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フリガナミズノ マキコ
ローマ字MIZUNO Makiko
氏名水野 真木子
学位国際関係学修士 
所属文学部 / 英語英米文化学科
職名教授
所属学会日本通訳翻訳学会 日本コミュニケーション学会 日本法と言語学会 日本国際文化学会 Critical Link 
専門分野言語学 社会学   
研究課題コミュニティー通訳論 要通訳刑事手続の言語分析  

学会及び社会における活動等

開始年月 活動内容 終了年月
1993年 4月 日本司法通訳人協会副会長 2007年 3月迄
1995年 4月 JACET大学教育学会会員 2013年 3月迄
2002年 4月 日本コミュニケーション学会会員 現在に至る
2002年 9月 日本通訳学会関西支部監事 2010年 9月迄
2005年 9月 日本通訳翻訳学会理事 2011年 9月迄
2006年 4月 日本英語医療通訳協会会長 現在に至る
2009年 4月 手話通訳士現任研修カリキュラム・教材作成委員 現在に至る
2009年 5月 日本法と言語学会副会長 現在に至る
2013年 4月 ISO(国際標準化機構)TC37の国内対策委員会委員 現在に至る
2016年 7月 大阪市国際交流センターコミュニティ通訳認証検定検討委員会座長 現在に至る
2018年 6月 「サービスに関する用語規格」JIS原案作成委員会委員 現在に至る
2018年 8月 厚生労働省平成30年度障害者総合福祉推進事業「専門分野に対応する手話言語通訳者の育 成カリキュラムの検討に係る研究協議会」委員 現在に至る
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受賞歴

