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フリガナオバタ ユキ
ローマ字OBATA Yuki
氏名小幡 由紀
メールobata@kinjo-u.ac.jp
学位医学博士 
所属薬学部 / 薬学科
職名准教授
所属学会日本薬学会 日本疫学会 日本癌学会 米国癌学会(AACR) 日本ヘリコバクター学会 
専門分野薬学 社会医学   
研究課題血清中サイトカイン・増殖因子・長鎖ノンコーディングRNAと癌との関連 ヘリコバクター・ピロリ感染診断市販キットの精度評価 若年層におけるヘリコバクター・ピロリ感染と予防 

学会及び社会における活動等

開始年月 活動内容 終了年月
1999年 1月 日本薬学会会員 現在に至る
1999年 1月 日本分子生物学会会員 現在に至る
2000年 1月 日本生化学会会員 現在に至る
2001年 1月 日本疫学会会員 現在に至る
2001年 1月 日本がん疫学研究会会員 2015年 3月迄
2002年 1月 日本癌学会会員 現在に至る
2003年 1月 日本がん分子疫学研究会会員 2015年 3月迄
2011年 1月 日本老年学会会員 現在に至る
2012年 6月 日本ヘリコバクター学会会員 現在に至る
2018年10月 米国癌学会(AACR)会員 現在に至る
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受賞歴

該当データはありません

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著書

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「ケースメソッドによる公衆衛生教育」第3巻 共著 2006年10月 篠原出版新社 健康危機管理に関する章を共同執筆(P1071~P1075)
「臨床微生物・医動物」 共著 2009年10月 メディカ出版 食中毒、感染防御機構、ワクチン接種と血清療法に関する章を共同執筆
「問題解決型学習ガイドブック」 共著 2011年 1月 東京化学同人 健康と環境に関するPBLチュートリアル学習の章を共同執筆(P130-P135)
「臨床微生物・医動物」第2版 共著 2013年 1月 メディカ出版 食中毒、感染防御機構、ワクチン接種と血清療法に関する章を共同執筆(P35~P44, P173~P180, P173~P180, P182~P188)
「薬学のための医療統計学」 共著 2014年 3月 廣川書店 疫学研究のデザイン、評価に用いられる指標の章を執筆(P169-P183, P195-P212)
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学術論文

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「Serum copper/zinc superoxide (Cu, Zn-SOD) and gastric cancer risk: a case-control study.」 共著 2002年10月 Jpn J. Cancer Res. 第93巻10号 抗酸化酵素Cu、Zn-SODと胃がんとの関連を調べるため、胃がん患者214人と健診対照者120人を対象に症例対照研究を行った。ELISA法で血清中のCu、Zn-SOD濃度を測定し、対照のCu、Zn-SOD値で全対象を4分位に分け、オッズ比を計算した。胃がん患者では有意に血清中のCu、Zn-SOD濃度が高く、血清Cu、Zn-SOD濃度の最も高いグループのオッズ比は15.75(95%信頼区間 5.84-42.46)であり、血清Cu、Zn-SOD濃度が胃癌リスクと関連することが明らかとなった。(P1071~P1075)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、YAGYU Kiyoko、Tokyo Research Group on Prevention of Gastric Cancer
「Diagnostic accuracy of serologic kits for Helicobacter pylori infection with the same assay system but different antigens in a Japanese patients population.」 共著 2003年10月 J. Med. Microbiol. 第52巻 同じ測定原理で検出に用いる抗原のみが異なる2種類のH. pylori 抗体検出キット(国内株使用キット:J-HM-CAP、輸入キット:HM-CAP)を用いて、日本人の検体(血清)を測定し、これらのキットの精度に違いがみられるかを検討した。ROC曲線によりそれぞれのキットの最適カットオッフ値を決定し、これらの値でそれぞれ判定した結果、両キットの特異度には差がみられなかった(82% vs. 85%)が、J-HM-CAPの方がHM-CAPよりも感度(p<0.01、96% vs. 88%)と一致率(p<0.01、92% vs. 87%)が有意に高かった。(P889~P892)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)OBATA Yuki、KIKUCHI Shogo、MIWA Hiroto、YAGYU Kiyoko、LIN Yingsong、OGIHARA Atsushi
「Serum insulin-like growth factor-I, insulin-like growth factor binding protein-3, and the risk of pancreatic cancer death.」 共著 2004年 7月 Int. J. Cancer 第110巻4号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、保存血清のあった膵がん死亡者69人と、性・年齢・地域をマッチングした対照者207人を対象に、血清中のIGF-I、 IGF-BP3を測定し、対照の測定値で全対象を4分位に分け、膵がん死亡のオッズ比を計算した。血清IGF-I、IGF-BP3と膵がん死亡リスクの間に有意な正の相関がみられ、血清IGF-Iの最も高いグループのオッズ比は2.31(95%信頼区間 0.70-7.64)であった。(P584~P588)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、TAMAKOSHI Akiko、KIKUCHI Shogo、YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki、ISHIBASHI Teruo 他 総著者数11人
「Bowel movement frequency, medical history and the risk of gallbladder cancer death: a cohort study in Japan.」 共著 2004年 8月 Cancer Sci. 第95巻8号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、胆嚢がん死亡者116人と、性・年齢・地域をマッチングした対照者を対象に、調査開始時での病歴および便通と胆嚢がん死亡との関連を調べた。病歴では、肝臓病既往歴と胆嚢がん死亡に有意な正の相関がみられた(胆嚢がん死亡のハザード比 2.31, 95%信頼区間 1.24-4.21)。また、便通では、下痢傾向と胆嚢がん死亡に有意な負の相関がみられた(胆嚢がん死亡のハザード比 0.26, 95%信頼区間 0.08-0.83)。(P674~P678)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)YAGYU Kiyoko、LIN Yingsong、OBATA Yuki、KIKUCHI Shogo、ISHIBASHI Teruo、KUROSAWA Michiko、INABA Yutaka、TAMAKOSHI Akiko
「Trends in the incidence of gastric cancer in Japan and their associations with Helicobacter pylori infection and gastric mucosal atrophy. 」 共著 2004年12月 Gastric Cancer 第7巻4号 1976年から1996年の20年間における、性別および20歳ごとの年齢群別の胃がん罹患率の推移を調べた。また、1989年と1998年における、性別の50歳代のH. pylori感染率と1989年と1996年における、20歳ごとの年齢群別の胃粘膜萎縮の割合の推移を調べ、これらとの関係を考察した。胃がん罹患率は、1986年から1996年の10年間において、男女とも全年齢群で低下が見られ、特に20~39歳の群で顕著な低下が見られた。また、1989年と比較して1998年では、H. pylori感染率は男女とも有意に低下した。1989年と比較して1996年では、胃粘膜萎縮の割合は、全年齢で有意に低下し、特に若年層で顕著な低下が見られた。胃がん罹患率の低下は、H. pylori感染率および胃粘膜萎縮の割合の低下と密接に関与しており、将来、高年齢層での胃がん罹患率の低下が予測される。(P233~P239)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)KOBAYASHI Takanori、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki、OGIHARA Atsushi 他 総著者数12人
「Serum midkine concentrations and gastric cancer」(博士論文) 共著 2005年 1月 Cancer Sci. 第96巻1号 胃がん患者275人と健診対照275人の血清を対象として、血清midkine(S-MK)濃度を測定した。S-MK値の中央値(25th and 75th percentiles) は、胃がん患者では192(123 and 314)pg/ml 、対照では170(81 and 273)pg/ml であり、胃がん患者の方が有意にS-MK値が高かった(p<0.01)。また、胃がん患者では、早期がんよりも進行がんの方がS-MK値の中央値が高い傾向が見られた。S-MK値は、胃がんの進行度を反映すると考えられ、胃がん患者の予後マーカーとしての有用性が期待される。(P54~P56)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)OBATA Yuki、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、YAGYU Kiyoko、MURAMATSU Takashi、KUMAI Hideshi、Tokyo Research Group on Prevention of Gastric Cancer
「A case-control study exploring the role of serum manganese superoxide dismutase (MnSOD) levels in gastric cancer.」 共著 2005年 5月 J. Epidemiol. 第15巻3号 胃がん患者275人と健診対照275人の血清を対象として、血清Mn-SOD濃度を測定した。胃がん患者では169.4±56.7 ng/ml 、対照では177±87.3 ng/mlであり、胃がん患者の方がMn-SOD値が高い傾向にあった。対照のMn-SOD値で全対象を4分位に分け、オッズ比を計算したところ、血清Mn-SODの最も高いグループのオッズ比は1.54(95%信頼区間 0.79-3.01)であった。(P90~P95)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、YAGYU Kiyoko、Tokyo Research Group on Prevention of Gastric Cancer
「Serum pepsinogen values and Helicobacter pylori status among control subjects of a nested case-control study in the JACC study.」 共著 2005年 6月 J. Epidemiol. 第15巻 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、無作為に抽出した633人の血清中のペプシノゲン値とH. pylori抗体価を測定し、関連を調べた。日本の地域住民では、H. pylori感染率および胃粘膜萎縮の割合がともに高かった。(P126~P133)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)KIKUCHI Shogo、YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki 他 総著者数16人
「Alcohol consumption and mortality among middle-aged and elderly Japanese men and women」 共著 2005年 9月 Annals Epidemiol. 第15巻8号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人に、調査開始時(1988年)に行なった問診表での飲酒量と、1999年末までの全死亡および死因別死亡との関係を調べた。全死亡では、男女ともにcurrent drinkerにおいて有意に死亡リスクが低かった。また、男性の、がん、循環器疾患、外傷死亡で、heavy drinkerにおいて死亡リスクの上昇がみられ、男性のがん死亡および女性の脳血管疾患死亡で、light drinkerにおいて有意に死亡リスクの低下がみられた。日本人では、全死亡で、heavy drinkerにおいて死亡リスクは上昇したが、男女ともにアルコール量23g/dayの飲酒習慣群において、12~20%の死亡リスクの低下がみられた。(共同研究により本人担当部分抽出不可能)(P590~P597)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、TAMAKOSHI Akiko、WAKAI Kenji、KAWAMURA Takeshi、OBATA Yuki 他 総著者数10人
「Serum levels of transforming growth factor beta1 are significantly correlated with venous invasion in patients with gastric cancer.」 共著 2006年 2月 J. Gastroenterol. Hepatol. 第21巻2号 胃がん患者275人と健診対照275人の血清を対象として、血清TGF-・1濃度を測定した。胃がん患者では15.9±5.9 ng/ml 、対照では13.9±7.4 ng/mlであり、胃がん患者の方がTGF-・1値が有意に高かった(p<0.01)。対照のTGF-・1値で全対象を4分位に分け、オッズ比を計算したところ、血清TGF-・1の最も高いグループのオッズ比は4.03(95%信頼区間 2.14-7.58)であった。(P432~P437)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、YAGYU Kiyoko、Tokyo Research Group on Prevention of Gastric Cancer
「Dietary habits and pancreatic cancer risk in a cohort of middle-aged and elderly Japanese.」 共著 2006年 6月 Nutr. Cancer. 第56巻1号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、約11万人の食物摂取頻度を調べ、食物摂取頻度と膵がん死亡との関連を調べた。膵がん死亡と肉類摂取との関連はみられず、漬物やワラビなどの山菜を多く摂取することが膵がん死亡リスクを上昇させる可能性が示唆された。(P40~P49)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、TAMAKOSHI Akiko、YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki他 総著者数10人
「Association of menstrual and reproductive factors with pancreatic cancer risk in women: findings of the Japan Collaborative Cohort Study for Evaluation of Cancer Risk.」 共著 2006年 9月 J. Gastroenterol. 第41巻9号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、631401人の女性を追跡調査し、生殖歴と膵がん死亡との関連を調べた。初潮年齢が15歳以下のグループに比べて、初潮年齢が16歳以上のグループでは、膵がん死亡の相対危険度は、1.49(95%信頼区間 0.95-2.34)であった。(P878~P883)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、TAMAKOSHI Akiko、KAWAMURA Takeshi、INABA Yutaka、KUROSAWA Michiko、MOTOHASHI Yutaka、YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki、ISHIBASHI Teruo
「Serum transforming growth factor-beta1 levels and pancreatic cancer risk: a nested case-control study (Japan).」 共著 2006年10月 Cancer CausesControl. 第17巻8号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、保存血清のあった膵がん死亡者85人と、性・年齢・地域をマッチングした対照者252人を対象に、血清中のTGF-β1を測定し、対照の測定値で全対象を4分位に分け、膵がん死亡のオッズ比を計算した。血清TGF-β1と膵がん死亡リスクの間に有意な正の相関がみられ、血清TGF-β1の最も高いグループのオッズ比は2.5(95%信頼区間 0.9-6.9)であった。(P1077~P1082)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、TAMAKOSHI Akiko、OBATA Yuki 他 総著者数10人
