac.jp
学位文学修士 
所属人間科学部 / 多元心理学科
職名教授
所属学会日本社会学会 関西社会学会 日本社会病理学会 東海社会学会 日本犯罪心理学会 
専門分野社会学   
研究課題多重債務問題と社会的包摂に関する実証研究 シカゴ学派社会学の理論と方法論に関する研究  

学会及び社会における活動等

開始年月 活動内容 終了年月
2006年11月 日本社会学会社会学教育委員会委員 2009年10月迄
2008年 4月 独立行政法人大学入試センター教科科目第一委員会委員 2011年 3月迄
2008年 7月 東海社会学会理事 2012年 6月迄
2010年12月 独立行政法人日本学術振興会科学研究費委員会専門委員 2012年11月迄
2012年12月 日本社会学会機関誌「社会学評論」編集委員会編集委員 2015年 9月迄
2013年 9月 関西社会学会機関誌『フォーラム 現代社会学』編集委員会専門委員 2016年 5月迄
2014年10月 社会調査協会機関誌『社会と調査』専門査読委員 2017年 9月迄
2016年 7月 東海社会学会理事 2020年 6月迄
2019年 9月 関西社会学会機関誌『フォーラム 現代社会学』編集委員会専門委員 現在に至る
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受賞歴

受賞年月 受賞名
2009年 5月 第60回関西社会学会大会奨励賞受賞
2014年 3月 第12回日本NPO学会優秀賞受賞(共同受賞)
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著書

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「シカゴ社会学の研究」 共著 1997年11月 恒星社厚生閣 大恐慌時代に、経済危機への家族適応に関する分析を行った社会学者と精神科ソーシャルワーカーによる共著The Family and the Depression: A Study of One Hundred Chicago Families(1938)(以下『家族と大恐慌』)を紹介し、「学際的アプローチの意義」「方法論的特徴」「知見」「キャバンの家族認識」「歴史的叙述」の5点を検討した。総頁数:595頁 執筆箇所:「危機を生きる家族」(P492〜P521) 宝月誠、中野正大編著/小川伸彦、大山小夜他 総著者数15名
「シカゴ学派の社会学」 共著 2003年11月 世界思想社 アメリカシカゴ学派社会学の最盛期(1920年代)における一連の代表作の理論と方法を検証し、「シカゴ学派社会学の形成と展開」「パーソンズらの構造機能主義や日本社会学への影響」を考察した。「家族社会学の成立に寄与した社会学者バージェスによる議論とその適用過程」「シカゴ学派による社会心理学的研究の特徴」について示唆を引き出した。総頁数:386頁 執筆箇所:「第7章家族と社会解体」(P200〜P220)、「第9章3節キャバン『自殺』」(P255〜P260) 宝月誠、中野正大編著/藤澤三佳、大山小夜他 総著者数21名
「社会病理学講座・第1巻 社会病理学の基礎理論」 共著 2004年 2月 学文社 日本社会病理学会編集「社会病理学講座」(全4巻)『第1巻』所収。社会解体論、逸脱行動論に並んで、社会病理研究を支える主要理論の1つである「アノミー論」の章を担当した。デュルケムおよびマートンによるアノミー論、相互作用論者による修正、マートンによる修正、アノミー論への批判、近年の研究動向を紹介し検討した。総頁数:237頁 執筆箇所:「アノミー論」(P119〜P135)(第1巻)松下武志、米川茂信、宝月誠責任編集/星野周弘、大山小夜他 総著者数13名
「社会的コントロール論の現在」 共著 2005年 3月 世界思想社 アメリカシカゴ学派社会学を歴史的源流とする「社会的コントロール論」を現代日本の社会問題分析に適用し、その理論の応用可能性を提唱した。消費者信用取引の紛争増加にともない、日本では、紛争抑止と円滑な紛争処理のためさまざまな対策がとられてきた。本稿はこうした社会的コントロールの経緯・変容・現状・課題を実証データをもとに探った。本稿は2004年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。総頁数:482頁 執筆箇所:「消費者信用取引にみる法的コントロールの成立と変容:貸し手と借り手の絶えざる攻防」(P228−P244)宝月誠・進藤雄三編著/栗岡幹英、大山小夜他 総著者数27名
「検証 日本の貧困と格差拡大」 共著 2007年 5月 日本評論社 2005年から06年にかけて日本弁護士連合会が日本国内、ならびに韓国・ドイツ・英国の3国に関する生活困窮の実態と対処について現地調査し、有効な対策と法案づくりに向けた研究を行ってきた。その成果は、2006年11月、釧路で開かれた第49回日弁連人権擁護大会の場で報告された。本書は、この時に配布された報告書に加筆修正し、当日の講演や議論の内容を収録したものである。総頁数:320頁 執筆箇所:「タワーブロックをめぐる英国の貧困と対策」(P222〜P228)(「タワーブロックにみる英国の貧困と排除」(本研究業績報告書掲載)を一部加筆の上、再録)、「パネルディスカッション」(P253〜P263)日本弁護士連合会編集/竹下義樹、河野聡、猪股正、大山小夜他 総著者数23名
「反貧困の学校」 共著 2008年10月 明石書店 2008年3月29日、貧困問題に取り組む実務家・NPO・研究者らが東京に集まり、「反貧困フェスタ2008」を催した。本書は当日の講演などを編集・収録したものである。当該教員は、このフェスタの部会で報告した。本書では、このときの報告内容をベースに、貧困対策を社会投資として捉えることを提唱した。総頁数:254頁 執筆箇所:「夢と活力のある社会づくりに向けて」(P81〜P94)(「スウェーデンを中心とする福祉政策」(消費者法ニュース掲載)を修正加筆) 湯浅誠・宇都宮健児編集/水島宏明、生田武志、大山小夜他 総著者数22名
「よくわかる現代家族」 共著 2009年 4月 ミネルヴァ書房 家族社会学・家族関係学などの初学者向けに書かれた解説書。およそ100項目の事象を収録。当該教員は、このうち、「多重債務と家族」の項目を担当。総頁:227頁 執筆箇所「多重債務と家族」(P190〜P191)神原文子・杉井潤子・竹田美知編集/田渕六郎、信田さよ子、大山小夜他 総著者数29名
「現代の差別と排除 第4巻 福祉・医療における排除の多層性」 共著 2010年11月 明石書店 日本社会に旧来から存在する差別の過去と現在を検証するとともに、新たなかたちの差別と排除をとらえる叢書シリーズの一冊である。宮部みゆきの小説『火車』を補助線に、多重債務のメカニズムを具体的な事例を交えて「人間関係からの排除」「社会構造からの排除」の両面から解説し、先進的な法整備へ導いた戦後日本の多重債務運動の特徴、また近年の,多重債務運動から反貧困運動への展開過程を紹介し考察した。執筆担当:「第2章 多重債務の社会的世界」。総頁:208頁。執筆頁:P55~P86 執筆者:好井裕明・藤村正之ほか編集/圷 洋一・大山小夜他 総著者数7名 
「個人加盟ユニオンと労働NPO:排除された労働者の権利擁護」 共著 2012年 5月 ミネルヴァ書房 1990年代以降の労働者の処遇悪化にともない、従来、主に正規雇用労働者、なかでも男性労働者の権利を擁護してきた既存の企業内組合は、増加する非正規雇用労働者や女性労働者の諸課題にうまく対応できない事例が指摘されるようになってきた。本書は、こうした状況下、非正規雇用労働者や女性労働者の権利擁護組織として近年その活動が注目されつつある個人加盟ユニオンや労働NPOの諸事例をとりあげて検討し、理論的示唆を得ることを目指した。第12回日本NPO学会賞(優秀賞)受賞。執筆箇所:「第6章 派遣切り問題にみる「協セクター」の可能性:愛知派遣村のフィールドワークを通じて」。総頁約260頁 執筆頁:P159~P179 執筆者:遠藤公嗣編著/上原慎一・大山小夜他 総著者数9名 
「シリーズ〈基礎ゼミ〉社会学」 共著 2017年 2月 世界思想社 日本学術会議社会学委員会「大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準 社会学分野」で扱われた全14領域を網羅。各章は、それらの各領域について、(1)問いの発見→(2)調べる→(3)考察する→(4)理論化して深める、という手順で学べる構成になっており、スタディスキルと社会学を一体化して体験的に学べる。世界思想社による大学初学者向け「シリーズ<基礎ゼミ>」第一弾。総頁数:224頁 執筆箇所:「社会問題はいかにして起こるのか?」(P159~P173) 工藤保則・笠井賢紀との共編 総著者数14名
「ウォールストリート支配の政治経済学」 共著 2020年 2月 文眞堂 1980年代以降の金融サービスセクターの拡大が米国の経済、政治、社会にいかなる影響を及ぼしてきたかを実証的、理論的に検証した。米国経済を専門とする執筆陣のなかで、金融化対策の海外事例として、2008年の世界金融危機に先立ってノンバンク市場への規制を導入した日本の事例の背景・経緯・影響を、社会学的フィールドワークに基づいて分析した。科研費18K02016による研究成果の一部である。総頁数:221頁 執筆箇所:「ノンバンクの巨大市場に切り込んだ日本―多重債務と改正貸金業法の成立」(序章・終章を除く全10章のうち第9章を担当。P173~P191) 大橋陽・中本悟編著/総著者数8名
「「最新 社会福祉士養成講座」シリーズ 第3巻『社会学と社会システム」 共著 2020年11月 中央法規出版 1989年より30年間にわたって社会福祉士養成テキストの発行を担ってきた中央法規出版が、2021年4月の社会福祉士養成課程新カリキュラム開始にあわせて、現行の『新・社会福祉士養成講座』シリーズを全面改訂。総頁数:220頁 担当箇所:「第4章 生活と人生」の「第3節 労働」(印刷中につき頁不明 約1万2000字) 一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟編
「歴史的不当判決で考える生活保護(仮題)」 共著 2020年12月 風媒社 厚生労働省が2013年から実施した生活保護費の大幅な引下げの撤回を求めて、全国で利用者1000人超が国などを訴えているいわゆる「いのちのとりで裁判」のうち,全国に先駆けて2020年6月25日に出された名古屋地裁判決(原告棄却)をめぐり,原告本人,弁護団,原告側証人,研究者らによる判決に対する評価,裁判にいたる経緯,生活保護制度に関する見解等を収めた.総頁数180頁 印刷中のため執筆担当頁不明.白井康彦・石黒好美編著/井手英策,木村草太,大山小夜他 総執筆者数6名.