「Obesity, physical activity and the risk of pancreatic cancer in a large Japanese cohort.」 共著 2007年 6月 Int. J. Cancer. 第120巻12号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、約11万人のBMIと身体活動を調べ、膵がん死亡との関連を調べた。男性では、20歳代時のBMIが標準のグループに比べて、30以上のグループでは、膵がん死亡リスクが3.5倍であった。(P2665~P2671)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、TAMAKOSHI Akiko、YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki他 総著者数10人
「Cigarette smoking, alcohol drinking and the risk of gallbladder cancer death: a prospective cohort study in Japan.」 共著 2008年 2月 Int J Cancer. 第122巻4号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、15年間の追跡調査の結果、胆嚢がん死亡者は165人であった。この胆嚢がん死亡者は165人と、性・年齢・地域をマッチングした対照者を対象に、調査開始時での喫煙歴および飲酒歴と胆嚢がん死亡との関連を調べた。男性の喫煙者群において胆嚢がん死亡に有意な正の相関がみられた(胆嚢がん死亡のハザード比 2.27, 95%信頼区間 1.05-4.90)。また、男性で1日のアルコール量が72g以上の群において、胆嚢がん死亡に有意な正の相関がみられた(胆嚢がん死亡のハザード比 3.60, 95%信頼区間 1.29-9.85)。(P924~P929)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、LIN Yingsong、ISHIBASHI Teruo、KUROSAWA Michiko、INABA Yutaka、TAMAKOSHI Akiko
「Green tea consumption and the risk of pancreatic cancer in Japanese adults.」 共著 2008年 7月 Pancreas. 第37巻1号 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、13年間の追跡調査の結果、膵がん死亡者は292人であった。この胆嚢がん死亡者は292人と、性・年齢・地域をマッチングした対照者を対象に、調査開始時での緑茶摂取量と膵がん死亡との関連を調べた。男性と女性の全体での分析では、緑茶摂取量と膵がん死亡に有意な関連はみられなかった(膵がん死亡のハザード比 1.23, 95%信頼区間 0.84-1.80)。(P25~P30)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、KIKUCHI Shogo、TAMAKOSHI Akiko YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki、KUROSAWA Michiko、INABA Yutaka、KAWAMURA Takashi、MOTOHASHI Yutaka、ISHIBASHI Teruo
「医学部学生の麻しん、風しん抗体保有率」 共著 2008年 9月 厚生の指標 第55巻10号 医学部4学年の学生104人を対象に、採血実習で得た血清を用いて、市販ELISAキットにより、麻しんと風しんの抗体価を測定した。麻しん抗体は98人(94.2%)が陽性、判定保留域は4人(3.8%)、陰性は2人(1.9%)、風しん抗体は、91人(87.5%)が陽性、判定保留域は1人(1.0%)、陰性は12人(11.5%)であった。麻しん抗体保有率に男女差はなかったが、風しん抗体保有率は、男性58人(81.7%)、女性33人(100%)が陽性であった。医学部生という偏った集団であるが、1980年前後に出生した世代で麻しんに感受性がある者の割合は6~10%、風しんに感受性がある者の割合は10%前後と推定される。麻しん、風しんとも、ワクチン接種により予防していくべき疾患であり、ワクチンの安全性と接種率の両者の向上が不可欠である。(P1~P5)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)菊地正悟, 小幡由紀, 柳生聖子, 林櫻松, 玉腰暁子
「Cancer deaths in a cohort of Japanese barbers in Aichi Prefecture.」 共著 2009年 6月 Asian Pac J Cancer Prev. 第10巻2号 1976年愛知県理容環境衛生同業組合に所属していた組合員を対象に郵送法により自記式アンケートに回答したものを基礎コホートとした。アンケート項目は、生活習慣、既往歴、染毛剤使用状況等である。1976年の追跡開始時における対象は8360名で、27年間の観察期間での全死亡数は551名(男性469名、女性82名)で、がんによる死亡数は277名(男性211名、女性66名)であった。がん死亡状況につき、日本人人口を標準人口とし、SMR(95%CI)を計算した。全がん死亡は男0.46(0.39-0.53)、女0.41(0.35-0.53)、胃がんは男0.49(0.35-0.63)、女0.40(0.12-0.68)、肺がんは男0.40(0.24-0.56)、女0.30(0.10-0.70)、肝臓がんは男0.56(0.39-0.73)、女0.26(0.02-0.76)、大腸がんは男0.38(0.16-0.60)、女0.30(0.07-0.67)と、一般人と比較して、有意に低値であった。(P307~P310)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)SUGIURA Syuji、YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki、LIN Yingsong、TAMAKOSHI Akiko、ITO Hidemi、MATSUO Kazuo、TAJIMA Kazuo、AOKI Kunio、KIKUCHI Shogo
「Lack of association between risk of biliary tract cancer and circulating IGF (Insulin-like Growth Factor) -I, IGF-II or IGFBP-3 (IGF-binding Protein-3): A nested case-control study in a large scale cohort study in Japan.」 共著 2009年12月 Asian Pac J Cancer Prev 第10巻 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、追跡調査の結果、胆嚢がん死亡者は35人、胆管がん死亡者は42人であった。性・年齢・地域をマッチングした対照者を対象に、コホート内症例対照研究を実施し、血清中のIGF-I、IGF-II、IGFBP-3の値との関連を調べた。IGF-IとIGF-IIについては、胆嚢がん死亡および胆管がん死亡との関連はみられなかった。IGFBP-3については、胆嚢がん死亡ではinverse U-shape、胆管がん死亡ではU-shapeの関係をとることがわかった。(P63~P67)(共同研究により本人担当部分抽出不可能)YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、OBATA Yuki、KUROSAWA Michiko、ITO Yoshinori 、WATANABE Yoko、INABA Yutaka、NAKACHI Kei、ISHIBASHI Teruo、TAMAKOSHI Akiko
「Reduced serum vascular endothelial growth factor receptor-2 (sVEGFR-2) and sVEGFR-1 levels in gastric cancer patients.」 共著 2011年 4月 Cancer Sci. 第102巻4号 血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、VEGF受容体(sVEGFR-1、sVEGFR-2)と胃がんとの関連を調べるため、胃がん患者164人と健診対照者164人を対象に症例対照研究を行った。ELISA法で血清中のVEGF、sVEGFR-1、sVEGFR-2値を測定し、胃がん患者と対照との各値を比較したところ、胃がん患者では有意にVEGF値が高く(p=0.01)、また有意にsVEGF-1値が低かった(p=0.02)。また、組織型別の解析を行ったところ、対照と比較してDiffuse typeの胃がん患者はsVEGF-2値が有意に低いことが明らかとなった(p=0.01)。(P866-P869)(共同研究により本人担当部分抽出不可能) KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、YAGYU Kiyoko、LIN Yingsong、NAKAJIMA Toshifusa、KOBAYASHI Osamu、KIKUCHI Masahiro、USHIJIMA Ryo、KUROSAWAv Michiko、UEDA Junko
「Helicobacter pylori infection and risk of death from cardiovascular disease among Japanese - a nested case-control study within the JACC Study.」 共著 2015年 6月 J Atheroscler Thromb. 第22巻11号 文部科学省大規模コホート研究において、2003年までの追跡研究で、循環器疾患で死亡した者は627人であった。この627人と性・年齢・地域をマッチングして選択した対照627人の血清検体を用いて、Helicobacter pylori抗体を測定し、循環器疾患死亡との関連を調べた。有意な関連はみられなかった。(P1207-1213) (共同研究により本人担当部分抽出不可能)LIN Yingsong、OBATA Yuki, KIKUCHI Shogo、TAMAKOSHI Akiko、ISO Hiroyasu: JACC Study Group
「High expression of long non-coding RNA MALAT1 in breast cancer is associated with poor relapse-free survival.」 共著 2018年 9月 Breast Cancer Res Treat. 第171巻2号 509名の乳がん患者において、qRT-PCR法により長鎖ノンコーディングRNAであるMALAT1の発現を調べた。また、NCBI Gene Expression Omnibus (GEO)からダウンロードした他の臨床研究のデータについても解析し、我々の研究も合わせて、メタアナリシスを行った。低グレードあるいはエストロゲン受容体陽性の腫瘍は、高グレードあるいはエストロゲン受容体陰性の腫瘍よりも、MALAT1が高い発現していた。ホルモン受容体陽性あるいは低グレードあるいはMALAT1を高発現している患者は、より再発を起こしやすく、生存期間分析により、MALAT1の発現が高い患者は、MALAT1の発現が低い患者よりも再発のリスクが2倍になることが示された。MALAT1の高発現は、乳がんの再発に関連があり、腫瘍の進展に役割を果たしているのかもしれない。(共同研究により本人担当分抽出不可能)(P261-P271)WANG Zhanwei, KATSAROS Dinyssios, BIGLIA Nicoletta, SHEN Yi, FU Yuanyuan, LOO Lenora W.M., JIA Wei, OBATA Yuki, YU Herbert
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学会発表

題目/演目名等 発表年月 発表学会名等 概要
「酵母細胞におけるPenicillium notatumホスホリパーゼB遺伝子の発現」 2000年 3月 日本薬学会第120年会(於:岐阜) Penicillium notatumホスホリパーゼB(PLB)は、PLB活性、リゾホスホリパーゼ活性をもつ糖蛋白質である。P. notatum染色体DNAを鋳型としてPCRクローニングを行い、 P. notatum plb遺伝子がイントロンを持たず、cDNAと同じ配列構造をもつことを明らかにした。次いで、Saccharomyces cerevisiae W303-1A株について、相同組換えを利用した挿入欠失法により酵母のPLB1遺伝子欠失株を樹立した。現在、PLB cDNAのN末端に酵母のリーダーペプチドを融合したキメラ遺伝子を作成し、酵母細胞での発現について検討中である。小幡由紀、河口裕、斉藤国彦、池澤宏郎、塚本喜久雄
「酵母細胞におけるPenicillium notatumホスホリパーゼB遺伝子発現の検討」 2000年10月 第73回日本生化学会大会(於:横浜) Penicillium notatumホスホリパーゼB(PLB)は、PLB活性、リゾホスホリパーゼ(Lyso)活性、トランスアシラーゼ(TA)活性をもつ糖蛋白質である。P. notatum PLB cDNAのN末端に酵母のリーダーペプチドを融合したキメラ遺伝子を作成し、酵母細胞での発現を検討した。相同組換えを利用した挿入欠失法により作成した酵母のPLB1遺伝子欠失株では、Lyso活性、TA活性が低下し、この欠失株に酵母PLB1遺伝子を導入すると両活性は回復したが、P. notatumのキメラ遺伝子を導入した場合は、両活性の発現はみられなかった。小幡由紀、河口裕、斉藤国彦、池澤宏郎、今川正良、塚本喜久雄
「酵母ホスホリパーゼBの触媒機能に関するアミノ酸残基の検索」 2000年12月 第23回日本分子生物学会年会(於:神戸) Saccharomyces cerevisiaeホスホリパーゼB(PLB)は、PLB活性、リゾホスホリパーゼ(Lyso)活性、トランスアシラーゼ(TA)活性をもつ酵素蛋白質である。酵母PLB1について、真菌類のPLBで保存性の高いArg109、Ser 147、Asp403の部位特異的変異遺伝子(R109A、S147A、D403N)を構築し、PLB1遺伝子欠失株に導入して、変異が酵素活性に及ぼす影響を検討した。R109A、S147A、D403N変異により、酵素活性はほぼ消失し、これらの残基が酵素活性に重要な残基であることが明らかとなった。小幡由紀、今川正良、塚本喜久雄
「Saccharomyces cerevisiaeホスホリパーゼBの触媒重要残基」 2001年10月 第74回日本生化学会大会(於:京都) 真菌の生産するホスホリパーゼB(PLB)は、PLB活性、リゾホスホリパーゼ(Lyso)活性、トランスアシラーゼ(TA)活性を示す酵素である。真菌類のPLBで保存性の高いArg109、Ser 147、Asp403を標的として、部位特異的変異遺伝子を構築し、PLB1遺伝子欠失株に導入して、変異が酵素活性に及ぼす影響を検討した。S147A、S147C、D403NおよびD403E変異で酵素活性はほぼ消失し、この2残基は触媒の重要残基であることがわかった。また、R109A変異でも酵素活性はほぼ消失したが、R109HおよびR109K変異では部分的に酵素活性が残存し、Arg109の正電荷が触媒に重要であることが明らかとなった。小幡由紀、庄司淳一、今川正良、塚本喜久雄
「CagA抗体の有無による、抗H. pylori抗体検出キットの精度の違いについて」 2002年 1月 第12回日本疫学会学術総会(於:東京) 尿素呼気試験(UBT)の結果をゴールドスタンダードとし、UBT陽性者の血清(日本人、310検体)について、国内株の抗原を使用したキット(国内キット)と国外株の抗原を使用したキット(輸入キット)によるH.pylori抗体価測定を行い、これらの精度の違いとCagA抗体の有無との関連を調べた。国内キットの感度は、CagA抗体保有者(CagA )に対しては100%、CagA抗体非保有者(CagA-)に対しては93%で、輸入キットの感度は、CagA に対しては75%、CagA-に対しては70%であった。日本人の検体の場合、国内株の抗原を使用したキットの方が感度が高く、CagA抗体保有者に対する偽陰性率がより低いということがわかった。小幡由紀、菊地正悟、柳生聖子、林櫻松、三輪洋人
「ヘリコバクター・ピロリ感染と胃がんのリスク」 2002年 3月 第72回日本衛生学会総会(於:津) 性・年齢を考慮して無作為抽出した胃がん患者240人と健診対象200人の保存血清を用いて、血清中のヘリコバクター・ピロリ抗体を測定し、ヘリコバクター・ピロリ感染と胃がんとの関連を分析した。年齢ごとの単変量解析と全対象者について多重ロジスティック回帰により性・年齢補正したオッズ比を計算した。どの年齢層においても、オッズ比は有意に高かった。また、性・年齢補正したオッズ比は21.2(95%信頼区間 10.2-45.2)であった。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松
「Saccharomyces cerevisiaeホスホリパーゼBの分子構造と触媒機能」 2002年 4月 第75回日本細菌学会総会(於:横浜) Saccharomyces cerevisiaeのplb1遺伝子をクローニングし、PBL1発現系を確立した。PLBが高等哺乳動物のcPBL2と相同性をもつことを利用して、PLBの3次元分子構造モデルをHomologyモデリングにより構築した。このモデルから酵素活性に重要であると予想される残基を標的に、PLBに部位特異的変異を導入した。Ser 147とAsp403は触媒の重要残基であり、Arg109の正電荷が触媒に重要であることが明らかとなった。以上の結果から、S. cerevisiaeを始めとする真菌のPLBは、Ser酵素スーパーファミリーに属する酵素であることが示された。小幡由紀、今川正良、塚本喜久雄
「血清中Cu/Zn-superoxide dismutaseと胃がんのリスク」 2002年 5月 第3回日本がん分子疫学研究会学術集会(於:鹿児島) 性・年齢を考慮して無作為抽出した胃がん患者240人と健診対象200人の保存血清を用いて、血清中のCu/Zn-superoxide dismutase(Cu/Zn-SOD)を測定し、Cu/Zn-SOD値と胃がんとの関連を分析した。対照200例の四分位のCu/Zn-SOD値で、全対象を4つのグループに分け、最もCu/Zn-SOD値の低い群のオッズ比を1.0とした場合のその他の群のオッズ比を計算した。Cu/Zn-SOD値の最も高い群のオッズ比は、22.5(95%信頼区間 10.1-50.2)であった。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松