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学術論文

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「シカゴ社会学の一断面(上)」 共著 1997年 3月 京都工芸繊維大学 「人文」No.45 初期シカゴ学派社会学の代表作のひとつであるキャバンとランクによる著『家族と大恐慌』を、当時の歴史的・学問的状況に位置づけて読み解き、理論と方法の析出を試みた。これまでほとんど知られていなかったキャバンの生涯に光をあて、本書の前半部を紹介した。(P1〜P30)(共同研究につき本人担当部分抽出不可能)中野正大、大山小夜
「多重債務の構造的背景」 単著 1997年12月 京都社会学年報 vol.5 近年の日本における破産急増の背景にある社会構造の変動過程を、貸し手・借り手・自己破産に関する統計データを用いて、縦断的・階層横断的に分析した。現在、多重債務問題を誘発しやすい構造的緊張があることを指摘した。本稿は1997年度科研費(特別研究員奨励費)による研究成果の一部である。(P195〜P214)
「シカゴ社会学の一断面(下)」 共著 1998年 3月 京都工芸繊維大学 「人文」No.46 キャバンとランク著『家族と大恐慌』後半部を紹介し、「調査方法」「大恐慌研究」「家族研究」「家族のコントロール論」「都市の家族」の5点から本書の理論と方法を考察し、外的危機への家族適応分析の現代的な意義を問うた。(P37〜P66)(共同研究につき本人担当部分抽出不可能)中野正大、大山小夜
「多重債務者の救済活動」 単著 1998年12月 京都社会学年報 vol.6 全国に70数カ所(執筆当時)ある多重債務者の自助グループのうち1ヶ所を調査し分析した。彼らは、既存の相談機関と異なり、債務整理だけでなく、当事者の認識転換・生活再建・ネットワーク再構築をめざしさまざまな活動を行っている。こうした活動は、弁護士や司法書士などの法律家ネットワークから調達される経済的・人的・情報的資源によって支えられている。本稿は1998年度科研費(特別研究員奨励費)による研究成果の一部である。(P113〜P137)
「初期シカゴ学派にみる自殺研究(上)」 共著 1999年 3月 京都工芸繊維大学 「人文」No.47 アメリカシカゴ学派の古典的研究のひとつであるキャバン著『自殺』を読み解き、「アメリカ初の自殺に関する実証的研究」として本書が理論的・方法的にどのようなことを企図していたかを明らかにした。本編では、本書を社会学史上に位置づけ、本書前半部を紹介した。(P1〜P35)(共同研究につき本人担当部分抽出不可能) 中野正大、大山小夜
「初期シカゴ学派にみる自殺研究(下)」 共著 2000年 3月 京都工芸繊維大学 「人文」No.48 キャバン著『自殺』の後半部と本書に対する従来の評価を検討した上で、本書における理論と方法の間の有機的連関を明らかにした。本書は、社会解体と個人解体という概念をバランスよく用いて自殺の総合的理解を目指していた。日記や統計、ドキュメント資料などのデータはそうした理解を築く上で不可欠であった。こうした発想の源泉は、トマスとズナニエツキ著『欧米におけるポーランド農民』に求められる。(P57〜P95)(共同研究につき本人担当部分抽出不可能) 中野正大、大山小夜
「多重債務者の生活史」 単著 2002年 3月 相愛大学 「研究論集」vol.18 多重債務に陥った一人の男性の生活史を、裁判所に提出された「破産申立書」と筆者による「聞き取りと観察」を用いて描き、社会的相互作用論の視座からキャリア分析を行った。問題解決と貸し手に対する借り手の認識転換は不可分であり、認識転換にとって人的ネットワークや情報資源は不可欠であることを明らかにした。本稿は2001年度科研費(奨励研究A)による研究成果の一部である。(P51〜P86)
「韓国の消費者信用と多重債務問題」 単著 2005年12月 国民生活センター編集・発行「国民生活研究」第45巻第3号 1997年以降の韓国政府による消費者信用市場の規制緩和策の社会的影響を分析した。とくに、カード利用の増加にともなう借金の支払延滞者急増、日本国内の市場規制強化を背景に有利な条件を求めて韓国に進出する日本系貸金業者の動向、市場への規制と緩和の間で揺れている韓国政府の現状についてまとめた。本稿は2005年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P35〜P51)
「横領にみる犯意形成の社会心理学的研究」 単著 2006年 2月 科学研究費補助金 基盤研究 研究報告書 「現代社会におけるシカゴ学派社会学の応用可能性」 (課題番号14310079) アメリカを代表する犯罪社会学者D・クレッシーの出世作Other People's Money : a Study in the Social Psychology of Embezzlement (1953)を理論的、方法論的に検討し、本書を、シカゴ学派社会学の精神と伝統を引き継ぐ作品として再評価した。(P221〜P240)
「消費者信用市場の拡大が韓国社会にもたらしたもの」 単著 2006年 8月 九州大学 「韓国経済研究」第6号 当該教員による既発表論文「韓国の消費者信用と多重債務問題」の内容に、韓国と日本の最新情報を加えて修正、補筆したものである。本誌は、国内500人からなる韓国経済研究者に購読されている。本稿は、2006年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P1〜P17)
「ギャンブル依存」にどう取組むか:多重債務者の支援現場にみる新たな展開 単著 2011年 5月 『ホームレスと社会』編集委員会「ホームレスと社会」vol.4(明石書店) 熊本県の、ある多重債務者相互援助(自助)グループ「熊本クレ・サラをなくす会」によるギャンブル依存への取り組みを紹介し、ギャンブル依存の問題解決に向けた新たなアプローチの可能性を指摘した。本稿は2010-2011年度科研費(若手研究A)による研究成果の一部である。(P63~P69)
愛知派遣村の支援活動:貧困と排除に取り組むある地域組織のエスノグラフィー 単著 2011年 5月 関西社会学会「フォーラム現代社会学」第10号(世界思想社) 2008年10月以降、派遣切りされた非正規雇用労働者が全国最多の愛知県における「派遣村」活動を、参与観察をもとに考察した。愛知県で生活困窮者が大量出現する構造的背景、愛知派遣村が結成されるまでの形成過程、愛知派遣村による包括支援型「相談会」の仕組みと特徴を明らかにした。本稿は2010年度科研費(若手研究A)による研究成果の一部である。(P76~P86)
惻隠の心:多重債務と貸金業市場のコントロールをめぐって 単著 2011年10月 日本社会病理学会「現代の社会病理」No.26 貸金業市場の成長にともない深刻化した多重債務の問題に対処するため、2006年、日本で貸金業制度を抜本的に改正する法律が成立した。本稿はその背景、経緯、結果を、同法律の成立を求めた人々の視点と活動に着目して考察した。一般に入手可能なドキュメント、当該教員による参与観察と聞き取りに基づく。本稿は2011年度科研費(若手研究A)による研究成果の一部である。(P27~P49)
「特集「現代社会と『生きづらさ』」によせて」 共著 2016年 3月 日本社会学会機関誌「社会学評論」264号 公募特集は、日本社会学会機関誌上、2010年に創設された投稿論文の新たな募集枠である。3回目となる今回は、「現代社会と生きづらさ」をテーマに募集し、過去最多の応募を得た。本稿(解題)は、本企画の意図、応募傾向(応募者の属性、関心の分布)、さらに「境界性パーソナリティ障害」「ひきこもり」「薬物依存症」「若年層女性」「犯罪被害者遺族・自死遺族」に関する論文5本が選ばれるまでの経緯と各論文の概要を紹介した。有末賢と執筆。(解題P446-P459、特集はP446-P551)
インタビューを分析的に帰納する:クレッシーの「不正のトライアングル論」 単著 2017年 3月 金城学院大学論集社会科学編第13巻第2号 「公認不正検査士」制度創設のきっかけを与えた社会学者ドナルド・R・クレッシーの博士論文「他人のカネ」(1953年、未邦訳)を取り上げ、そこで提唱された理論仮説(いわゆる「不正のトライアングル論」)が現在、理論・実務の両面でどう受容・応用されているかを紹介した上で、この理論仮説がいかなる方法論によって構築され(=分析的帰納)、どのような理論的特徴(=犯罪の統合理論――緊張理論・統制理論・文化学習理論――を有しているかを明らかにした。最終的に、こうしたすぐれた理論仮説がシカゴ学派社会学の人的ネットワークのなかで醸成されたことの学説史的意義を確認した。(P50~P62)
被害認識の論理と専門職の精神――過剰債務の社会運動から 単著 2020年 9月 日本社会学会「社会学評論」№282(第71巻第2号) 改正貸金業法(2006年制定)成立の背景・前史・経緯を,同法成立において主導的役割を果たした全国クレジット・サラ金問題対策協議会(1978年設立,以下クレサラ対協)の活動の歴史を通じて描く.クレサラ対協は,多重債務を「被害」と捉え,「被害」認識の普及が過剰債務者の救済と過剰債務をなくすための法整備において不可欠と考え,活動してきた.本稿は,こうした認識がいかなる経緯で生まれ,この認識に導かれて救済や法制定の運動はどう形成され,展開し,帰結したかを,クレサラ対協事務局長を長年つとめてきた弁護士が保有する資料のほか,統計書・業界誌などを用いて考察した.(P247~P265)
"Over-indebtedness Measures in East Asia: 40 Years for Japan and 10 Years for Korea–Taiwan–Japan Relations" 単著 2020年10月 Insolvency Law Institute of Korea, Korean Journal of Insolvency Law, 9(3) Insolvency Law Institute of Korea誌からの要請に基づき,研究報告「東アジアにみる多重債務対策の展開:日本の40年間,東アジアの10年間」(2019年刊,『第10回東アジア金融被害者交流集会』所収)の内容に,日本近代史上最大規模の農民蜂起「秩父事件」の経緯と2006年改正貸金業法成立への影響に関する考察等を補足した.印刷中のため頁不明(韓国語).
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学会発表

題目/演目名等 発表年月 発表学会名等 概要
「日本の多重債務運動と改正貸金業法」 2009年 5月 関西社会学会 第60回大会 「社会病理・社会問題Ⅱ」分科会 多重債務者自助組織や弁護士・司法書士等による専門家集団への参与観察をベースに、2006年に改正貸金業法が成立するまでの彼らの運動過程を多角的に分析、考察した。副題は「当事者と専門家の相互作用分析」。本報告により、第60回関西社会学会大会奨励賞受賞。
「愛知派遣村の支援活動」 2010年 5月 関西社会学会第61回大会シンポジウム第2分科会「労働における差別と排除」 差別と排除の実態とメカニズムを解読し,必要な対応策を討議した。当該教員は,愛知県の地域特性、派遣村の背景と誕生の経緯を紹介し、「貧困や排除の問題をめぐる多様な立場と役割をもつ人びとの相互作用」「こうした活動による当事者や支援者,地域の諸機関,諸団体への影響」「今ここで起きている社会問題への社会学の関わり」等を考察した。司会:野々山久也・沢田善太郎 報告者:福原宏幸・大山小夜・筒井美紀 討論者:上村泰裕・阿部真大
「生きにくさを超えて」 2010年 9月 日本社会病理学会第26回大会公開シンポジウム「現代社会の生きにくさを社会病理学はどのように捉えるか」 「日常性に潜む『病』」を共通テーマに、2008年から10年までの3年間、公開シンポジウムが開催された。最終年の10年は、過年度の議論を踏まえつつ、年齢階層別に分けて論じることが困難なテーマについて討議した。当該教員はパネリストとして多重債務の研究事例を紹介し、「多重債務者の問題解決における認識転換・外部からの介入」「制度と現実とのギャップを人々の意味世界に着目して記述し考察すること」の重要性を指摘した。司会:佐々木嬉代三 報告者:入江良英・大山小夜・神原文子 討論者:魁生由美子・堤圭史郎