「A serological kit with domestic antigen yielded a large odds ratio for relationship between H. pylori infection and stomach cancer in Japan.」 2002年 9月 The XVth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:アテネ(ギリシア)} 胃がん患者240人と健診対照者200人の血清中H. pylori抗体価を、輸入キット(IgG-GAP)と国内株抗原使用キット(J-HM-CAP)を用いて測定し、それぞれのキットで判定した場合のヘリコバクター・ピロリ感染の胃がんに対するオッズ比を計算した。胃がんのオッズ比はIgG-GAPの場合は6.82(95%信頼区間 3.95-11.77)、J-HM-CAPの場合は15.75(95%信頼区間 7.72-32.13)であり、国内株抗原使用キットで判定した場合の方が高いオッズ比が得られた。KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、YAGYU Kiyoko、LIN Yingsong
「Association between serum pepsinogen A/C ratio with CagA status in stomach cancer patients and inpatients and screening control subjects among those infected with Helicobacter pylori aged under 40 years in Japan.」 2002年 9月 The XVth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:アテネ(ギリシア)} 20~40歳の胃がん患者92人と健診対照者79人に対し、CagA抗体の有無とペプシノゲンI/II値との関連を調べた。ペプシノゲンI/II値の平均値(Mean±SD)を比較したところ、胃がん患者では、CagA抗体の有無とペプシノゲンI/II値との間に有意な違いは見られなかったが、対照者では、CagA抗体保有者の方がCagA抗体非保有者よりもペプシノゲンI/II値の平均値が有意に低かった(3.21±1.42 vs. 4.86±2.95、p<0.01)。対照者では、CagA抗体の有無とペプシノゲンI/II比との間に何らかの関連があることが示唆された。YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、OBATA Yuki
「Comparison of diagnostic accuracy of serologic kits for H. pylori infection with the same assay system but different antigens.」 2002年 9月 The XVth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:アテネ(ギリシア)} 同じ測定原理で検出に用いる抗原のみが異なる2種類のH. pylori 抗体検出キット(国内株使用キット:J-HM-CAP、輸入キット:HM-CAP)を用いて、日本人の検体(血清)を測定し、これらのキットの精度に違いがみられるかを検討した。添付書類記載のカットオッフ値2.3EVで判定した結果、感度(J-HM-CAP 97%、HM-CAP 94%)、特異度(J-HM-CAP 77%、HM-CAP 83%)、一致率(J-HM-CAP 93%、HM-CAP 91%)および判定保留域の割合[J-HM-CAP 3.0%(13/440) 、HM-CAP 4.5% (20/440) ]に違いがみられた。OBATA Yuki、KIKUCHI Shogo、MIWA Hiroto、YAGYU Kiyoko、LIN Yingsong、OGIHARA Atsushi
「喫煙と胆道がん死亡に関するコホート研究」 2002年10月 第61回日本癌学会学術総会(於:東京) 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、1997年末までの追跡期間で胆道がん死亡は213人(胆嚢がん死亡93人、胆管がん死亡120人)であった。Cox proportional hazard Modelを用いて、性・年齢を調整したハザード比を算出した。胆管がん死亡において、喫煙群のハザード比は1.84(95%信頼区間 1.03-3.27)であった。柳生聖子、菊地正悟、林櫻松、小幡由紀、玉腰暁子、大野良之、黒沢美智子、稲葉裕
「国内由来の抗原によるHelicobacter pylori抗体キットの胃癌診断能」 2002年10月 第61回日本癌学会学術総会(於:東京) 日本人由来の抗原を用いたHelicobacter pylori抗体キットの胃癌診断能を検討した。能書記載のカット・オフ値で判定した場合、40, 50, 60歳代で(敏感度, 特異度)は、(100%, 45%),(99%, 28%),(96%, 25%)であり、特異度は感染率の高い年齢ほど低下したが、各年代で極めて高い敏感度が得られた。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松
「抗原の異なるH. pylori抗体検出キットの精度の比較」 2002年10月 第61回日本癌学会学術総会(於:東京) 消化器内科の外来患者440人の血清を対象に、日本国内の株の抗原を使用したキット(J-HM-CAP)と、国外株の抗原を使用したキット(HM-CAP)を用いて測定し、尿素呼気試験をゴールドスタンダードとして、結果を判定した。2.7EVをカットオフ値とした場合、J-HM-CAPの方がHM-CAPよりも感度(J-HM-CAP96%, HM-CAP87%)と一致率(J-HM-CAP92%, HM-CAP86%)が有意に高かった。小幡由紀、菊地正悟、林櫻松、柳生聖子
「血清IGF-I, IGF-II, IGF-BP3と膵がん死亡リスクの関連」 2002年10月 第61回日本癌学会学術総会(於:東京) 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、保存血清のあった膵がん死亡者69人と、性・年齢・地域を1:3または1:4でマッチングした対照者10351人を対象に、血清中のIGF-I、IGF-BP3を測定し、対照の測定値で全対象を4分位に分け、膵がん死亡のオッズ比を計算した。IGF-IとIGF-IIはIGF-BP3と正の相関を示した。また、IGF-Iと膵がん死亡リスクの間に有意な正の関連がみられ、血清IGF-Iの最も高いグループのオッズ比は2.15(95%信頼区間 1.02-4.50)であった。林櫻松、玉腰暁子、菊地正悟、柳生聖子、小幡由紀、稲葉裕、黒沢美智子、大野良之
「CagA抗体の有無と血清ペプシノゲン値との関連」 2003年 1月 第13回日本疫学会学術総会(於:福岡) 胃がん患者214人と健診対照者120人のうち、H. pylori抗体陽性者のみを分析の対象とした。血清中のCagA抗体とpepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定した。胃がん患者では、CagA抗体の有無と、PGI/Ⅱ比との相関はみられなかったが、対照者では、CagA産生株に感染した方が胃粘膜の炎症が強いことが示唆された。小幡由紀、菊地正悟、林櫻松、柳生聖子
「胆道がん死亡と血清脂肪酸値との関連についてのコホート内症例対照研究」 2003年 1月 第13回日本疫学会学術総会(於:福岡) 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、1997年末までの追跡期間で胆道がん死亡者のうち、保存血清中の脂肪酸量を測定できたのは68人であった。対照は、地域、性、年齢を一致させた202人とした。Conditional logistic Modelを用いて、オッズ比を算出し、胆道がん死亡との関連を調べた。飽和脂肪酸重量%のオッズ比は、第1四分位群と比較して、最高位群では2.74(95%信頼区間 1.21-6.18)であった。柳生聖子、菊地正悟、林櫻松、小幡由紀、黒澤美智子、 稲葉裕、玉腰暁子、JACC Study Group
「血清中Cu, Zn-superoxide dismutaseと胃がんのリスク」 2003年 1月 第13回日本疫学会学術総会(於:福岡) 東京の9つの病院で新たに胃がんと診断された患者を症例とした症例対照研究で、40-69歳の年齢を考慮して、無作為抽出した症例214例と対照120例の保存血清中のCu/Zn-superoxide dismutase(Cu/Zn-SOD)を測定し、Cu/Zn-SOD値と胃がんとの関連を分析した。対照と比較して、胃がん患者ではCu/Zn-SOD値が有意に上昇し、四分位に分けた各群のオッズ比は、第1四分位群を1.0とすると、第2四分位群では1.37(95%信頼区間 0.45-4.16)、第3四分位群では4.54(95%信頼区間 1.62-12.7)、最高位群では15.8(95%信頼区間 5.84-42.5)であった。林櫻松、菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子
「真菌ホスホリパーゼBの活性中心残基の研究」 2003年 3月 日本薬学会第123年会(於:長崎) Saccharomyces cerevisiaeホスホリパーゼB(PLB)は、PLB活性、リゾホスホリパーゼ(Lyso)活性、トランスアシラーゼ(TA)活性をもつ酵素である。S. cerevisiae PLB1遺伝子をバキュロウイルスを用いてSf9細胞に導入したところ、細胞外に分泌されるPLB1の比活性は、これまでに構築していた酵母細胞の発現系の約25倍であり、S. cerevisiae PLB1の高発現系を確立することができた。竹内奈由美、小幡由紀、 庄司淳一、 今川正良、塚本喜久雄
「EGF(epidermal growth factor)と胃がんのリスク」 2003年 5月 第4回日本がん分子疫学研究会学術集会(於:浜松) 胃がん患者275人と対照者275人の保存血清中のEGF値を測定し、胃がんとの関連を分析した。対照の四分位でEGF値を4区分し、最下位群のリスクを1.0とした場合の各群のリスクを多重ロジスティック回帰で計算した。EGFの値と胃がんのリスクに正の相関が認められた。また、早期がんと進行がんでEGFの値との関連に違いは見られなかった。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松
「Saccharomyces cerevisiaeホスホリパーゼB高発現系の確立と活性中心残基の研究」 2003年 5月 第67回日本生化学会中部支部会例会(於:津) Saccharomyces cerevisiaePLB1は、哺乳類のcPLA2と一次配列の類似性がみられた。そこでcPLA2のX線結晶構造を鋳型にして、PLB1の三次元構造モデルを作成した。このモデルでは、cPLA2の活性中心残基と推測される残基に相当するArg109、Ser147、Asp403が一ヶ所に集結していた。S. cerevisiae PLB1遺伝子をバキュロウイルスを用いてSf9細胞に導入したところ、細胞外に分泌されるPLB1の比活性は、これまでに構築していた酵母細胞の発現系の約25倍であり、S. cerevisiae PLB1の高発現系を確立することができた。PLB1蛋白質の精製条件を検討中である。竹内奈由美、小幡由紀、 庄司淳一、今川正良、塚本喜久雄
「Association between serum pepsinogen I/II ratio with CagA status in stomach cancer patients and control subjects infected with Helicobacter pylori aged 40-69 years in Japan.」 2003年 9月 The XⅥth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:ストックホルム(スウェーデン)} 40~69歳の胃がん患者205人と健診対照者74人に対し、CagA抗体の有無とペプシノゲンI/II値との関連を調べた。ペプシノゲンI/II値の平均値に対して重回帰分析を行ったところ、胃がん患者では、CagA抗体の有無とペプシノゲンI/II値との間に有意な違いは見られなかったが、対照者では、CagA抗体保有者の方がCagA抗体非保有者よりもペプシノゲンI/II値の平均値が有意に低いという結果になった。(偏回帰係数±SE =-1.14±0.45、p=0.01)。対照者では、CagAが胃粘膜の炎症に影響を及ぼすことが示唆された。OBATA Yuki、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、YAGYU Kiyoko
「Nested case-control study on Helicobacter pylori infection and risk of biliary tract cancer death.」 2003年 9月 The XⅥth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:ストックホルム(スウェーデン)} 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、胆道がん死亡者で保存血清のある者44人と性・年齢・地域をマッチングした対照者132人を対象に、H. pylori抗体価を測定し、胆道がん死亡とH. pylori感染との関連を解析した。H. pylori抗体陽性者では、胆道がん死亡のオッズ比は1.52(95%信頼区間 0.61-3.75)であり、胆道がん死亡とH. pylori感染との間に有意な関連はみられなかった。YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、LIN Yingsong、ISHIBASHI Teruo、TAMAKOSHI Akiko、KUROSAWA Michiko、 INABA Yutaka、The JACC Study Group
「形態別、組織型別にみた胃癌患者における血清ペプシノゲン値の検討」 2003年 9月 第62回日本癌学会総会(於:名古屋) 平成5~7年に東京近郊の病院を受診した胃がん患者788人を対象に、血清pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定し、それぞれの値およびPGI/Ⅱ比を、隆起性癌、進行癌、未分化癌、印環細胞癌、スキルス癌のそれぞれについて、重回帰分析により性・年齢を補正して、それ以外の癌と比較検討した。隆起性癌ではPGIとPGⅡ、進行癌ではPGI、未分化癌ではPGI、印環細胞癌ではPGIとPGI/Ⅱ比で有意差がみられた。小林敬典、菊地正悟、林櫻松、柳生聖子、小幡由紀
「血清EGF、EGF-R値と胆道がん死亡に関するコホート内症例・対照研究」 2003年 9月 第62回日本癌学会総会(於:名古屋) 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、1997年末までの追跡期間での胆道がん死亡者のうち、保存血清のあった68人と、地域、性、年齢を一致させて1:3で抽出した対照の血清EGF値とEGF-R値を測定した。Conditional logistic Modelを用いて、各3分位のオッズ比を算出し、胆道がん死亡との関連を調べた。胆嚢がんでは、血清EGF-T値は低値群に比して中間群のオッズ比は0.24(95%信頼区間 0.06-0.94)と、胆嚢がん死亡リスクは有意に低値を示した。胆管がんでは、血清EGF値は低値群に比して中間群のオッズ比は0.19(95%信頼区間 0.05-0.73)であった。柳生聖子、菊地正悟、小幡由紀、林櫻松、玉腰暁子、黒澤美智子、稲葉裕、文部科学省大規模コホートの運営委員会
「血清midkineと胃がんのリスク」 2003年 9月 第62回日本癌学会総会(於:名古屋) 胃がん患者275人と健診対照者275人の血清Midkine(MK)濃度を測定した。対照275人の四分位の血清MK値で全対象を4区分し、多重ロジスティック回帰で、血清MK値が最も低い群に対するオッズ比を計算した。血清MK値が最も高い群のオッズ比は、胃がん全体での分析では2.75(95%信頼区間 1.36-4.83)、進行がんでは4.66(95%信頼区間 1.82-16.1)、未分化がんでは4.02(95%信頼区間 1.60-10.1)、であり、いずれの場合も傾向性の検定で有意であった。小幡由紀、菊地正悟、林櫻松、柳生聖子、村松喬
「血清MnSOD(Manganese Superoxide Dismutase)と胃がんのリスクの関連」 2003年 9月 第62回日本癌学会総会(於:名古屋) 40~69歳の胃がん患者275人と、性・年齢をマッチングして抽出した健診対照者275人について、血清manganese superoxide dismutase (MnSOD)値を測定した。血清MnSODの平均値は、症例群では177.4±10.6ng/mlで、対照群では169.4±56.7ng/mlであり、症例群の方が高い傾向にあった(p=0.09)。林櫻松、菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子
「前向き研究による血清Helicobacter pylori、低pepsinogenと胃がんリスク」 2004年 1月 第14回日本疫学会学術総会(於:山形) 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、1997年末までの追跡期間で、胃がん罹患161人、胃がん死亡164人であった。これらを症例として、性・年齢、居住地区をマッチングした2例の対照をそれぞれ対応させ、コホート内症例対照研究を行った。血清Helicobacter pylori抗体、pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定した。PGについては、PGI<70ng/mlかつPGI/Ⅱ比<3.0を低PG群とした。H. pylori陰性群のオッズ比を1.0とすると、陽性群のオッズ比は1.60(95%信頼区間1.16-2.21)であった。また、低PG群のオッズ比は、2.03(95%信頼区間1.50-2.76)であった。菊地正悟、柳生聖子、小幡由紀、林櫻松、八谷寛、星山佳治、近藤高明、坂田晴美、溝上哲也、徳井教孝、玉腰暁子、豊嶋英明、早川武彦、吉村健清、JACC Study Group