「有価証券報告書にみる消費者金融大手4社の貸付動向:多重債務の産業社会学的考察」 2010年11月 第83回日本社会学会大会一般研究報告(3)分科会「産業・労働・組織(3)」 消費者向け無担保貸金市場において7割(残高ベース)のシェアをもつ消費者金融大手4社(プロミス,アコム,アイフル,武富士)の有価証券報告書を用いて,これら4社の,特に貸付にかかわる情報の横断分析と経年分析を、立法・行政・司法等の社会の文脈を参照しつつおこなった。
「40年間の過剰債務者救済運動を社会的文脈に位置づける―当事者と専門職の連携による社会運動」 2019年10月 第92回日本社会学会大会「文化・社会意識(3)」分科会 2006年改正貸金業法の制定において主導的役割を果たした民間団体「全国クレサラ・生活再建問題対策協議会」(1978年設立)の40年間の活動を、貸し手・借り手・国民経済の時系列データと関連づけて考察した。その目的は、同団体の第一世代の高齢化や東アジアでの過剰債務問題発生などの状況を鑑み、日本の事例の適用可能性を、比較容易な量的データも加えて検討することである。日本の過剰債務運動の歴史的、構造的成立要因を明らかにし、今後の研究の方向性(検討すべき指標群)を示した。科研費18K02016による研究成果の一部である。
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書評

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「クレジットと債務社会」 単著 1995年12月 京都社会学年報 vol.3 イギリスの社会学者フォード著『債務社会』(1988年)の書評である。統計資料からイギリス社会の構造変動を明らかにするだけでなく、債務不履行者へのインタビューを行って、債務がミクロな生活変動におよぼす影響を描出している。本稿は、こうした内容を紹介し検討するとともに、この種の研究の日本への適用可能性について論じた。(P135〜P144)
「武田尚子著『質的調査データの2次分析』」 単著 2010年12月 日本社会学会「社会学評論」第61巻第3号 武田尚子著「質的調査データの2次分析」の書評である。1970年代後半から10余年かけて英国東南部シェピ島で実施した社会学者レイ・パールによる総合調査(1次分析)のうち,ある拡大家族へのインタビュー調査データを用いて行った著者による分析(2次分析)の視座・結果を紹介し,その意義を考察した。(P351-P352)
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調査報告書

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「メディア報道にみる『サラ金問題』」 単著 1998年 9月 全国クレジット・サラ金問題対策協議会 1999年 クレサラ白書 新聞記事データベースを用いて「サラ金問題」の報道件数推移を分析し、1985年以降、返済困難者は急増しているにもかかわらず報道は沈静化していることを明らかにした。さらに、その理由を、85年以降における消費者信用業界(他業者による業界参入・裁判所を介した債権回収の増加・業界の社会的地位の向上)および借り手(社会的イメージの変化・取引関係の機械化)の変容という点から説明を試みた。本稿は1999年度科研費(特別研究員奨励費)による研究成果の一部である。(P81〜P99)
「シカゴ学派の総合的研究」 共著 2001年 3月 平成10年度〜平成12年度科学研究費補助金[基盤研究(B)(1)]研究報告書「シカゴ学派の総合的研究」(課題番号 10410045) アメリカシカゴ学派社会学の理論と方法の応用可能性について検討した。「デュルケムのアノミー論の実証的研究」と評価されることの多いキャバン著『自殺』が、実際には、文献データ、統計的データ、生活史などを広く用いて自殺の社会的要因だけでなく、心理的要因も明らかにしようとしていたことを明らかにした。総頁数:306頁 執筆箇所:「ルース・S・キャバンの『自殺』研究」(P117〜P133) 研究代表者:中野正大/研究分担者:宝月誠、大山小夜他 総著者数22名
「行政は貧困と多重債務問題にどう取り組んでいるか」 単著 2006年 8月 全国クレジット・サラ金問題対策協議会編集・発行 「私達の高金利引下げ論」 2005年、法律家・行政関係者・市民などからなる民間団体「行政の多重債務対策の充実を求める全国会議」が全国都道府県を対象に経済困窮と多重債務に関する実態及び取り組みに関する調査を全国で初めて実施した。本稿は、その結果について同会議より委託を受け、分析したものである。本稿は2006年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P79−P90)
「タワーブロックにみる英国の貧困と排除」 単著 2006年10月 日本弁護士連合会編集・発行 「現代日本の貧困と生存権保障」 2005年から06年にかけて日本弁護士連合会が韓国・ドイツ・英国の3国に関する生活困窮の実態と対処について現地比較調査を行った。報告者は、このうち、韓国と英国の調査に同行した。その研究の成果として、サッチャー政権以降明るみになった貧困地域における「金融排除」の問題と、その対処として後のメージャー政権、ブレア政権が行ってきた一連の施策を紹介し検討した。本稿は、2006年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P328〜P335)
「アジアの消費者金融と多重債務問題‐台湾中堅銀行のケース・スタディ」 単著 2007年 9月 全国クレジット・サラ金問題対策協議会 「2007年 クレサラ白書」 同年5月〜6月にかけて行った法律実務家らと行った台湾現地調査の結果と、帰国後、関係機関等から入手した資料をもとに、同年台湾史上初めて消費者破産を認める法律が成立するまでの社会・経済・政治状況を分析した。具体的に、台湾における「消費者金融市場」「多重債務問題」「行政による多重債務対策」の関係と特徴を考察した。本稿は2007年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P209〜P220)