「女性生殖歴と膵がん死亡リスクの関連」 2004年 1月 第14回日本疫学会学術総会(於:山形) 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、平均追跡期間10年で、膵がん死亡は154人であった。ベースライン時における自記式問診票を用い、女性生殖歴と膵がん死亡との関連を調べた。統計学的に有意ではなかったが、初潮年齢が15歳未満の女性と比較して、初潮年齢が17歳以降の女性は膵がん死亡リスクが上昇した(相対危険度1.49(95%信頼区間0.95-2.34)。林櫻松、菊地正悟、玉腰暁子、柳生聖子、小幡由紀、川村孝、稲葉裕、本橋豊、矼瑛雄、黒澤美智子、JACC study group
「胆道癌死亡と飲酒習慣に関するコホート研究」 2004年 1月 第14回日本疫学会学術総会(於:山形) 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、1999年末までの追跡期間での胆嚢がん死亡99人、胆管がん死亡は146人であった。ベースライン時における自記式問診票を用い、飲酒習慣なし群、中止群、飲酒習慣あり群に分類し、Cox proportional hazard Modelを用い、性・年齢を調整したハザード比を算出した。胆嚢がんにおいては、男性では飲酒習慣あり群で有意に死亡リスクは上昇し(ハザード比4.10(95%信頼区間 1.25-13.42)、女性では飲酒習慣あり群で死亡リスクは減少した(ハザード比0.58(95%信頼区間0.32-1.35)。胆管がんにおいては、男性では飲酒習慣あり群で有意に死亡リスクは減少し(ハザード比0.58(95%信頼区間0.36-0.93)、女性では死亡リスクとの関連はみられなかった。柳生聖子、菊地正悟、林櫻松、小幡由紀、矼瑛雄、玉腰暁子、黒澤美智子、稲葉裕、大規模コホートの運営委員会
「血清midkine濃度と胃がんとの関連」 2004年 1月 第14回日本疫学会学術総会(於:山形) 胃がん患者275人と健診対照275人の血清を対象とし、血清midkine(MK)濃度を測定した。対照の血清MK値で4分位に分け、オッズ比を計算した。また、胃がん患者について、血清MK濃度の平均値と、癌の病理所見との関連を調べた。最も高い群のオッズ比は、2.50 (95%信頼区間 ; 1.26-4.98、p=0.04)であった。また、病理所見との関連では、血清MK濃度は癌の進行度、リンパ節転移、腹膜播種、肝転移との関連が強いことがわかった。小幡由紀、菊地正悟、林櫻松、柳生聖子、村松喬、熊井英志
「血清ペプシノゲン値の胃癌診断能についての検討」 2004年 1月 第14回日本疫学会学術総会(於:山形) 平成5~7年に東京近郊の病院を受診した胃がん患者768人と健常者604人を対象として、血清pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定し、PGI/Ⅱ比を算出して、胃癌全体および隆起性癌、印環細胞癌のそれぞれについて、ROC曲線を描出した。胃癌全体では、敏感度72.3%、特異度57.1%(最適Cut off値3.2)であった。また、隆起性癌では、敏感度70.7%、特異度65.4%(最適Cut off値2.8)、印環細胞癌では、敏感度71.3%、特異度45.5%(最適Cut off値3.3) であった。ROC曲線は、隆起性癌が最も左上に位置し、印環細胞癌は最も右下に描出された。小林敬典、菊地正悟、林櫻松、柳生聖子、小幡由紀 
「年齢別にみた血清midkine濃度と胃がんとの関連」 2004年 5月 第5回日本がん分子疫学研究会学術集会(於:札幌) 胃がん患者275人と健診対照者275人を対象に、血清Midkine(MK)を測定した。10歳ごとの5つの年齢層に分け、症例と対照の血清MK値を比較した。20-29歳、30-39歳、40-49歳の群では、症例と対照で有意差はみられなかったが、50-59歳の群では症例の方が対照よりも有意に血清MK値が高く(症例318±509pg/ml, 対照197±146pg/ml, p=0.03)、60-69歳の群でも症例の方が対照よりも高い傾向がみられた。小幡由紀、菊地正悟、柳生聖子、林櫻松、村松喬、熊井英志
「胃がん手術と血清epidermal growth factor (EGF)の変化」 2004年 5月 第5回日本がん分子疫学研究会学術集会(於:札幌) 1989年と1998年の2回、某職域の健診受診者2323人のうち、21人がこの間に胃がんの手術を受けていた。この21人に、性・年齢をマッチさせて21人を2302人から無作為抽出し、対応させた。この症例と対照のペア42人について、2回の健診の残血清を用いて、血清EGF値を測定し、変化を比較した。1989年と1998年の比較では、対照で有意な減少(p=0.03)、症例で有意な増加(p<0.01)がみられた。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松
「血清EGF値と胆道がん死亡に関するコホート内症例・対照研究」 2004年 5月 第5回日本がん分子疫学研究会学術集会(於:札幌) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、1999年までの追跡期間で死亡が確認された者のうち、保存血清のあった胆嚢がん死亡27人と、胆管がん死亡35人を症例とし、性・年齢、居住地区を一致させて1:3で対照を抽出し、血清EGF値を測定した。対照の血清EGF値で全対象を3区分し、conditional logistic modelを用いて、各3分位の胆嚢がん死亡と胆管がん死亡オッズ比を算出した。胆嚢がんでは、死亡リスクとの関連は認められなかったが、胆管がんでは血清EGF値低値群を1.0とした場合のオッズ比は中間値群が0.37、高値群0.40と胆管がん死亡リスクが低くなる傾向が認められた。柳生聖子、菊地正悟、小幡由紀、林櫻松、矼瑛雄、黒澤美智子、稲葉裕、玉腰暁子
「血清上皮成長因子(EGF)と膵がん死亡リスクの関連」 2004年 5月 第5回日本がん分子疫学研究会学術集会(於:札幌) 文部科学省大規模コホート研究の保存血清を用い、膵がん死亡39人と他のコホート参加者119人を対象とするコホート内症例対照研究で、血清EGF値、EGF-R値と膵がん死亡リスクとの関連を検討した。血清EGF値、EGF-R値ともに、症例群と対照群で有意差はみられなかった。血清EGF値が最も低い群に比べて、最も高い群のオッズ比は1.87(95%信頼区間0.71-4.49)であった。EGF-R値が高いほど、膵がん死亡リスクが低下するという傾向が認められたが、有意な関連ではなかった。林櫻松、菊地正悟、玉腰暁子、柳生聖子、小幡由紀、矼瑛雄、川村孝、稲葉裕、本橋豊、黒澤美智子 for the JACC study group
「推定栄養素摂取量と胃がん死亡」 2004年 7月 第27回日本がん疫学研究会(於:東京) 1989年に長野県佐久地域の住民を対し、生活習慣、食物摂取頻度等の自記式アンケート調査を実施し、1999年までの胃がん死亡を観察した。約11年間の観察期間中のがん死亡は897人であり、このうち胃がん死亡は174人であった。中間摂取群を1.0とした胃がん死亡ハザード比は、エネルギーは低摂取群、高摂取群とも高いハザード比を示し、葉酸摂取では低摂取群、高摂取群ともに低いハザード比であったが、有意ではなかった。蛋白質、炭水化物では高摂取群が低値を示した。柳生聖子、菊地正悟、小幡由紀、林櫻松、牛嶋良、矼瑛雄、黒澤美智子、稲葉裕
「Seroconversion and seroreversion rates of H. pylori during a 6-year span in a Japanese population.」 2004年 9月 The XⅦth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:ウィーン(オーストリア)} 日本の北海道厚真町の健診受診者のうち、1997年と2003年の両年の健診を受診した707名を対象に、H. pylori抗体価を測定し、6年間での抗体価の変化を調べた。陰転化率(1000人年)は、全体で3.5、男性で1.8、女性で4.5であった。陽転化率(1000人年)は、全体で10.0、男性で4.5、女性で6.5であった。この集団では、H. pylori抗体の陰転化よりも陽転化の方が起こりやすいということがわかった。KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、YAGYU Kiyoko、LIN Yingsong
「推定栄養素摂取量と胃がん罹患」 2004年 9月 第63回日本癌学会学術総会(於:福岡) 1989年に長野県佐久地域の住民を対し、生活習慣、食物摂取頻度等の自記式アンケート調査を実施し、1999年までの胃がん罹患を観察した。約11年間の観察期間中胃がん罹患は462人であった。中間摂取群を1.0とした胃がん罹患ハザード比は、エネルギー、ビタミンB1、飽和脂肪酸の高摂取群が高値を示した。蛋白質、脂質、葉酸は低摂取群、高摂取群ともに低いハザード比であったが有意ではなかった。炭水化物。カロテン、ビタミンE、ビタミンC、食物繊維、不飽和脂肪酸と胃がん罹患との関連は認められなかった。柳生聖子、菊地正悟、林櫻松、小幡由紀、牛嶋良、黒澤美智子、稲葉裕 (~2004年10月)
「胃癌死亡と飲酒・喫煙習慣の関連についてのコホート研究」 2004年 9月 第63回日本癌学会学術総会(於:福岡) 文部科学省大規模コホート研究の一部として、長野県佐久市住民28023人に対してアンケート調査を行い、胃がん死亡リスクと、飲酒習慣、喫煙習慣などとの関連を検討した。飲酒習慣、喫煙習慣について、性・年齢で補正したCox比例ハザードモデルにて多変量解析を行い、リスク比を計算した。飲酒習慣では、非飲酒群との比較で、禁酒者群でrリスク比0.10(95%信頼区間0.01-0.74)と有意なリスクの低下が認められた。小林敬典、菊地正悟、林櫻松、柳生聖子、小幡由紀、牛嶋良
「若年胃がんとH. pyl ori感染」 2004年 9月 第63回日本癌学会学術総会(於:福岡) 40歳未満の胃がん患者55人と性・年齢をマッチングした健診対照者55人の血清を用い、ELISA法でH. pylori抗体価を測定した(使用キット:J-HM-CAP)。2.3EVをCut-off値として感染の有無を判定し、H. pylori感染の胃がんに対するオッズ比(OR)を計算した。全体の分析では、OR=6.48[95%信頼区間(CI); 2.55-16.8]であった。男女別分析では、男性の場合はOR=3.67(95%CI; 1.00-14.0)、女性ではOR=12.6(95%CI; 2.95-58.6)であった。今回の分析結果を1995年に行った同様の分析[全体の分析でOR=13.3(95%CI; 5.30-35.6)]と比較すると、約10年間で若年層でのORが低下していることが明らかになった。この結果から、近年、若年胃がんでは、H. pylori感染と関連のない胃がんの割合が増加していると考えられる。小幡由紀、菊地正悟、柳生聖子、林櫻松、牛嶋良、若年胃がん研究グループ
「若年胃がんと血清ペプシノゲン値の関連」 2004年 9月 第63回日本癌学会学術総会(於:福岡) 1997年~2002年までに東京近郊の5つの病院を受診した24~39歳の胃がん患者54人を症例群、性・年齢を症例にマッチさせた健診受診者54人を対照群とし、血清pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定し、それぞれの値と、PGI/Ⅱ比を比較した。PGI、PGⅡ、PGI/Ⅱ比のいずれの値も、患者群の方が有意に高値を示した。また、PGⅡ13.4μg/mlをcut off値とすると、感度80.4%、特異度82.7%、PGI/Ⅱ3.67をcut off値とすると。感度75%、特異度73.2%となった。牛嶋良、菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松、小林敬典
「観察期間別にみた、血清ペプシノゲン、Helicobacter pylori感染と胃癌のリスク」 2004年 9月 第63回日本癌学会学術総会(於:福岡) 1989年の某職域の健診受診者9504人を2003年5月まで追跡し、胃がんと診断された者に性・年齢をマッチさせて各々3人の対照を対応させて、コホート内症例対照研究の形で分析した。血清中のHelicobacter pylori抗体、pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定し、条件付ロジスティック回帰でオッズ比を計算した。PGとH. pyloriの陰性者に比べた陽性者のリスクはそれぞれ前期で2.9(95%信頼区間1.4-6.2)、3.4(95%信頼区間1.2-9.7)、後期で2.8(95%信頼区間1.3-5.9)、5.0(95%信頼区間1.4-17.6)であった。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松、小林敬典、牛嶋良、黒澤美智子、三木一正
「地域における血清学的胃粘膜萎縮頻度の6年間での変化」 2005年 1月 第15回日本疫学会学術総会(於:大津) 某町が実施する基本健康診査を1997年と2003年ともに受診した636人のうち、それぞれの年に40-69歳であった1997年の560人と2003年の499人を対象に、血清pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定し、PGI<70ng/mlかつPGI/Ⅱ比<3.0を軽度萎縮、PGI<50ng/mlかつPGI/Ⅱ比<2.0を強度萎縮として、それぞれの年の10歳階級ごとの頻度を求めた。40歳代、50歳代、60歳代の軽度萎縮の頻度は97年で、それぞれ16%、19%、22%、03年でそれぞれ4%、7%、12%、強度萎縮の頻度は97年でそれぞれ3%、13%、18%、03年でそれぞれ1%、7%、13%で、軽度萎縮、強度萎縮とも、各年代で減少していた。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松、牛嶋良、小林敬典
「地域集団における胃がん罹患と喫煙・飲酒習慣との関連について」 2005年 1月 第15回日本疫学会学術総会(於:大津) 文部科学省大規模コホート研究の一部として、長野県佐久市住民に対してアンケート調査を行い、胃がん罹患リスクと、飲酒習慣、喫煙習慣との関連を検討した。1999年末までの約11年間の追跡期間中、471人の胃がん罹患を観察した。飲酒習慣、喫煙習慣について、比例ハザードモデルにて多変量解析を行い、ハザード比を計算した。喫煙習慣について、非喫煙群を1.00とした場合の年齢、飲酒習慣を調整した胃がん罹患ハザード比は、男性では喫煙中止群1.59(95%信頼区間1.01-2.28)、現在喫煙群1.66(95%信頼区間1.19-2.34)と有意にリスクは上昇し、傾向性の検定でも有意であった。飲酒習慣では、非飲酒群との比較で、女性では禁酒者群で現在飲酒群0.62(95%信頼区間0.40-0.98)と有意なリスクの低下が認められた。柳生聖子、菊地正悟、小幡由紀、林櫻松、牛嶋良、小林敬典、黒澤美智子、稲葉裕、矼瑛雄
「血清TGF-β1値と胆道がん死亡に関するコホート内症例・対照研究」 2005年 5月 第6回日本がん分子疫学研究会学術集会(於:名古屋) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、1997年までの追跡期間で死亡が確認された者のうち、保存血清のあった胆嚢がん死亡28人と、胆管がん死亡30人を症例とし、性・年齢、居住地区を一致させて対照を抽出し、血清TGF-β1値を測定した。対照の血清TGF-β1値で全対象を4区分し、conditional logistic modelを用いて、各4分位の胆嚢がん死亡と胆管がん死亡オッズ比を算出した。胆嚢がんでは、第1四分位群を1.0とした性・年齢調整オッズ比は、第3四分位群で1.45と高値を示したが、胆嚢がん死亡リスクとの関連は認められなかった。胆管がんでは、第2四分位0.98、第3四分位0.37、第4四分位0.35と、胆管がん死亡リスクが低下し、有意な傾向が認められた。柳生聖子、菊地正悟、小幡由紀、林櫻松、牛嶋良、小林敬典、矼瑛雄、黒澤美智子、稲葉裕、玉腰暁子、大規模コホートの運営委員会
「血清IL-6値と胆道がん死亡に関するコホート内症例・対照研究」 2005年 7月 第28回がん疫学研究会学術集会(於:岐阜) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、1997年までの追跡期間で死亡が確認された者のうち、保存血清のあった胆嚢がん死亡34人と、胆管がん死亡34人を症例とし、性・年齢、居住地区を一致させて対照を抽出し、血清IL-6値を測定した。対照の血清IL-6値で全対象を3区分し、conditional logistic modelを用いて、各3分位の胆嚢がん死亡と胆管がん死亡オッズ比を算出した。胆嚢がんでは、低値群を1.0とした性・年齢調整オッズ比は、中間値群で0.80(95%信頼区間0.30-2.14)、高値群1.48(95%信頼区間0.67-3.29)であった。胆管がんでは、中間値群で0.70(95%信頼区間0.28-2.14)、高値群1.29(95%信頼区間0.58-2.82)であり。いずれも死亡リスクとの有意な関連は認められなかった。柳生聖子、菊地正悟、小幡由紀、林櫻松、玉腰暁子、黒澤美智子、稲葉裕、矼瑛雄
「市販Helicobacter pylori抗体ELISAキットの胃癌診断能についての検討」 2005年 9月 第64回日本癌学会学術総会(於:札幌) 東京周辺の病院と健診機関で、1993年から約3年間に胃がんと診断された症例と健診対照各120人を対象に、日本で保険適応され、市販されている4種類のHelicobacter pylori抗体検査キットを用いて、抗体価を測定し、胃癌診断能について分析した。海外由来株を抗原に用いたデタミナーH. pylori抗体は、敏感度73%、有効度51%と他の3キットより低かった。他の3キットは敏感度84~88%、有効度54~57%とほぼ同数字であった。小林敬典、小幡由紀、菊地正悟、柳生聖子
「胃がん患者における予後予測因子としての血清IL-8値」 2005年 9月 第64回日本癌学会学術総会(於:札幌) 1993年~1995年までの3年間に東京圏3病院を受診した70歳未満の胃癌症例のうち、予後が追跡可能であった198人を対象とし、それぞれの治療前における血清IL-8値を測定した。Cox比例ハザードモデルにより、性、年齢、病期(stage)を補正して、血清IL-8値と術後5年間の予後との関連を検討した。胃癌患者全体における死亡群の血清IL-8値は92.2pg/mlで、生存群37.8pg/mlに対して、有意に高値を示した(p=0.007)。また、血清IL-8値が50pg/ml以上になると、死亡リスクが1.854倍(95%信頼区間1.063-3.234)となった。牛嶋良、菊地正悟、小幡由紀、太田惠一朗、中島聰總、菊一雅弘、小林理、柳生聖子、林櫻松
「血清CRPと胃がん」 2005年 9月 第64回日本癌学会学術総会(於:札幌) 40~69歳の胃癌患者120人と健診対照者120人の血清を用いて、血清CRP値を測定し、両群の値を比較した。また、多重ロジスティック分析により、血清CRP値が最も低い群に対する各群のオッズ比を計算した。胃癌患者の方が健診対照者よりも有意に血清CRP値が高く(p<0.01)、多重ロジスティック分析では、第4四分位群のオッズ比は2.85(95%信頼区間1.31-6.22)であった。小幡由紀、菊地正悟、小林敬典、柳生聖子
「血清HGF値と胆道がん死亡に関するコホート内症例・対照研究」 2005年 9月 第64回日本癌学会学術総会(於:札幌) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、1997年までの追跡期間で死亡が確認された者のうち、保存血清のあった胆嚢がん死亡34人と、胆管がん死亡34人を症例とし、性・年齢、居住地区を一致させて対照を抽出し、血清HGF値を測定した。対照の血清HGF値で対象を3区分し、conditional logistic modelを用いて、各3分位の胆嚢がん死亡と胆管がん死亡オッズ比を算出した。胆嚢がんでは、低値群を1.0とした性・年齢調整オッズ比は、中間値群で0.99、高値群1.66であった。胆管がんでは、中間値群で1.71、高値群0.74であり、胆嚢がんとは異なる傾向であったが、いずれも死亡リスクとの有意な関連は認められなかった。柳生聖子、菊地正悟、小幡由紀、 林櫻松、牛嶋良、小林敬典、玉腰暁、 黒澤美智子、稲葉裕
「血清インターロイキン6値と胃がんの予後」 2005年 9月 第64回日本癌学会学術総会(於:札幌) 1993年~1995年までの3年間に東京圏3病院を受診した70歳未満の胃癌症例のうち、予後が追跡可能であった198人を対象とし、それぞれの治療前における血清IL-6を測定した。Cox比例ハザードモデルにより、性、年齢、病期(stage)を補正して、血清IL-8値と術後5年間の予後との関連を検討した。また、多重ロジスティックモデルを用いて血清Il-6値と進行度の関係を分析した。血清IL-6値が10pg/ml上昇すると、死亡リスクは1.022倍(95%信頼区間1.002-1.042)となった。多重ロジスティックモデルによる分析では、血清IL-6値が上昇すると、進行癌であるリスクは有意に上昇した。菊地正悟、牛嶋良、小幡由紀、中島聰總、小林理、菊一雅弘、太田惠一朗、円谷彰、柳生聖子、林櫻松
「Time trend on the prevalence of Helicobacter pylori infection and gastric mucosal atrophy in a rural area of Japan.」 2005年10月 The ⅩⅧth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter於:コペンハーゲン(デンマーク)} 日本の田舎の地域において1997年と2003年に実施された健康診査への参加者を対象とし、血清中のHelicobacter pylori抗体、血清pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定した。10歳ごとの年齢群で、H pylori陽性率と胃粘膜萎縮の割合の変化について調べた。40-49歳、50-59歳、60-69歳のそれぞれの群のH. pylori陽性率は、1997年では52%、66%、74%であり、2003年では34%、59%、63%であった。それぞれの群の軽度萎縮の割合は、1997年では16%、19%、22%であり、2003年では4%、7%、12%であった。それぞれの群の強度萎縮の割合は、1997年では3%、13%、18%であり、2003年では1%、7%、13%であった。OBATA Yuki、KIKUCHI Shogo、YAGYU Kiyoko
「Time trend on the prevalence of Helicobacter. pylori infection and gastric mucosal atrophy in an urban area of Japan.」 2005年10月 The ⅩⅧth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:コペンハーゲン(デンマーク)} 日本の都会の地域において1989年と1998年に実施された健康診査への参加者を対象とし、血清中のHelicobacter pylori抗体、血清pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定した。9歳ごとの年齢群で、H pylori陽性率と胃粘膜萎縮の割合の変化について調べた。40-49歳、50-59歳、60-69歳のそれぞれの群のH. pylori陽性率は、1989年では64%、69%、64%であり、1998年では52%、60%、65%であった。それぞれの群の軽度萎縮の割合は、1989年では20%、18%、16%であり、1998年では15%、19%、21%であった。それぞれの群の強度萎縮の割合は、1989年では14%、20%、27%であり、1998年では12%、18%、27%であった。YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki
「JACC studyにおける胆管がん死亡と喫煙・飲酒習慣」 2006年 1月 第16回日本疫学会学術総会(於:名古屋) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、1999年までの追跡期間で胆管がん死亡が確認された者を対象に、Cox比例ハザードモデルで、性別に、喫煙習慣と飲酒習慣のハザード比を求めた。喫煙習慣は男女とも喫煙群でハザード比は高かったが有意ではなかった。飲酒習慣は男性の飲酒群で有意にハザード比が高かったが、女性では飲酒との関連は認められなかった。喫煙本数では、女性で1日に21本以上喫煙する群で有意にハザード比が高かったが、女性の喫煙者は2名と非常に少なかった。飲酒量については、男性で1日に0~47.9mgの群で、ハザード比が低くなるU字型を示した。黒澤美智子、柳生聖子、菊地正悟、林櫻松、小幡由紀、稲葉裕、松葉剛、玉腰暁子 for the JACC study group
「性、年齢、Helicobacter. pylori 感染と血清IL-6、IL-8値」 2006年 1月 第16回日本疫学会学術総会(於:名古屋) 1993年~1994年までの某院健康管理科の総合健診受診者のうち、X線による胃検診で異常を認めなかった288人を対象とした。血清中のHelicobacter pylori抗体、血清IL-6値、IL-8値を測定した。血清IL-6値、血清Il-8値ともに、男性、50-69歳の群で高値を示した。Il-6値は。H.pylori感染と関連を示さなかったが、IL-8値は感染群で高値を示し、この違いは男性、20-49歳の群で顕著であった。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、牛嶋良、小林敬典、林櫻松、黒澤美智子
「理容師集団のがん罹患状況」 2006年 1月 第16回日本疫学会学術総会(於:名古屋) 1976年に愛知県理容環境衛生同業組合に所属していた組合員を対象に、自記式アンケート調査を行った。調査内容は生活習慣、既往歴、染毛剤使用状況等である。愛知県悪性新生物患者登録事業によるがん罹患資料を用いて、対象について2002年までのがん罹患の有無、がん罹患部位、罹患年度を調査した。2002年までの追跡期間中のがん罹患は560例で、男性では胃がんが106例と最も多く、次いで大腸がん、肺がん、白血病を含む造血器腫瘍、肝臓がんの順であった。女性では、乳がん57例が最も多く、次いで胃がん、大腸がん、肺がん、卵巣がんの順であった。杉浦秀次、柳生聖子、小幡由紀、菊地正悟、伊藤秀美、 田島和雄、青木國雄
「血管内皮細胞増殖因子と胃がんのリスク-JACC studyより」 2006年 5月 第7回日本がん分子疫学研究会第29回日本がん疫学研究会合同学術集会(於:広島) 1988年~1990年に40-79歳の39.242人から質問票による生活習慣のデータと血清の提供を受けた、その後、1997年末までこの対象について、胃がん罹患を追跡した。胃がん罹患者のうち、測定可能であった83例と、症例1例に対し、1もしくは2例を性・年齢、地区をマッチさせて選び、対照153例とした。これらの血清の血管内皮細胞増殖因子を測定し、条件付きロジスティック回帰により、血清中Helicobacter pylori抗体有無を調整したオッズ比を計算した。対照の四分位で対象を4群に分け、オッズ比を計算した。第1四分位群を基準とした各群のオッズ比は、第2四分位群0.5(95%信頼区間0.2-1.1)、第3四分位群0.3(95%信頼区間0.1-0.7)、第4四分位群0.4(95%信頼区間0.2-0.9)で、傾向性の検定ではp=0.01であった。菊地正悟、小幡由紀、柳生聖子、林櫻松、藤野善久、吉村健清、玉腰暁子
「Molecular structure and the active site function of fungal phospholipase B as a pathogenic factor」 2006年 6月 20th IUBMB International Congress of Biochemistry and Molecular Biology and 11th FAOBMB Congress(於:京都) 真菌ホスホリパーゼB(PLB)は、PLB活性、リゾホスホリパーゼ(Lyso)活性、トランスアシラーゼ(TA)活性をもつ酵素である。S. cerevisiae PLB1遺伝子をバキュロウイルスを用いてSf9細胞に導入したところ、細胞外に分泌されるPLB1の比活性は、これまでに構築していた酵母細胞の発現系の約25倍であり、PLB1蛋白質は、ウイルスPLB1発現クローンの培養液中から精製された。TSUKAMOTO Kikuo、INOUE Yoshihiro、OBATA Yuki
「A nested case-control study on Helicobacter pylori infection, serum C-reactive protein level, and risk of gallbladder cancer death」 2006年 9月 The XIXth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:ヴロツワフ(ポーランド)} 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した約12万人のうち、ベースライン時に40~89歳であった対象者を約11年間追跡調査した。胆嚢がん死亡者で25人と性・年齢・地域をマッチングした対照者の合計69の血清を用いて、H. pylori抗体価とCRP値を測定し、胆嚢がん死亡との関連を解析した。H. pylori陽性率は、胆嚢がん死亡では84%、対照では76.1%であった。血清CRP値は、対照と比較して、胆嚢がん死亡では有意に高かった(p=0.03)YAGYU Kiyoko、OBATA Yuki、LIN Yingsong、KUROSAWA Michiko、INABA Yu、ISHIBASHI Teruo for the Japan Collaborative Cohort Study Group
「Comparison of diagnostic accuracy of commercial kits for Helicobacter pylori infection in a Japanese population」 2006年 9月 The XIXth International Workshop Gastrointestinal Pathology and Helicobacter{於:ヴロツワフ(ポーランド)} H. pyloriに対する静菌作用を有する薬剤の影響を受けていない者を対象とし、日本人検体79例の血清抗体と便中抗原を、それぞれ国内外の市販ELISAキットを用いて測定した。血清抗体測定には、J-HM-CAP(HM-CAPと同じ原理で、検出抗原に国内株を使用したキット)とHM-CAP(輸入キット)を使用し、便中抗原測定には、Testmate pylori antigen EIA(国産キット)とPremium Platinum HpSA(輸入キット)を使用した。尿素呼気試験の結果をゴールドスタンダードとし、それぞれのキットの精度を比較した。血清抗体測定では、感度と特異度は、J-HM-CAPでは97.1%と86.4%、HM-CAPでは94.3%と93.2%であった。また、便中抗原測定では、感度と特異度は、Testmate pylori antigen EIAでは91.4%と93.2%、Premium Platinum HpSAでは65.7%と97.7%であった。OBATA Yuki、 YAGYU Kiyoko、 LIN Yingsong、Usgizima Ryo、KOBAYASHI Takanori、IMAMURA Hiroshi、SATO Mari、KASUGAI Kunio、KIKUCHI Shogo
「大規模コホート(JACC study)における胆管がん死亡と喫煙・飲酒習慣」 2006年 9月 第65回日本癌学会学術総会(於:横浜) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、2003年までの追跡期間で胆管がん死亡者を対象に、喫煙・飲酒習慣との関連を分析した。胆管がん死亡は男性では123名、女性では110名であった。男性では喫煙本数が1日1~10本の群で、ハザード比1.58(95%信頼区間0.81-3.07)とやや高かった。女性は喫煙者が非常に少なかった。飲酒習慣は男女ともに現在飲酒者の群でハザード比が低かったが、有意ではなかった。黒沢美智子、柳生聖子、菊地正悟、林櫻松、小幡由紀、 稲葉裕、玉腰暁子
「理容師集団のがん罹患」 2006年 9月 第65回日本癌学会学術総会(於:横浜) 1976年に愛知県理容環境衛生同業組合に所属していた組合員を対象に、同年10月に郵送法により自記式アンケートに回答したものを基礎コホートとした。アンケート項目は、生活習慣、既往歴、染毛剤使用状況等である。これらの対象者の2002年までのがん罹患状況につき、日本人人口を標準人口とし、10歳階級で期待罹患数(E)を計算し、観察罹患数(O)との比O/Eを求めた。1976年の追跡開始時における対象は8360名であった。O/E比は、全がん罹患は男0.51、女0.59、胃がんは男0.52、女0.43、大腸がんは男0.40、女0.33、肺がんは男0.39、女0.45、肝臓がんは男0.46、女0.21と、有意に低値であった。杉浦秀次、柳生聖子、小幡由紀、林櫻松、菊地正悟、伊藤秀美、田島和雄、青木國雄
「血清C-Reactive Protein値と胆道がん死亡に関するコホート内症例対照研究」 2006年 9月 第65回日本癌学会学術総会(於:横浜) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、1997年までの追跡期間で死亡が確認された者のうち、保存血清のあった胆嚢がん死亡28人と、胆管がん死亡36人を症例とし、性・年齢、居住地区を一致させて対照を抽出し、血清CRP値を測定した。対照の血清CRP値で対象を3区分し、conditional logistic modelを用いて、各3分位の胆嚢がん死亡と胆管がん死亡オッズ比を算出した。胆嚢がんでは、低値群を1.0とした性・年齢調整オッズ比は、中間値群で0.43、高値群0.45であり、血清CRP値の上昇とともに胆嚢がん死亡リスクは減少したが、有意ではなかった。胆管がんでは、有意な関連は認められなかった。柳生聖子、菊地正悟、小幡由紀、 林櫻松、黒沢美智子、稲葉裕、玉腰暁子、大規模コホート運営委員会
「血清CRP、IL-6と胃がんとの関連」 2006年 9月 第65回日本癌学会学術総会(於:横浜) 23~69歳の胃がん患者175人と健診対照者175人の血清を用い、ELISA法で血清CRP値、IL-6値を測定し、胃がん患者群と健診対照群の値を比較した。また、多重ロジスティック分析により、三分位低値群のORを1.0とした場合の各群のオッズ比(OR)を計算した。CRP値は、胃がん患者の方が健診対照者よりも有意に高く(p<0.01)、中間値群のORは1.01(95%CI; 0.56-1.82)、高値群のORは2.28(95%CI; 1.27-4.09)であった。IL-6値は、胃がん患者群と健診対照群で有意差はみられず、中間値群のORは0.36(95%CI; 0.20-0.66)、高値群のORは0.68(95%CI; 0.39-1.19)であった。小幡由紀、菊地正悟、柳生聖子、林櫻松
「血清Transforming growth factor-β1値と膵がん死亡リスクの関連」 2006年 9月 第65回日本癌学会学術総会(於:横浜) 文部科学省大規模コホート研究の保存血清を用い、膵がん死亡39人と他のコホート参加者119人を対象とするコホート内症例対照研究で、血清TGF-β1値と膵がん死亡リスクとの関連を検討した。対照の血清TGF-β1値の四分位で対象を4群に分け、オッズ比を計算した。血清TGF-β1値は、症例群の方が対照群よりも有意に高かった。血清TGF-β1値が最も低い群に比べて、最も高い群のオッズ比は2.50(95%信頼区間1.0-6.3)であった。林櫻松、菊地正悟、玉腰暁子、小幡由紀、柳生聖子、稲葉裕、黒沢美智子
「血管内皮増殖因子(VEGF)と胃癌の予後」 2006年 9月 第65回日本癌学会学術総会(於:横浜) 1993年~1995年までの3年間に東京圏3病院を受診した70歳未満の胃癌症例のうち、予後が追跡可能で血清の測定が可能であった167人を対象とし、それぞれの治療前における血清VEGF値を測定した。血清VEGF値の中央値で対照を二群に分け、両群の予後を、カプラン・マイヤー法(一般化ウィルコクソン検定)と比例ハザードモデルによって比較した。一般化ウィルコクソン検定では、p=0.023で高値群の方が予後が悪かった。性・年齢調整をしてもこの有意性は変わらなかったが、ステージも入れて調整すると、有意ではなくなった。血清VEGF値が高い胃がんは予後が悪いが、この関係は進行度によるところが大きい。菊地正悟、牛嶋良、小幡由紀、中島聰總、小林理、菊一雅弘、円谷彰、太田惠一朗、柳生聖子、林櫻松
「大規模コホート研究による食品摂取と膵がん死亡リスクとの関連」 2007年 1月 第17回日本疫学会学術総会(於:広島) 文部科学省大規模コホート班の調査研究に参加した40-79歳の約11万人を対象に追跡調査を行った。ベースライン時における自記式問診票を用い、食品摂取と膵がん死亡との関連を調べた。肉類や野菜の摂取と膵がんリスクとの間に有意な関連は認められなかった。男女ともに果物の摂取頻度が高いほど、膵がんリスクが低下した。ハムやソーセージ、干魚などN-ニトロソ化合物を含む食品の過剰摂取は膵がんリスクと関連しなかった。喫煙などの交絡因子を考慮しても、山菜をほとんど摂取しなかった群と比較して、毎日摂取した群では膵がんリスクが約3倍に上昇した(ハザード比2.98(95%信頼区間1.46-6.07)。林櫻松、菊地正悟、柳生聖子、小幡由紀、矼瑛雄、稲葉裕、黒沢美智子、川村孝、本橋豊、玉腰暁子