「労働と貧困 拡大するワーキングプア 雇用・貧困対策に関する海外調査報告書(上)」 共著 2008年10月 日本弁護士連合会編集・発行 2007年11月から08年7月にかけて日本弁護士連合会が海外5カ国調査を行った。報告者は、この調査に同行した。本調査書はその成果をまとめたものである。総頁数:461頁 執筆箇所:「訪問録3 望月知子アタッシェ(在ドイツ日本大使館一等書記官労働担当へのヒアリング)」(P324〜P332)、「訪問録15 フランクフルト東公共職業安定所」(P417〜P427) 日本弁護士連合会編集/木村達也、辻泰弘、大山小夜他 総著者数32名
「日系コミュニティにみるアメリカの貧困と地域再生‐リトル・トーキョーのケース・スタディ」 単著 2008年10月 日本弁護士連合会編集・発行 「労働と貧困 拡大するワーキングプア 雇用・貧困対策に関する海外調査報告書(上)」 米国・ロサンゼルス中心街に位置する世界最大規模の日系コミュニティにおける貧困の実態と市民団体による地域再生の取組を,現地での聞き取り調査と関連資料等に基づいて考察した。本稿は、2008年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P160〜P168)
「欧州の消費者信用と多重債務問題‐国際連絡組織ECRCの試み」 単著 2008年11月 全国クレジット・サラ金問題対策協議会 「2008年クレサラ白書」 欧州連合による「消費者信用市場のルール作り」、欧州加盟各国における非営利組織による「過重債務対策」「金融排除や貧困対策」の活動内容を、現在、EUで取り組まれている過重債務・金融排除対策、ならびに消費者政策の文脈に位置づけて、実証的、理論的に検討した。本稿は、2008年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P279〜P289)
「東海地域における社会学教育の新しい試み:「社会調査インターカレッジ発表会」の可能性 共著 2009年10月 日本社会学会社会学教育委員会 「中等教育における社会学教育の重要性と可能性」 日本社会学会社会学教育委員会(2007年‐2009年度)による研究成果報告書。日本社会学会理事会に提出。当該教員は、2007年に東海地域で開始された「社会調査インターカレッジ発表会」の内容・経緯・背景を紹介し、大学における社会学教育と中等教育に対する示唆を抽出した。総頁数:55頁 執筆箇所:「東海地域における社会学教育の新しい試み:『社会調査インターカレッジ発表会』の可能性」(P48〜P55) 委員長(編集代表):丸山定巳/共著者:渡邊登、大屋幸恵、大山小夜他総数8名
東アジアにみる多重債務問題の国際的取り組み 共著 2010年11月 全国クレジット・サラ金問題対策協議会 「2010年クレサラ白書」 多重債務問題に取り組む日本の民間団体「全国クレジット・サラ金問題対策協議会」の「国際交流部会」による1年間の取り組みをまとめ、多重債務対策の国際協力の際の留意点を指摘した。共著者:秋田智佳子(広島弁護士会)。本稿は2010年度科研費(若手研究A)による研究成果の一部である。(P178〜P184)
「全国クレ・サラ対協40周年記念誌―失われ続ける時代、生活再建の今」 共著 2019年 6月 全国クレサラ・生活再建問題対策協議会編集・発行 民間団体「全国クレサラ・生活再建問題対策協議会」の設立40周年を記念し、同団体の全加盟団体の事務局等関係者、並びに国内外の過剰債務問題や社会保障問題に関わる研究者、実務家、ジャーナリスト等が執筆。このうち同団体の歴史を、同団体が保管する資料や関連統計をもとに考察した。また、2005年に同団体内に発足した「国際交流部会」の背景・経緯・活動内容等を考察した。科研費18K02016による研究成果の一部である。総頁数:235頁 執筆箇所:「クレサラ対協と多重債務救済の歴史を紐解く―時代別の検証」(P12~P20)、「国際交流14年間を振り返る」(P180~P183) 木村達也、柴田武男他 総執筆者数37名
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雑誌

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「多重債務者の認識転換と専門職の介入」 単著 2002年 7月 消費者法ニュース 52号 消費者法ニュース発行会議 消費者取引における紛争解決を当事者である消費者はどう認識しているかについて、多重債務者の事例をとりあげ、認識の変容過程を示し、専門職による紛争介入のタイミングと認識転換への促進要因を明らかにした。(P168〜P171)
「多重債務者への『不寛容』が強まってはいないか」 単著 2004年 6月 世界 727号 岩波書店 消費者信用の制度化にともない増加する取引上の紛争(多重債務問題)の発生メカニズムを、「相互作用における誤認」「階層」をキーワードに考察し、法的救済の社会的意味、マスコミの対応や社会意識の変化を指摘し、問題解決の意義を示した。本稿は2003年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P272〜P279)
「金利規制をどう考えるか」 単著 2005年 1月 消費者法ニュース 62号 消費者法ニュース発行会議 消費者信用市場を規制する金利の在り方について社会学の立場から考察した。多重債務問題への対処について、従来の議論を、市場内解決に期待する「金利自由化論」と、司法や行政などの制度間連携を重視する「金利規制論」の2つに分けて論点を整理し、金利施策を社会の安全と秩序をどう構築するかという点から捉え直すことの重要性を指摘した。本稿は、2004年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P75〜P77)
「司法にみる消費者信用取引の紛争処理」 単著 2006年 4月 消費者法ニュース 67号 消費者法ニュース発行会議 現在、消費者信用市場へ事前に包括的な規制をかけることで紛争を防ぐという意見に対して、市場に規制をかけないかわりにそこで生じる紛争を事後に個別的に解決すればよいという意見がだされている。本稿は、事後で個別的な紛争解決の先例として1970年代以降、日本司法の場で行われている紛争処理の状況を紹介し、その利点と問題点を整理した。本稿は2006年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P178〜P179)