「日本人検体におけるH. pylori感染診断の市販キットの精度比較」 2007年 1月 第17回日本疫学会学術総会(於:広島) H. pyloriに対する静菌作用を有する薬剤の影響を受けていない者を対象とし、日本人検体79例の血清抗体と便中抗原を、それぞれ国内外の市販ELISAキットを用いて測定した。血清抗体測定には、デタミナーH. pylori抗体J(国内株を使用したキット)とデタミナーH. pylori抗体(輸入キット)を使用し、便中抗原測定には、テストメイト便中ピロリ抗原(国産キット)とメリディアン便中ピロリ抗原;(輸入キット)を使用した。尿素呼気試験の結果をゴールドスタンダードとし、それぞれのキットの精度を比較した。血清抗体測定では、感度と特異度は、国内株使用キットでは97.1%と86.4%、輸入キットでは94.3%と93.2%であった。また、便中抗原測定では、感度と特異度は、国産キットでは91.4%と93.2%、輸入キットでは65.7%と97.7%であった。小幡由紀、柳生聖子、林櫻松、牛嶋良、小林敬典、今村祐志、佐藤真理、春日井邦夫、菊地正悟
「これからの胃がん検診をどうするか」 2007年 7月 がん予防大会in TOKYO 2007(於:東京) Helicobacter pyloriによる胃がんの相対危険度は20倍以上というデータが得られている。わが国の胃がん罹患率・死亡率は、若い年代ほど急速に減少しており、その主な原因はH. pylori感染率の低下であると考えられる。罹患率の低下は、検診によるがん発見率の低下につながる。年齢によって対象を決める現行のがん検診では、X線被爆のデメリットが検診の胃がん死亡減少効果を上回ることになり、近い将来中止すべき時期を迎える。20倍以上という相対危険度から、胃がん検診の対象をH. pylori感染の既往のある人に限ることが急務である。しかし、血清抗体陰性で血清pepsinogenによる胃粘膜萎縮陽性という人は胃がんリスクが抗体陽性者と違わないというデータがあり、自然除菌後の抗体の陰転がネックとなる。某町の基本健康診査を受診した1196人のうち、抗体陰性であった489人について、pepsinogenによる萎縮の頻度を年齢ごとに求めたところ、若い年齢ほど低かった。20歳~30歳代くらいの若い時期に抗体検査を行って、陰性者は胃がん検診の対象からはずすべきである。菊地正悟、柳生聖子、林櫻松、小幡由紀、黒澤美智子
「Cigarette Smoking, Alcohol Drinking and the Risk of Gallbladder Cancer Death: A Prospective Cohort Study in Japan」 2007年 9月 The 14th congress of the European Cancer Organisation{於:バルセロナ(スペイン)} 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、ベースライン時に40~89歳であった者を約15年間追跡観察したところ、この間に胆嚢がん死亡が確認された者は165人であった。比例ハザードモデルで、喫煙習慣と飲酒習慣のハザード比を求めた。女性では、年齢と飲酒を調整すると、現在喫煙者の胆嚢がん死亡ハザード比は、2.0倍に上昇した。男性では、年齢と飲酒を調整すると、ハザード比は2.27(95%信頼区間1.05-4.90)であった。飲酒習慣については、男性ではリスクを上昇させる可能性があったが、女性では明確な関連はみられなかった。YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、LIN Yingsong、ISHIBASHI Teruo、KUROSAWA Michiko、INABA Yutaka、TAMAKOSHI Akiko and the JACC Study Group
「Serum vascular endothelial growth factor (VEGF), VEGF receptor-1 and -2 among gastric cancer patients and healthy subjects」 2007年 9月 The 14th congress of the European Cancer Organisation{於:バルセロナ(スペイン)} 胃がんの初診患者164名と、性・年齢をマッチングして抽出した対照者164名の血清中のVEGF値、VEGF-R1値、VEGF-R2値を測定した。症例群の方が血清VEGF値は高く、血清VEGF-R1値と血清VEGF-R2値は低かった。早期がんと比較して、進行がんでは、対照との明確な違いがみられなかった。diffuse type がんでは、intestinal type がんに比べて、血清VEGF-R1値と血清VEGF-R2値で対照との明確な違いがみられた。KIKUCHI Shogo、OBATA Yuki、YAGYU Kiyoko、LIN Yingsong、NAKAJIMA Toshifusa、 KOBAYASHI Osamu、KIKUCHI Masahiro、OHTA Keiichiro、 USHIJIMA Ryo
「わが国ではHelicobacter pylori 感染率の低下より、胃粘膜の状況の改善の方が急速である」 2007年10月 第66回日本癌学会学術総会(於:横浜) 日本の都会の地域において1997年と2003年に実施された健康診査への参加者を対象とし、血清中のHelicobacter pylori抗体、血清pepsinogenI(PGI)値およびpepsinogenⅡ(PGⅡ)値を測定した。10歳ごとの年齢群で、H pylori陽性率と胃粘膜萎縮の割合の変化について調べた。35-44歳、45-54歳、55-64歳、65-74歳、75歳以上のそれぞれの群の胃粘膜萎縮の割合は、1997年では39.5%、45.9%、56.6%、65.9%、89.4%であり、2003年では9.5%、20.7%、27.0%、44.8%、56.7%であった。菊地正悟、小幡由紀、牛嶋良、柳生聖子、林櫻松、黒澤美智子
「日本人における緑茶飲用と胆嚢がん死亡リスクの関連」 2007年10月 第66回日本癌学会学術総会(於:横浜) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、ベースライン時に40~89歳であった者を約13年間追跡観察したところ、この間に胆嚢がん死亡が確認された者は123人であった。男女合計した場合、1日に緑茶を7杯以上摂取する群は、1日に緑茶を1杯以下しか摂取しない群と比較すると、交絡因子を調整した相対危険度は1.19(95%信頼区間0.52-2.71)であった。緑茶摂取量の増加に伴う、リスク減少の傾向はみられなかった。柳生聖子、菊地正悟、林櫻松、小幡由紀、黒澤美智子、 稲葉裕、玉腰暁子、大規模コホート運営委員会
「日本人における緑茶飲用と膵がん死亡リスクの関連」 2007年10月 第66回日本癌学会学術総会(於:横浜) 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、ベースライン時に40~89歳であった者を約13年間追跡観察したところ、この間に膵がん死亡が確認された者は292人であった。男女合計した場合、1日に緑茶を7杯以上摂取する群は、1日に緑茶を1杯以下しか摂取しない群と比較すると、交絡因子を調整した相対危険度は1.23(95%信頼区間0.84-1.80)であった。緑茶摂取量の増加に伴う、リスク減少の傾向はみられなかった。林櫻松、菊地正悟、玉腰暁子、柳生聖子、小幡由紀、黒澤美智子、稲葉裕
「愛知県と全国との1994年 - 2002年の主な部位の癌死亡の比較」 2008年 1月 平成19年度 愛知県 公衆衛生研究会(於:名古屋) 愛知県は、全国に比べてがんによる死亡が少ないことが知られているが、最近の状況を確認した研究は少ない。愛知県におけるがん対策の参考とするために、1994-2002年の9年間のデータを用いて、全国と愛知県のがん死亡を全がん、胃がん、肝がん、肺がん、女性の乳がんについて比較した。人口動態統計と人口から、該当期間の全国の各がんの死亡率を性年齢(5歳階級)ごとに計算した。この死亡率と愛知県の性年齢別人口(5歳階級)から、各がんによる期待死亡数(E)を計算し、観察(実測)数(O)と比較した。χ2=(O-E)2/E (自由度1)を計算し、p<0.05を有意とした。全がん、胃がん、男性の肝がん、男性の肺がんでは、有意に観察死亡数が少なく、女性の肝がん、肺がんでも点推定値は1.0より小さかった。しかし、有意ではなかったが、女性の乳がんでは、点推定値が1.0より大きかった。菊地正悟、杉浦秀次、柳生聖子、林櫻松、玉腰暁子、小幡由紀、伊藤秀美、松尾恵太郎、田島和雄、青木國雄
「飲酒、コーヒー及び緑茶飲用と乳がん罹患について」 2008年 5月 がん予防大会 2008 福岡(於:福岡) 1989年に長野県佐久地域の女性12, 296人に対し、ベースライン調査として生活習慣等の自記式アンケートを実施し、その後の乳がん罹患を観察した。飲酒習慣、一日平均飲酒量、コーヒー及び緑茶飲用、と乳がん罹患の関連について、年齢調整した比例ハザードモデルを用いて検討した。追跡期間中、220人の乳がん罹患を観察した。飲酒習慣について、非飲酒群を1.00とした場合の年齢調整した乳がん罹患ハザード比は、飲酒中止群、現在飲酒群とも高値を示したが有意な関連は認められなかった。1日平均飲酒量では1日24g以上飲酒する群でリスクは増加していたが、乳がん罹患との関連は認められなかった。コーヒー飲用では女性では毎日飲まない群を1.00とした場合、一日2~3杯飲む群で0.57(95%信頼区間0.33-0.98)と有意に低いハザード比を示し、傾向性検定においても有意に乳がん罹患リスクが減少していた(trend p=0.02)。緑茶飲用については1日10杯以上飲む群で高いハザード比を示したが有意ではなく、関連は認められなかった。柳生聖子、菊地正悟、玉腰暁子、林櫻松、小幡由紀、矼瑛雄、中島一夫、仲井淳
「Cigarette smoking, alcohol drinking, daily beverages and the risk of prostate cancer: a cohort study in Japan」 2008年 8月 UICC World Cancer Congress 2008{於:ジュネーブ(スイス)} 長野県佐久地域住民に対し、ベースライン調査として生活習慣等の自記式アンケートを実施し、その後の前立腺がん罹患を観察した。飲酒習慣、一日平均飲酒量、コーヒー及び緑茶飲用、と前立腺がん罹患の関連について、年齢調整した比例ハザードモデルを用いて検討した。2001年までの約13年間の追跡期間中、163人の前立腺がん罹患を観察した。喫煙習慣、飲酒習慣、コーヒー摂取と前立腺がんとの有意な関連は認められなかった。緑茶飲用については1日1杯以下を飲む群を1.0とすると、1日1~3杯の群、4~6杯の群、7~9杯の群の各群のハザード比は、それぞれ、1.09(95%信頼区間0.50-2.35)、1.23(95%信頼区間0.58-2.58)、1.22(95%信頼区間0.47-3.17)、1.96(95%信頼区間0.91-4.22)で、緑茶摂取量が増加するにつれ、有意にリスクが上昇する傾向がみられた(trend p=0.001)。YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、TAMAKOSHI Akiko、OBATA Yuki、NAKAI Jun、NAKAJIMA Kazuo、ISHIBASHI Teruo
「金城学院大学薬学部における心肺蘇生法およびAEDの実技講習」 2009年 3月 日本薬学会第129年会(於:京都) 金城学院大学薬学部では、新入生を対象に早期体験学習の一環として、心肺蘇生法およびAEDの実技講習を実施している。今年度は新入生を対象とした実技講習に先立って、薬学部教員を対象とした実技講習を実施した。実技講習の前後に実施した教員へのアンケート調査結果では、救命応急手当の実践に対する自信の程度について「出来る」あるいは「やってみる」と回答した者の割合(前83.3%、後95.0%)や実技講習の適切な受講時期について「1年次(早期体験学習の中で)」と回答した者の割合(前55.0%、後70.0%)が、実技講習前よりも実技講習後の方が高かった。小幡由紀、林弥生、小崎康子、矢野玲子、安藤裕明、網岡克雄、片山肇
「血清TGF-β1値と胆管がん死亡に関するコホート内症例・対照研究」 2009年 6月 がん予防大会2009愛知(於:名古屋) 文部科学省大規模コホート研究において、1988年~1999年までの追跡期間に観察された胆管がん死亡者(120人)のうち、観察開始2年未満の死亡を除いて、保存血清の得られた胆管がん死亡者32人を症例とし、調査地区、性、年齢を一致させて1 : 3で抽出した生存者を対照とした。調査地区別に算出した対照の血清TGF-β1値で全対象を3区分し、conditional logistic modelを用いて、性、年齢、喫煙習慣、飲酒習慣を調整した各3分位の胆管がん死亡オッズ比を算出した。第1三分位群を1.0とした調整胆管がん死亡オッズ比(95%CI)は、第2三分位0.26(0.07-0.93, p=0.04)と有意に低値を示し、第3三分位0.44(0.16-1.26と血清TGF-β1値の上昇とともに胆管がん死亡リスクは低下傾向にあるが, 有意な関連は認められなかった。柳生聖子、、林櫻松、玉腰暁子、菊地正悟、矼瑛雄、黒澤美智子、稲葉裕、小幡由紀、大規模コホートの運営委員会
「金城学院大学におけるSGD教育(薬学PBL、CBL)について」 2009年 7月 第55回日本薬学会東海支部総会・大会(於:名古屋) 金城学院大学薬学部では、1、2年次にPBL、4年次にCBLを実施している。4年生の学生がPBLの経験が、CBLにどのような影響を与えたかについてアンケート調査を実施した。問題解決能力が身に付いたと自己評価した学生が多く、PBLの経験や手法が役に立ったとの意見も多くみられた。低学年でPBLを経験し、その後高学年で実施されるCBLに繋げていくことによって、学生にとってよりスムーズに問題解決能力を身に付けることができたと考えられた。山内あゆみ、尾竹真由美、岡部静子、山本弥里、的場智代、藤井里奈、安藤裕明、小幡由紀、小崎康子、矢野玲子、網岡克雄、森雅美
「Helicobacter pylori infection and risk of biliary tract cancer death in a nested case-control study in Japan」 2009年 9月 The XXIInd International Workshop on Helicobacter and related bacteria in chronic digestive inflammation and gastric cancer{於:ポルト(ポルトガル)} 文部科学省大規模コホート研究において、13年間の追跡期間に観察された胆管がん死亡者(88人)を症例とし、調査地区、性、年齢を一致させて無作為抽出した生存者263名を対照とし、これらの対象の保存血清を用いて、ELISA法によりH. pylori IgG抗体を測定した(使用キット;HM-CAP, E-plate)。H. pylori抗体陽性率は、症例では85.2%、対照では80.2%であった。H. pylori抗体陽性者におけるlogistic regression modelを用いた性・年齢調整胆管がん死亡オッズ比(95%CI)は、1.31(0.73-2.36)であり、またさらに飲酒・喫煙も含めて調整した胆管がん死亡オッズ比は、1.44(0.76-2.75)であった。H. pylori感染と胆管がん死亡との間には有意な関連は認められなかった。YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、YOSHIKAWA Kazuhiro、ISHIBASHI Teruo、OBATA Yuki、KUROSAWA Michiko、INABA Yutaka、TAMAKOSHI Akiko
「Lack of association between Helicobacter pylori status and risk of gastric cancer death in a population with high H. pylori prevalence」 2009年 9月 The XXIInd International Workshop on Helicobacter and related bacteria in chronic digestive inflammation and gastric cancer{於:ポルト(ポルトガル)} 文部科学省大規模コホート研究において、1988年から1997年の間に、胃がん罹患161人と胃がん死亡164人が観察された。これらを症例とし、調査地区、性、年齢を一致させて無作為抽出した生存者を対照とし、これらの対象の保存血清を用いて、ELISA法によりH. pylori IgG抗体を測定した。胃がん罹患オッズ比(95%CI)は、2.12(11.30-3.46)であった。1998年から2003年の観察期間で、さらに、胃がん罹患36人と胃がん死亡57人が観察された。それぞれ、66人と104人の対照をマッチさせて、同様に解析した。罹患についてのデータセットでは、H. pylori抗体陽性率は症例では94.5%、対照では97.0%であった。また、胃がん罹患オッズ比(95%CI)は、0.59(0.08-4.30)であった。死亡についてのデータセットでは、H. pylori抗体陽性率は症例では94.7%、対照では94.2%であった。また、胃がん死亡オッズ比(95%CI)は、1.00(0.25-4.00)であった。KIKUCHI Shogo、YAGYU Kiyoko、LIN Yingsong、YOSHIKAWA Kazuhir、OBATA Yuki、YATSUYA Hiroshi、HOSHIYAMA Yoshiharu、ISHIBASHI Teruo、FUJINO Yoshihisa、TAMAKOSHI Akiko
「Nested case-control study on total superoxide dismutase activity and risk of death from gallbladder cancer and bile duct cancer death in the Japan Collaborative Cohort Study」 2010年 1月 The Joint Scientific Meeting of IEA Western Pacific Region and Japan Epidemiological Association(於:越谷) 文部科学省大規模コホート研究において、1988年から1997年の間に、胆嚢がん死亡35人と胆管がん死亡42人が観察された。これらを症例とし、調査地区、性、年齢を一致させて無作為抽出した生存者を対照とし、これらの対象の保存血清を用いて、SOD活性を測定した。胆嚢がん死亡についてはSOD活性との関連は見られなかったが、胆管がん死亡のオッズ比(95%CI)は、第2四分位のオッズ比は0.98(0.38-2.25)、第3四分位のオッズ比は2.39(1.00-5.72)であった。YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、OBATA Yuki、KUROSAWA Michiko、TAMAKOSHI Akiko
「金城学院大学薬学部におけるPBLおよびCBLの実施とその評価」 2010年 3月 日本薬学会第130年会(於:岡山) 金城学院大学薬学部では、これまで問題解決型学習として1, 2年生を対象にPBL(Problem-based Learning)を実施してきた。今年度は、これに加えて、4年生を対象としたシナリオ解決型学習のCBL(Case-based Learning)を新たに実施した。CBL(1)では、1学年(4年生約150名)を28グループ(1グループ5~6名)に分け、基礎薬学・衛生薬学分野に関するシナリオについて、シナリオ解決型学習を実施した。グループワーク終了後に、全体での発表会を行い、自分のグループも含めた各発表グループの発表内容の評価も経験させた。また、発表会終了後に、マーク式のミニテスト(5択式20問)を実施し、各個人に、知識の定着を確認させた。CBL(1)終了後に、無記名式でPBLおよびCBL(1)に関するアンケート調査を行い、結果を解析した。金城学院大学薬学部のPBLでは、2年生が1年生のグループワークをサポートするという屋根瓦方式の教育手法を実施しており、1年生では主にグループワークの進め方を学び、2年生ではタスクフォース役を経験する。アンケート調査では、半数以上の学生が、「CBL(1)ではPBLで学んだディスカッションや役割分担(64.4%)、調査方法(61.9%)、レジメ作成方法(77.1%)、発表方法(65.3%)を活用できた」と回答し、また、「PBLやCBL(1)に積極的に参加した」と回答した学生の割合は、70.3%であった。低学年時におけるPBLの経験は、その後のシナリオ解決型学習に良い影響を与えていることがわかった。このような低学年時のPBLおよびそれに続くCBL(1)は、学生に、よりスムーズに問題解決能力を身につけさせる教育手法として有益であると考えられた。小幡由紀、網岡克雄、安藤裕明、小崎康子、矢野玲子、永津明人、森雅美
「Cigarette smoking, alcohol drinking and the risk of colonrectal cancer:A cohort study in Japan.」 2010年10月 18th United European Gastroenterology Week{於:バルセロナ(スペイン)} 文部科学省大規模コホート研究の対象者で、ベースライン時に40~79歳であった者を17年間追跡観察したところ、この間に大腸がん死亡が確認された者は319人であった。比例ハザードモデルで、喫煙習慣と飲酒習慣のハザード比を求めた。喫煙習慣との関連はみられなかったが、飲酒習慣については、大腸がんハザード比が、過去の飲酒者では2.29(95%信頼区間1.34-3.91)、現在飲酒者では1.67(95%1.67信頼区間1.17-2.40)であった。また、アルコール摂取量に関しては、1日にエタノール換算24.0g未満、24.0-47.9g、48.0-71.9g、72.0g以上のそれぞれの群のハザード比は、1.49(95%信頼区間0.94-2.35)、1.58(95%信頼区間1.05-2.39)、1.86(95%信頼区間1.20-2.86)、2.80(95%信頼区間1.70-4.63)であり、傾向性の検定でも有意であった。YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、LIN Yingsong、TAMAKOSHI Akiko、UEDA Junko、OBATA Yuki、NAKAI Jun、NAKAJIMA Kazuo、MURASHIMA Ryutaro、ISHIBASHI Teruo
「喫煙習慣、飲酒習慣と大腸がん罹患について」 2011年 1月 第21回日本疫学会学術総会(於:札幌) 地域集団における喫煙習慣、飲酒習慣と大腸がん罹患との関連を検討することを目的とし、1988年にベースライン調査として実施した生活習慣等の自記式アンケートに回答した長野県佐久市住民(年齢40~79歳)で、2005年までの大腸がん罹患を観察した。喫煙習慣、飲酒習慣については、習慣なし群、中止群、習慣あり群の3群に分類した。さらに、男性はついては一日喫煙本数により3群に、一日平均飲酒量(飲酒頻度と一回飲酒量よりエタノール換算し算出)により4群に分けた。喫煙習慣、飲酒習慣、一日喫煙本数、一日平均飲酒量と大腸がん罹患の関連について、比例ハザードモデルを用いて男女別に検討した。解析対象者は22, 823人(男10, 601人、女12, 222人)で、追跡期間中の大腸がん罹患は551人(男319人、女232人)であった。喫煙習慣については男女とも大腸がん罹患との関連は認められなかった。飲酒習慣について、習慣なし群を1.00とした場合の年齢、喫煙習慣を調整した大腸がん罹患ハザード比は、男性では中止群2.05(95%CI:1.22-3.45)、習慣あり群1.60(1.14-2.26)とも有意にリスクは上昇していたが、女性では関連は認められなかった。男性の1日平均飲酒量では24.0g未満群、24.0-47.9 g群、 48.0-71.9 g群、 72 g 以上群のハザード比は1.49 (0.94-2.35)、1.58 (1.05-2.39)、1.86 (1.20-2.86) 、2.80 (1.70-4.63)と、24.0g未満群以外は飲酒習慣なし群に比していずれも有意にリスクが上昇しており、傾向性の検定においても有意であった(p=0.004)。柳生聖子、菊地正悟、玉腰暁子、林櫻松、上田純子、矼暎雄、小幡由紀、仲井淳、中島一夫、村島隆太郎
「女子大学生におけるHelicobacter pylori 感染と環境因子等との関連」 2011年 3月 日本薬学会第131年会(於:静岡) 尿中抗体測定キットを用いて、女子大学生のH. pylori感染状況を調べ、近い将来母親となる可能性のある20歳前後の女性のH. pylori感染状況データを得ることを目的とした。また、H. pylori感染と幼児期の生活環境や消化器疾患の既往歴等との関連を調べた。金城学院大学の学生のうち、本研究への参加に同意した者の尿検体を用いてELISA法とイムノクロマト法による市販キットで尿中抗体を測定し、それぞれのキットの判定基準に基づいて、感染の有無を調べた。また、質問票で兄弟数、出生順位、幼児期の生活環境(生活用水、トイレ形式)、現在の胃腸症状、消化器疾患の既往歴等を調べH. pylori感染との関連を統計学的に解析した。 ELISA法による測定では、陽性9名(9.4%)、陰性86名(89.6%)、判定保留1名(1.0%)であった。イムノクロマト法による測定では、陽性6名(6.2%)、陰性90名(93.8%)であった。20歳前後の女性のH. pylori感染状況は、尿中抗体測定では陽性率10%未満であることが分かった。ELISA法による判定結果と質問票の項目との関連では、出生順位が2番目以降の群のH. pylori感染のオッズ比は2.01(95%信頼区間;0.50, 8.02)であった。また、幼児期の生活用水との関連では、井戸水等を使用していた群で陽性者の割合が有意に高かった(50.0% vs 7.7%, p=0.04)。また、幼児期のトイレ形式では汲み取り式トイレを使用していた群、現在の胃腸症状では吐き気がある群で陽性者の割合が高い傾向にあった。渡邉奈緒美、小幡由紀、北森一哉、上田純子
「尿中抗体測定による女子大学生のH. pylori 感染状況の把握」 2011年 3月 第15回日本小児H. pylori研究会(於:大津) 母親から子供へのH. pylori 感染予防に関する研究のひとつとして、尿中抗体測定キットを用いて、女子大学生のH. pylori 感染状況を調べ、近い将来母親となる可能性のある20歳前後の女性のH. pylori 感染状況データを得ることを目的とした。金城学院大学薬学部薬学科に所属する1~5年生および金城学院大学生活環境学部食環境学科に所属する4年生のうち、本研究への参加に同意した学生96名の尿検体を用いて、ELISA法による市販キットとイムノクロマト法による市販キットで尿中抗体を測定し、それぞれのキットの判定基準に基づいて、感染の有無を調べた。ELISA法による測定では、陽性9名(9.4%)、陰性86名(89.6%)、判定保留1名(1.0%)であった。また、イムノクロマト法による測定では、陽性6名(6.2%)、陰性90名(93.8%)であった。イムノクロマト法で陽性と判定された検体はすべて、ELISA法においても陽性と判定された。しかしながら、イムノクロマト法で陰性と判定された90検体のうち、4検体についてはELISA法で陽性あるいは判定保留と判定された。20歳前後の女性のH. pylori 感染状況は、尿中抗体測定では陽性率10%未満であることがわかった。また、両キットで判定の異なった4検体について調べたところ、ELISA法による測定で弱陽性あるいは判定保留の値を示した検体が、イムノクロマト法では陰性と判定される傾向がみられた。弱陽性者の検体の判定には、ELISA法による測定の方がより適切であることが示唆された。小幡由紀、渡邉奈緒美、北森一哉、上田純子
「金城学院大学薬学部におけるホワイトコートセレモニー」 2011年 3月 日本薬学会第131年会(於:静岡) ホワイトコートセレモニーは、学生が病院・薬局で行なう実務実習へ臨むにあたり、医療人としての誓いを新たにするセレモニーである。金城学院大学薬学部では、2008年2月に4年制の第一期生を対象に全国の薬学部で初めてホワイトコートセレモニーを実施し、今年度は6年制の5年生を対象に実施した。本学でのホワイトコートセレモニーの概要を紹介し、学生へのアンケートの結果についても報告する。本学のホワイトコートセレモニーは、キリスト教の礼拝形式により実施している。胸に本学の校章が入った白衣が、薬学部長から学生代表に手渡された後、実務実習を受ける資格を認証された5年生全員が白衣を着用する。続いて、真新しい白衣に身を包んだ学生代表から、ご来賓、ご父母、薬学部教員、1年生の後輩などの出席者の前で、実習に真摯に取り組む旨の宣誓がなされる。今年度は、ホワイトコートセレモニーが学生の意識にどのような影響を与えたかを調べるため、セレモニー終了後に5年生と1年生を対象に無記名式でアンケートを行い、その結果を解析した。5年生に対するアンケートでは、半数以上の学生が「実務実習に臨むモチベーションが高くなった(63.2%)」「医療チームの一員として白衣を着用することの重みと意義を認識できた(59.8%)」と回答した。また、1年生に対するアンケートでは、半数以上の学生が「セレモニーに参加してよかった(60.3%)」「自分もセレモニーで実務実習を受ける資格を認証されたいと思う(86.8%)」と回答した。本学のホワイトコートセレモニーは、実務実習を前にした5年生にとっては、医薬を通じて人の生命、健康に貢献するという薬剤師の使命について認識を新たにする良い機会となっていることがわかった。また、入学して間もない1年生をセレモニーに出席させることにより、1年生のこれからの学習に対するモチベーションを高める教育効果もあることがわかった。森雅美、片山肇、網岡克雄、大嶋耐之、小幡由紀、河村典久、安田公夫
「金城学院大学薬学部における屋根瓦方式教育~PBLにおける実施とその効果~」 2011年 3月 日本薬学会第131年会(於:静岡) 金城学院大学薬学部では、問題解決型学習として1, 2年生を対象にPBL(Problem-based Learning)を実施している。この低学年時におけるPBLでは、1年生が小グループに分かれて学習する科目「薬学PBL」に、サポート役として1グループあたり数名の2年生が加わり、2年生が1年生のグループワークをサポートするという屋根瓦方式の教育手法を展開している。1年生は自分達に身近なテーマ(花粉症など身近な疾患、早期体験学習の一環で実施される工場見学や病院・薬局見学など)について、主にグループワークの進め方を学び、2年生はテーマ設定や調査、発表に対するアドバイス等を担当する。グループワークの成功には、タスクフォース役の存在が重要であるが、屋根瓦方式のPBLでは2年生がその役割を務めるため、PBLを経験した2年生から与えられる複数の視点からのコメントやアドバイスは、1年生のグループワークに良い影響を与えている。2年生には、1年生の出席や発言状況、特に良かった点、2年生に対する配慮等を記載する指導報告書を提出してもらっているが、この指導報告書には教員が気付かない点に関する記述がなされていることもあり、1年生に対する評価にも役立っている。本学では、4年生を対象にシナリオ解決型学習のCBL(Case-based Learning)も実施しているが、CBL時のアンケート調査の結果から、半数以上の学生が、「CBLでは低学年時におけるPBLで学んだディスカッションや役割分担(64.4%)、調査方法(61.9%)、発表用資料の作成方法(77.1%)、発表方法(65.3%)を活用できた」と感じていることがわかった。以上のように、低学年時の屋根瓦方式のPBLは、学生によりスムーズに問題解決能力を身につけさせる教育手法として有益であると考えられる。 小幡由紀、安藤裕明、矢野玲子、網岡克雄、小崎康子、永津明人、片山肇、森雅美
「高齢者における下剤・睡眠薬の現状把握と投与法の検討」 2011年 6月 第53回日本老年医学会学術集会(於:東京) 国立長寿医療センターの入院患者(2009年1月~12月)について、処方薬剤の現状を分析した。また、下剤・睡眠薬を服用している高齢者(65歳以上)を対象に、アンケート調査を行った。2009年に内服薬を処方された入院患者2001人のうち、716人(36%)に下剤が処方され、そのうち334人(67%)が便秘を惹起する可能性のある薬剤が投与されていた。睡眠薬投与患者は501人(25%)で、そのうち232人(46%)が睡眠障害を惹起する可能性のある薬剤が投与されていた。また、アンケート調査では、どちらの薬剤も服用が常習化しているケースが多かった。下剤・睡眠薬の服用は、常習化している割合が非常に高いが、症状が改善しないことも多い。便秘や睡眠障害は、薬原性の有害作用である可能性があることが示唆された。 小出由美子、古田勝経、溝神文博、小幡由紀、遠藤英俊
「高齢者における多剤投与の現状と課題」 2011年 6月 第53回日本老年医学会学術集会(於:東京) 国立長寿医療センターの入院患者(2009年1月~12月)について処方薬剤の現状を分析した。主な疾患別、薬効分類別についても調査し、高齢者における代表的な疾患として、うつ病、高血圧症、糖尿病、認知症、脳梗塞、心不全、パーキンソン病を対象として、検討した。6剤以上の多剤投与は全体の37.5%、平均処方薬剤数は4.9剤であった。Beers Criteriaに関する薬剤は80%の患者に処方され、薬効別処方薬の割合は、循環器用剤(30.1%)や消化性潰瘍治療剤(11.2%)で高い割合を示した。認知症患者では平均処方薬剤数が5.5剤、うつ病患者では7剤と多剤投与の傾向があった。処方数の多い薬剤は下剤、抗血小板剤、抗Ca剤の純であった。うつ病患者の平均薬剤数は7剤と最も高く、薬物有害作用の発言リスクが高いと予測された。処方薬剤の上位品目には下剤や睡眠薬があり、薬剤の副作用による腺分泌の抑制や不安などが要因になっている可能性が推察され、さらなる調査が必要と考えられる。一時的な合併症に対する併用薬剤の長期投薬や、消化性潰瘍治療薬(防御因子増強薬)などの使用が多く、削減できる可能性が示唆された。 溝神文博、小出由美子、小幡由紀、遠藤英俊、古田勝経
「金城学院大学薬学部における4年生を対象とした基礎薬学分野中心の問題解決型学習」 2012年 3月 日本薬学会第132年会(於:札幌) 金城学院大学薬学部では問題解決型学習として、1, 2年生を対象としたPBL(Problem-based Learning)と4年生を対象としたシナリオ解決型学習のCBL(Case-based Learning)を実施している。今年度は、基礎薬学・衛生薬学分野のCBL(1)において、シナリオ課題解決のグループワーク(GW)に加え、問題演習・問題作成のGWも実施したので、その実施内容とアンケート調査の結果について報告する。問題演習のGWでは、基礎薬学・衛生薬学分野の5択式問題について、正解の解説(計算過程や考え方等)や誤りの選択肢の解説(誤っている部分の訂正等)も含めて解答させた。また、問題作成のGWでは、問題の意図(どういった分野の何についての知識を問うための問題であるか等)、正解の解説、誤りの選択肢の解説を含めて、問題演習と同様の5択式の問題を作成させた。問題作成のGW終了後に、全体での発表会を行い、また、各グループが発表会で発表した問題も含めたマーク式のミニテストも実施した。CBL(1)終了後に、無記名式でCBL(1)に関するアンケート調査を行った。アンケート調査では、90%以上の学生が問題作成(94%)・問題演習(92%)のGWへの取り組み方について「非常に積極的だった(31%, 27%)」あるいは「積極的だった(63%, 65%)」と回答した。また、89%の学生がCBL(1)を通して基礎薬学・衛生薬学分野の知識を「よく復習できた(18%)」あるいは「復習できた(71%)」と回答し、「CBL(1)はCBT対策や国家試験対策にも有意義であると思うか」という質問項目には、79%の学生が「非常に有意義だと思う(13%)」あるいは「有意義だと思う(66%)」と回答した。シナリオ課題解決のGWに加え、問題演習・問題作成のGWを実施することで、基礎薬学科目の知識の定着の重要性を学生に認識させるとともに、CBTや国家試験を視野に入れたより積極的な学習姿勢や態度を養うことができた。 小幡由紀、大原直樹、奥村典子、小崎康子、千葉拓、永津明人、野田康弘、渡邉真一
「金城学院大学薬学部における屋根瓦方式PBLチュートリアル教育の現状と将来への展望」 2012年 7月 第44回日本医学教育学会大会(於:東京) 問題発見解決型学習いわゆるPBLチュートリアル(Problem-based Learning Tutorial)は医療人教育において効果的学習法であることが認められている。しかしながら、薬学部モデルでは学生数に対する教員数が少ないという課題が残されている。この課題を解決し、より効果的なPBLチュートリアルを実施するために、チームの要素を加味した屋根瓦方式PBLチュートリアルを実施し、その効果を検証した。薬学部1年生に、2年生と教員がファシリテータとして参加する屋根瓦方式PBLチュートリアルを実施した。更に、チームの要素を加味し、司会進行グループと2つの発表グループに分け、発表者グループ間でディベート型に討議させた。これらのグループワークにポイントを与え、学生のモチベーション向上とチームの団結感を涵養した。又、プロダクト報告会においてもチーム要素を加味して実施した。開設から6年を経過し、屋根瓦方式PBLチュートリアルが確実に定着してきた。しかしながら、全ての学生に質の高い均一なPBLチュートリアル教育を提供することに対していくつかの課題が見えてきた。そこで、2011年度からは、よりチームの要素を加味したPBLチュートリアルを実施し、チームとしての団結感やチーム内での役割を認識アップさせると共に、学生のモチベーションを上げることができた。 青柳 裕、安藤裕明、矢野玲子、小幡由紀、小崎康子、安田公夫、大原直樹