「多重債務に陥らないためのセーフティネット」 単著 2006年10月 消費者法ニュース 69号 消費者法ニュース発行会議 英国ではローンやクレジットを利用できない一部の貧しい人が悪条件の貸付を利用し家計悪化に陥っている。こうした事態に対し、現・ブレア政権(執筆当時)は、非営利貸付の充実や銀行口座利用促進など広範な取り組みを行っている。本稿は、こうした一連の取り組みを紹介し検討した。本稿は2006年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P30〜P32)
「これでいいのか?“負の文化”輸出‐台湾の消費者金融事情」 単著 2007年10月 月刊 消費者情報 10月号 関西消費者協会 本誌は、消費者法にかかわる法律家や自治体関係者に読まれている月刊誌である。同号の特集「多重債務追放キャンペーン」の一報告として、近年の台湾における「消費者金融市場と多重債務問題の関係」「台湾市場への外資参入と日本企業の関わり」「多重債務対策における国際協力の重要性」について論じた。本稿は2007年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P20〜P21)
「台湾の多重債務問題とその対策」 単著 2008年 4月 消費者法ニュース 75号 消費者法ニュース発行会議 台湾における「消費者金融と多重債問題」「行政と司法による多重債務対策の特徴」について紹介・検討した。なお、本稿は2008年度科研費(若手研究B)による研究成果の一部である。(P108〜P111)
「アジアと欧州にみる多重債務対策の国際交流」 単著 2008年 9月 消費者情報 第394号 関西消費者協会 多重債務問題の解決に向けて近年行われている東アジアと欧州における民間団体の活動を紹介した。(P24〜P25)
「金融危機下の過重債務対策:南ア・英国・米国・日本の事例」 単著 2009年 4月 消費者法ニュース 79号 消費者法ニュース発行会議 2007年、英国で行われた国際会議(「責任あるクレジットを求める国際会議」)のうち、南アフリカ共和国・英国・米国・日本の各国代表者4名が自国の与信業者の現状と当局による施策の現状と課題について報告し討議した分科会(報告者は日本代表として参加)での議論を紹介し、これらの国ぐにの共通点と相違点を考察した。(P142〜P146)
「巻頭言:日本の多重債務運動」 単著 2011年 1月 消費者法ニュース 86号 消費者法ニュース発行会議 多重債務の解決と防止をめざす日本の社会運動は、法律家や消費生活相談員などの「専門家」だけでなく、また、多重債務者という「当事者」だけでなく、両者による連携が大きな特徴である。当事者は、取引の現場をよく知るだけでなく、一般の人々に現場の課題を直感的に伝えて、問題解決に向けた社会の機運を高める。このような特徴をもつ運動が、今後の国内外の消費者ローン市場における諸課題にどう対応していくのかを注視する意義を述べた(p1)。
「共感と論理が社会を変える」 単著 2014年10月 市民活動総合情報誌『ウォロ』2014年10・11月号(497号) 本誌(1966年創刊)は市民活動関係者、社会福祉協議会、市民活動支援センター等を講読層とする機関誌であり、マスメディアの報道では取り上げられない課題について独自の視点を取り上げ、発信することを目的とする。本稿は、社会学の視点で世相を深読みすることを趣旨とする連載コーナー「ソシオロジックフォーカス」にて、自身が行ってきた多重債務研究の経緯、課題の特徴、運動の成果を紹介し、他分野への応用可能性を論じた。(p11)
「アメリカにおける『政治とカネ』」 単著 2015年10月 市民活動総合情報誌『ウォロ』2015年10・11月(503号)  ハーバード大学のローレンス・レッシグ(憲法学)が2016年大統領選挙に出馬表明し、自らの副大統領候補に元同僚のエリザベス・ウォ ーレン上院議員を挙げて話題をよんだ(執筆当時)。本稿は、アメリカの破産研究の先駆者として知られており、リーマン・ショック後、新設された消費者金融保護局顧問に就任し、現在はウォール街が最も嫌う政治家との異名をもつウォーレンの経歴と主張に注目することで、現政権と民主党最有力候補がすくえていない世論(「出来レース」に対する中流層の不満)と、次期大統領選挙における重要な争点(民主主義の実現と政治資金制度の課題)を指摘した。(p12)
街の風景を変えた法律 単著 2016年10月 市民活動総合情報誌『ウォロ』2016年10・11月(509号) 2006年に貸金業法が公布されてから10年目を迎える。この間、貸金市場の規模は半分にまで縮小し、多重債務者や負債による自殺者数は大幅減の傾向を示す。大手貸金業者の広告を街で見ることが減る一方、増えたのは銀行ローンと一部法律事務所による過払い金返還請求の広告である。本稿は、こうした風景の変化を取り上げ、今後、予想される課題(銀行ローンの過剰融資、問題に取り組む法律家の変化)を指摘した。(p13)
「韓国・台湾にみる多重債務対策の展開」 単著 2019年 4月 消費者法ニュース119号 消費者法ニュース発行会議 2000年以降の日系貸金業者の進出を背景とした韓国と台湾の過剰債務の実態及び法的救済制度の運用状況を、司法統計、法律家作成資料、関係者への聞き取り等をもとにまとめた。科研費18K02016による研究成果の一部である。(P244~P247)
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翻訳

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「正統性の喪失」 共著 2002年 7月 東信堂 アメリカにおける1960年代以降の街頭犯罪激増の原因を解明した、近年を代表する犯罪社会学的研究の全訳である。貧困率や失業率を指標とする「経済的ストレス」が増加すると、社会制度の正統性は揺らぎ、犯罪率は増加する。本書によれば、こうした揺らぎは、社会に遍在するのでなく、アフリカ系アメリカ人など、経済的ストレスを受けやすい人びとにとくに現れる。全体の約3分の1を担当した。総頁数:310頁 執筆箇所:「序文」「謝辞」(Pi〜Piv)、「第1章 戦後の犯罪動向を理解する」「第2章 犯罪の波」「第3章 戦後アメリカにおける犯罪者の特徴と犯罪動向」(P3〜P81)監訳:宝月誠/共訳者:大山小夜、平井順他 総訳者3名
「社会調査の考え方」 共著 2005年 5月 世界思想社 イギリスで出版され好評を博した著書の全訳である。社会調査の論点と視座について扱った第一部、具体的な種類と手続きを扱った第二部からなる。ノウハウだけでなく、理論と調査の関係、調査の価値と倫理、量的および質的調査などを、幅広く、バランスよく、明快に論じている。全体の約4分の1を担当した。総頁数:379頁 執筆箇所:「第4章 公式統計」(P102〜P125)、「第9章 比較調査」(P296〜P322)監訳:中野正大/共訳者:鎌田大資、大山小夜他 総訳者数5名
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研究報告

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「国際的視点からみた消費者金融と多重債務対策‐欧州とアジアの比較を通じて」 単著 2007年12月 近畿労働金庫、日本NPOセンター 「NPOメッセin関西2007‐社会を変える金融」 2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュ・グラミン銀行副総支配人を招いておこなわれた基調講演後のセミナーにおいて、消費者金融と多重債務対策の国際情勢を報告した。金融庁総務企画局企画課信用制度参事官室企画第六係長をコメンテーターに迎え、弁護士、労働金庫相談元窓口担当者らと討議した。
" Poverty, Debt, and Legal Aid In Japan" 単著 2009年11月 Taiwan Legal Aid Foundation 主催 「2009 International Forum on Legal Aid: Legal Aid under the Global Economic Recession」 金融危機下における法律扶助の役割と制度の設計・運用のあり方について、アジア太平洋地域の17カ国の各国法律扶助協会関係者、政策立案者らが集い、各国の実態と取り組みについて報告、討議した。報告者は「日本における貧困・多重債務・法律扶助」について報告。滞在期間中、総統府を訪問。他国の招聘者らととともに馬英九総統と会談した。
多重債務と資本主義社会、その社会学的考察 単著 2013年 3月 第20回利息制限法金利引下実現全国会議名古屋シンポジウム(後援:愛知県、名古屋市、愛知県弁護士会、日本司法書士会連合会ほか) 第1部の基調講演を行った。その内容は次のとおり。「20世紀型資本主義社会の生成・変容と多重債務問題」「2008年金融危機が個人と社会にもたらした影響」「日本の多重債務対策の効果と先進性」「対策を主導した当事者と専門家による協働型社会運動」。第2部では、06年改正貸金業法の検討と今後の金融・経済政策の方向性について討議した。第2部の討論司会:柴田武男(聖学院大学)、討論者:新里宏二(日本弁護士連合会元副会長)、柴田昌彦(税理士)、大山小夜
「東アジアにみる多重債務対策の展開―日本の40年間、東アジアの10年間」 単著 2019年11月 第10回東アジア金融被害者交流集会(全国クレサラ・生活再建問題対策協議会主催、全国クレサラ・生活再建問題被害者連絡協議会、秋田なまはげの会、生活保護問題対策全国会議共催、秋田県、秋田市、法テラス秋田、NHK秋田放送局ほか後援) 2010年来、年1回、多重債務者自助グループのある日本、韓国、台湾が持ち回りで開催する東アジア唯一の多重債務に関する国際会議。第10回は、「多重債務問題」「各国の生活保護制度」「生活困窮者支援」の3つの分科会で関係者が協議する。当該教員はこれら分科会に先立って行われる「基調報告」を担当。科研費18K02016による研究成果の一部である。
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[研究報告書]

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「東アジアにみる多重債務対策の展開~日本の40年間,東アジアの10年間」 単著 2019年11月 全国クレサラ・生活再建問題対策協議会国際交流部会編集・発行『第10回東アジア金融被害者交流集会~貧困のない社会を!東アジアから』 2010年に開始し,年1回開催されてきた日本・韓国・台湾の法律実務家・多重債務者による「東アジア金融被害者交流集会」は2019年に10回目の開催を迎えた.本資料は,この間のこれら三か国における10年間の社会・経済・多重債務の状況と対策の成果,また,これらの取組みの前史となる日本の過去40年間の多重債務対策の歴史を振り返り,今後の課題・方向性等を考察した.(P18-P28)
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[雑誌]

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「巻頭言:「金融被害の輸出」と国際的な市民会議設立に向けて」 単著 2020年 4月 消費者法ニュース123号消費者法ニュース発行会議 1990年代後半以降,日本の貸金業者によるアジア進出を背景に,韓国・台湾の消費者ローン市場が拡大し,それにともなって過剰債務問題が深刻化している.「金融被害の輸出」ともいうべき状況に対し,2006年に始まった日本・韓国・台湾の実務家・過剰債務者による交流・連携が,現地の過剰債務対策に大きな影響を与えている.対策のさらなる拡充を求めて「東アジア生活再建市民会議」設立が準備中であることなどの最新動向も紹介した(p3)。
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