「Cutoff should be reconsidered in serological risk evaluation of gastric cancer in Japan- a proposal of the method」 2012年 9月 European Helicobacter Study Group XXVth International Workshop on Helicobacter and related bacteria{於:リュブリャナ(スロベニア)} 胃がんのリスク検診(ABC検診)に用いる最適なカットオフ値を検討するために、胃がん患者275名と対照275名の血清検体を用いて、ペプシノゲン値(PG)とHelicobacter pylori抗体(HP抗体)のカットオフ値を変え、ABC分類群の割合がどのようになるかを調べた。ln PG I ≦70ng/ml かつ、PG I/II 比 ≦3.0かつ、HP抗体価のカットオフ値2.3で分類した場合、A群、B群、C群、D群は、対照では32.4%、32.7%、32.4%、2.5%、胃がん患者では32.7%、32.4%、2.5%、2.9%であった。ln PG I ≦70ng/ml かつ、PG I/II 比 ≦4.0かつ、HP抗体価のカットオフ値1.3で分類した場合、A群、B群、C群、D群は、対照では20.4%、34.2%、45.1%、0.4%、胃がん患者では0.4%、32.4%、66.5%、0.7%であった。また、ln PG I ≦70ng/ml かつ、PG I/II 比 ≦4.0かつ、HP抗体価のカットオフ値1.0で分類した場合、A群、B群、C群、D群は、対照では13.1%、41.5%、45.5%、0.0%、胃がん患者では0.0%、32.7%、67.3%、0.0%であった。血清を用いた胃がんのリスク評価には、ペプシノゲン値のカットオフ値が高く、HP抗体価のカットオフ値が低いほど、最適なカットオフ値であることが示唆された。 YAGYU Kiyoko、KIKUCHI Shogo、UEDA Junko、LIN Yingsong、OBATA Yuki
「Prevalence of Helicobacter pylori infection measured with urinary antibody in Japanese female university students, 2010-2011.」 2012年 9月 European Helicobacter Study Group XXVth International Workshop on Helicobacter and related bacteria{於:リュブリャナ(スロベニア)} 金城学院大学において、2010~2011年に本研究への参加に同意した20-24歳の学生207名の尿検体を用いて、ELISA法による市販キットとイムノクロマト法による市販キットで尿中抗体を測定し、それぞれのキットの判定基準に基づいて、感染の有無を調べた。ELISA法による測定では、陽性13名(6.3%)、イムノクロマト法による測定では、陽性5名(2.4%)であった。ELISA法による判定結果と、小児期の環境因子等との関連を解析したところ、有意ではなかったが、出生順位が2番目以降の群{OR=1.78(0.56-5.62)}と、小児期に井戸水等を飲用していた群{OR=2.50(0.50-12.5)}において、陽性率が高い傾向が見られた。OBATA Yuki、NAKANISHI Ayami、WATANABE Naomi 、KITAMORI Kazuya 、UEDA Junko
「金城学院大学薬学部における基礎薬学分野を中心とした問題解決型学習:シナリオ作成教員巡回の試み」 2013年 3月 日本薬学会第133年会(於:横浜) 金城学院大学薬学部では問題解決型学習として、1, 2年生を対象としたPBL(Problem-based Learning)と4年生を対象としたシナリオ解決型学習のCBL(Case-based Learning)を実施している。今年度は、基礎薬学・衛生薬学分野のCBL(1)において、シナリオ課題解決のグループワーク(GW)の回に、シナリオを作成した教員が全グループを巡回する試みを行った。今回は、その実施内容とアンケート調査の結果について報告する。シナリオ課題解決のGWでは、学生を25グループ分け(1グループ5~6名)、1回のGWで各グループには2つの課題のうち決められた1つの課題に取り組ませた。各回のGWでは、その回にシナリオ課題を作成した教員2名がそれぞれの課題に取り組んでいる12~13グループの演習室を順番に巡回し、ディスカッションの状況確認と助言を行った。各グループへの教員の来室予定時間を伝え、その時間帯(30分間)にはグループの全員をGW用の演習室に在室させ、グループディスカッションの状況を報告させた。また、ディスカッション時には着目点・仮説・検索手段等を整理してホワイトボードに詳しく記載するよう指導した。アンケート調査では、学生の91%がシナリオ課題のGWへの取り組み方について「非常に積極的だった(22%)」あるいは「積極的だった(69%)」と回答した。また、学生の90%が教員巡回時の助言について「非常に有効だった(46%)」あるいは「有効だった(44%)」と回答した。ホワイトボードの活用に関しては、問題点の抽出や情報の共有、GWの方向性の確認等に有効であったという意見が多かった。課題を作成した教員がその課題に取り組む全グループを巡回することで、一貫した助言が可能となり、学生のより積極的な学習姿勢や態度を養うことができた。小幡由紀、奥村典子、小崎康子、千葉拓、永津明人、野田康弘、渡邉真一、 大原直樹
「金城学院大学薬学部における心肺蘇生法およびAEDの実技講習―体制整備と学生の意識変化」 2013年 3月 日本薬学会第133年会(於:横浜) 金城学院大学薬学部では、新入生を対象に早期体験学習の一環として、2008年度より心肺蘇生法およびAED(自動体外式除細動器)の実技講習を実施している。この講習を始めて4年が経過したが、救命応急手当普及員の資格を持つ教員数も増え、また、高校や自動車学校などで講習を経験済みの学生も多くなった。今回は、現在の実技講習の実施状況と、心肺蘇生法およびAEDに関するアンケート調査の結果(初年度と今年度の比較)について報告する。初年度には、学生への実技講習に先立って教員への実技講習を行い、サポート教員を育成した。救命応急手当普及員の教員に加えて、各グループ(全身人体モデルまたは半身人体モデル1体につき学生5名)にサポート教員1名を配置する指導体制を整えることにより効果的な実技講習の実施が可能となった。2009年度末にはさらに2名の薬学部教員が救命応急手当普及員の資格を取得し、2010年度からは有資格者の教員4名とサポート教員で実技講習を実施している。また、2011年度からは各グループに高校や自動車学校などで講習を経験済みの学生1名をリーダーとして配置し、サポート教員1名と協力して他の学生の指導の補助を行う体制としている。また、初年度から名古屋市消防局の普通救命講習基準を満たす講習会として申請により受講者全員に修了証の交付を受けている。救命応急手当普及員の資格をもつ薬学部教員が4名となったことで、1度に40名までの実技講習が可能となった。また各グループにサポート教員に加えて学生リーダーを配置することで、よりきめ細やかな実技指導ができるようになった。また、今年度の実技講習のアンケート調査結果を解析し、初年度のアンケート調査結果と比較して報告した。林弥生、今井幹典、小幡由紀、小崎康子、野田康弘、前田徹、矢野玲子、安田公夫、大原直樹
「入学年度別にみた女子大学生の尿中H. pylori 抗体陽性率」 2013年 6月 第19回日本ヘリコバクター学会学術集会(於:長崎) 2010年~2012年度に本学(女子大)の学生を対象に被験者募集を行った。本研究への参加に同意した学生の尿検体を用いて、ELISA法による市販キット(ウリネリザ H. ピロリ抗体)とイムノクロマト法による市販キット(ラピランH. ピロリ抗体)を用いて尿中抗体を測定し、それぞれのキットの判定基準により判定を行い、2012年度の時点で20~24歳の者263名について、陽性率を計算した。また、入学年度別の陽性率も計算した。ELISA法による測定では、陽性18名(陽性率6.8%)、陰性245名であった。また、イムノクロマト法による測定では、陽性9名(陽性率3.4%)、陰性254名であった。両キットで判定の異なった9検体のELISAキットによる抗体価は、いずれもカットオフ値に近く、弱陽性の検体であった。ELISAキットによる判定結果を用いて、入学年度別の陽性率を計算したところ、2007年度入学生(2012年度において6年制の学部で相当する学年:6年生)は8.1%、2008年度入学生(5年生)は4.6%、2009年度入学生(4年生)は2.9%、2010年度入学生(3年生)は8.3%であった。近年の20代前半の女性における尿中H. pylori抗体陽性率は10%未満であり、入学年度別の陽性率の結果から、この数年間では、20代前半の年代におけるH. pylori抗体陽性率に顕著な低下はみられないことが示唆された。 小幡由紀、田中悠里、中西絢美、渡邉奈緒美、北森一哉、上田純子
「臨床の科学的分析に必要な統計の基礎知識」 2014年 3月 第10回愛知県薬剤師会学術発表会(於:名古屋) 第10回愛知県薬剤師会学術発表会の招待講演で、研究データを用いて臨床現場でのデータ解析に必要な統計の基礎知識についての講演を行った。 小幡由紀
「金城学院大学薬学部における基礎薬学分野を中心とした問題解決型学習でのポスター発表の導入」 2015年 3月 日本薬学会第135年会(於:神戸) 金城学院大学薬学部では問題解決型学習として、1, 2年生を対象としたPBL(Problem-based Learning)と4年生を対象としたシナリオ解決型学習のCBL(Case-based Learning)を実施している。4年生の前期に実施している基礎薬学・衛生薬学分野のCBL(1)では、基礎科目の知識の定着を促すため、シナリオ解決型のグループワーク(GW)に加えて、問題演習のGWや問題作成のGWにも取り組ませている。今年度は、CBL(1)での問題作成のGWの発表会において、ポスター発表を試みた。今回は、その実施内容とアンケート調査の結果について報告する。問題作成のGWでは、1回のGWで各グループには2つの化合物の構造式の情報を与え、それぞれの化合物に関連する5択式の問題を作成する課題に取り組ませた。各グループで作成した問題については既定のレポート用紙に、化合物名、問題作成の意図、正解の選択肢の解説、誤りの選択肢の解説等も含めて詳しく記述させた。また、作成した問題(2~4問)のうち、各グループで最も完成度の高いと考えた問題(1問)について、レポート用紙と同じ内容を模造紙に記載させて、ポスター発表を行わせた。アンケート調査では、学生の87%が、問題作成のGWについて「非常に積極的だった(24%)」あるいは「積極的だった(63%)」と回答した。また、学生の76%が、構造式から化合物を特定して問題を作成するGWについて「とても勉強になった(18%)」あるいは「勉強になった(58%)」と回答した。また、ポスター発表は、「同じ化合物から様々な問題が作成できることに感心した。」「直接説明を受けることでより理解が深まった。」「質問しやすい雰囲気でよかった。」という意見も多かった。ポスター発表を行った結果、学生間で知識を共有することで理解が深まり、学生のより積極的な学習姿勢や態度を養うことができた。 小幡由紀、奥村典子、小崎康子、千葉拓、永津明人、野田康弘、渡邉真一、大原直樹
「Effects of early childhood environmental factors on Helicobacter pylori infection in Japanese young women」 2015年 9月 European Helicobacter & Microbiota Study Group XXVIIIth International Workshop{於:ニコシア(キプロス)} 2010年~2014年度に本学(女子大)の学生を対象に被験者募集を行った。本研究への参加に同意した学生(20~24歳)の尿検体を用いて、ELISA法による市販キット(ウリネリザ H. ピロリ抗体)を用いて尿中抗体を測定した。また、小児期の環境因子との関連を調べた。ELISAによる尿中抗体 陽性率は、7.1% (95% CI: 4.5-9.6%)であった。 また、出生順位では2番目以降に生まれた群のオッズ比は、 2.07(0.91-4.68) 、小児期の飲用水については、山水や井戸水を摂取していた群のオッズ比が 2.90(0.92-9.16)であった。20代前半の年代におけるH. pylori感染には、出生順位や小児期の飲用水との関連が示唆された。 OBATA Yuki、OKUMA Shiori、KINO Miki、TANAKA Yuri、NAKANISHI Ayami、WATANABE Naomi 、KITAMORI Kazuya
「コホート内症例対照研究によるH. pylori感染と心血管疾患の関連についての検討」 2016年 6月 第22回日本ヘリコバクター学会学術集会(於:別府) 文部科学省大規模コホート研究(JACC Study)内症例対照研究のデータおよび文献レビューをもとに、 H. pyloriとCVDの関連を検討した。JACC Studyは、1988-90年に40-79歳であった110, 585人を対象として2009年末まで追跡し、ベースラインの生活習慣や血清biomarkerなどがその後のがん死亡とどのように関連するかを検討している。今回の分析では、2003年末まで冠動脈心疾患(CHD)および脳卒中で死亡した627人を症例とし、同じコホートから症例と性、年齢、地域でマッチした627人を対照とした。血中抗H. pylori IgG抗体検査によりH. pylori感染の有無を調べた。 Logistic regression modelによりオッズ比 (OR)と95%信頼区間 (CI)を算出し、H. pylori感染とCHDや脳卒中との関連を評価した。H. pylori陽性率は、症例群では75.9%、対照群では76.4%であった(P=0.84)。H. pylori陰性者と比べて、陽性者のCVD死亡リスクは0.96 (95% CI: 0.76-1.21) であった。CHDに限って分析した結果、H. pylori陽性者のORは0.79 (95%CI:0.50-1.25)とリスクの低下が見られたが、統計学的有意ではなかった。H. pyloriは脳卒中との関連が認められなかった(OR=1.02, 95%CI: 0.78-1.33)。日本では、一般健常者におけるH. pyloriとCVDの関連を報告したのは、本研究を含んで2件しかなく、もう1件のJPHCコホート内症例対照研究でも、H. pylori感染と心筋梗塞や脳卒中との有意な関連が見られなかった。 日本人を対象とした前向きコホート内症例対照研究では、H. pylori感染はCHDや脳卒中との関連が認められなかった。林 櫻松、小幡由紀、王超辰、菊地正悟 for the JACC Study Group
「Prevalence of Helicobacter pylori infection in Japanese young women, 2010-2017」 2018年 9月 European Helicobactor & Microbiota Study Group XXXIst International Workshop{於:カウナス(リトアニア)} 2010年~2017年度に本学(女子大)の学生を対象に被験者募集を行った。本研究への参加に同意した現役3年生(20~21歳)の尿検体を用いて、ELISA法による市販キット(ウリネリザ H. ピロリ抗体)を用いて尿中抗体を測定した。年度ごとの陽性率の推移は、11.7% (2010), 5.1%(2011), 8.2%(2012), 4.8%(2013), 10.0%(2014), 3.2%(2015), 5.7%(2016), 9.9%(2017)であった。 また、出生順位では2番目以降に生まれた群のオッズ比は2.06(95%CI:1.03-4.12) 、小児期の飲用水については山水や井戸水を摂取していた群のオッズ比が 2.75(95%CI:0.99-7.64)、胃潰瘍の家族歴がある群のオッズ比は4.72(95%CI:1.44-15.5) あった。20代前半の年代における尿中H. pylori抗体陽性率は、この8年で大きな変化はなく、日本においては、近い将来母親となる年代の女性の感染を調べて除菌をすることは、母親から子供への感染予防の上で重要である可能性が示唆された。OBATA Yuki、KAWASAKI Chisato, SHIRAKAWA Mai、 SUZUKI Sayaka、MATSUO Momo、OKUMA Shiori、KINO Miki、TANAKA Yuri、NAKANISHI Ayami、WATANABE Naomi 、KITAMORI Kazuya
「High expression of miR-30a is associated with favorable breast cancer survival」 2019年 4月 American Association for Cancer Research Annual Meeting 2019{於:アトランタ(アメリカ)} 乳がん患者509名について、ノンコーディングRNAであるMicroRNAのmiR-30a発現をqRT-PCR法により調べ、乳がんの予後との関連について解析した。エストロゲン受容体陽性患者(p=0.0080)やプロゲステロン受容体陽性患者(p=0.0038)の方が有意にmiR-30a発現が高く、miR-30a発現が高い患者の方が、乳がんの予後が良好であった (HR = 0.42, 95% CI = 0.21–0.83, p = 0.013) 。また、年齢、がんの進行度、ステージ、ホルモン受容体の有無を調整して解析しても有意にこの関連がみられた (HR = 0.43, 95% CI = 0.21–0.89, p = 0.023) 。miR-30a発現が高いと、乳がんの再発リスクを低下させることが示唆され、miR-30aは乳がんにおいてがん抑制因子として働くのかもしれない。OBATA Yuki, KATASAROS Dionyssios, BIGLIA Nicoletta, SHEN Yi, FU Yuanyuan, WANG Zhanwei, YU Herbert
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