該当データはありません

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著書

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「外国人と刑事手続き-適正な通訳のために-」 共著 1998年10月 成文堂 バブル期に来日外国人労働者の数が増加するのに伴い、外国人を被告人とする刑事裁判も増え、司法通訳の役割が注目されるようになってきた。司法通訳とはどのようなものか、そのあるべき理想の姿とはどんなものなのかについて、様々な言語担当の通訳人や司法関係者がそれぞれの立場で異なる角度から問題を投げかけ、論じたものである。A5判全313ページ 本人担当部分:第2部第3章 英語通訳の現場から(P75〜P84)第3部第2章 司法通訳と「コミュニケーションの壁」(P151〜P178)編著者:渡辺修、長尾ひろみ 共著者:高田碧、水野真木子、西松鈴美、森田豊子、川嶋啓子、竹下政行、藤原精吾、和田重太、本上博丈、秋山敬、大森礼子
「通訳のジレンマ」 単著 2001年 2月 日本図書刊行会 著者の通訳者としての経験に基づいた、通訳者が直面する様々なジレンマについて論じたもの。エッセイ風になっているが、英語・日本語間の通訳というものが内包する問題について、異文化・言語コミュニケーションという角度から解説している。通訳者に必要な能力や資質、そして適性についても述べている。A5判全188ページ
「通訳トレーニングコース」 共著 2001年 2月 大阪教育図書 プロの通訳トレーニングの手法を用い、大学生のレベルで通訳を学べるように工夫された教科書。全部で14UNITあり、基礎訓練からパラグラフごとの逐次通訳まで、通訳に必要なスキルは一通り身に付くように作られている。様々なテーマが扱われており、文化・社会的事象や時事問題が学べる。改訂版に関しては、時代に即した物になるように、いくつかのUNITのトピックを差し替えている。A5判全92ページ(改訂版)全93ページ 本人担当部分:UNIT3,4,5,7,8,9,10,12,14 共著者:水野真木子、鍵村和子
「グローバル時代の通訳 基礎知識からトレーニングまで」 共著 2002年 9月 三修社 プロの通訳者になるための訓練を受けている人や、大学の通訳コースで勉強をしている人などにとって役に立つ「通訳の理論と実践」の指導書。1部は、「通訳とは」「異文化コミュニケーションと通訳」「通訳と言語学の接点」「通訳技法」というタイトルの章に分かれ、様々な側面から通訳に関して学べるようになっている。2部は、レベルAからDまで、学習者のレベルに応じて練習が出来るようになっている。練習用のCD付き。グローバル時代を念頭に置いて、多文化や異文化についての記述も多い。A5判全168ページ 本人担当部分:第1部の第1章、2章、(P8〜P22、P37〜P55)第2部(P94〜168)共著者:水野真木子、中林真佐男、鍵村和子、長尾ひろみ
「司法通訳」 共著 2004年 4月 松柏社 将来の司法通訳の認定制度発足を視野に入れた様々な司法通訳講座の開講が予測されているが、そのような講座で使える司法通訳の基礎を学ぶための教科書。主として、著者たちが過去に全国各地で開催してきた「司法通訳トレーニングセミナー」で扱った内容をまとめたもので、司法手続き、法律専門用語、通訳人の倫理を3つの柱とする。A5判全191ページ 本人担当部分:第2章(P85〜134)共著者:渡辺修、長尾ひろみ、水野真木子
「通訳実践トレーニング」 共著 2005年 4月 大阪教育図書 「通訳トレーニングコース」を終えたレベルの学習者用の教科書。プロの通訳トレーニングの手法を用い、より実践的になるよう、実際の通訳場面を想定した内容になっている。全部で12UNITあり、英語、日本語のスピーチ場面、対話場面などから構成されており、それぞれが優しいものから難しいものまで、順を追って学べるようになっている。また、様々なテーマが扱われており、文化・社会的事象や時事問題が学べる。B5判全81ページ 本人担当部分:UNIT 1, 2, 3, 4, 6, 8, 9、共著者:水野真木子、鍵村和子
「医療通訳入門」 共著 2007年 9月 松柏社 日本語を解さない外国人の患者が急増する中、医療の現場において医師、患者、通訳者間のコミュニケーションのあり方が問われている。本書は、第1部で日本の医療通訳の現況と、多民族国家の医療通訳の歴史と現況について概説するとともに、異文化問題や通訳倫理についても解説している。第2部は、医師や薬剤師による診療科ごとの医療の基礎知識を提供する内容になっている。A5判全237ページ 本人担当部分:第1章の6(P88〜105)監修:連利博、村松紀子、中島敏雄、水野真木子、総著者数14名
「コミュニティー通訳入門」 単著 2008年 8月 大坂教育図書 日本に暮らす外国人の数の増加に伴い、生活に関わる様々な場面で「言葉の壁」の問題が浮上してきているが、そのような社会的背景のもと、「コミュニティー通訳」という概念が注目されるようになってきた。本書では、第1部で、「コミュニティー通訳」の意義と現状やその役割と特徴、通訳者の資質などを包括的に解説し、第2部では、司法、医療、学校、行政というような各分野別の業務の特徴と注意点について説明している。また、通訳者のみならず、ユーザーにとっても有用な情報を提供する内容になっている。A5判全151ページ
「実践 司法通訳 シナリオから学ぶ法廷通訳 (裁判員裁判編) 共著 2010年 8月 現代人文社 科研費プロジェクトの一環として行った、裁判員裁判の模擬法廷のシナリオを中心に、裁判員裁判における通訳に関わる問題を論じたもの。法律家の立場と言語学、司法通訳論の研究者の立場から、法廷で起きる諸現象を解説している。法律家と通訳者の両方が学べる内容になっている。A5判 全207頁 共著者:渡辺修、水野真木子、中村幸子
「通訳トレーニングコース」改訂4版 共著 2011年 4月 大阪教育図書 大学生用教科書『通訳トレーニングコース』の内容を大幅に変更したもの。いくつかのトピックを時代に合うものに差し替えている。B5判 全94頁 共著者:水野真木子、鍵村和子、中村幸子
「トランスレーション・スタディーズ」 共著 2011年10月 みすず書房 広い意味での「翻訳」というコンセプトのもとで、近年注目を浴びてきたコミュニティ通訳について執筆した。タイトルは「日本のコミュニティ通訳の現状と課題」である。1980年代からの司法、医療、教育、行政の各分野での通訳翻訳のシステムとその研究の発展の経緯について論じた。A5判 全293頁 佐藤=ロスベアグ・ナナ編、共著者:内山明子、岡山恵美子(アイウエオ順)他12名。本人担当部分:p.220~246
Translation and Translation Studies in the Japanese Context 共著 2012年 Continuum 日本という文脈でのトランスレーション・スタディーズというテーマのもと、海外の研究者を対象に、日本の翻訳研究に関する情報発信を目的として出版された学術書の1章を執筆した。「トランスレーション・スタディーズ」は従来の「翻訳学」よりも広義のテーマであり、近年日本で注目されてきている「コミュニティ通訳」も、その守備範囲であるという認識に基づき、Community Interpreting in Japan, というタイトルで、日本のコミュニティー通訳の現状と課題を海外の読者にわかりやすいように解説した。A5判 全231ページ 本人担当部分:p201~221 編著者:Nana Sato-Rossberg, Judy Wakabayashi,共著者:Beverly Curran, Iemela Hijiya-Kirschnereit, Ken Inoue, Akira Mizuno, Makiko Mizuno, Minako O’hagan, Emiko Okayama, Kayoko Takeda Akiko Uchiyama
「新しい福祉制度とコミュニティー通訳論」 共著 2012年 2月 文理閣 全国手話通訳問題研究会が毎年主催する「全通研学校」での講演内容を1冊の本として刊行したもの。コミュニティー通訳は手話通訳と共通項が多く、手話通訳に携わる人たちにも役に立つ事柄が多い。本書は、通訳者の役割や倫理に重点を置いている。B5判 全136ページ本人担当部分pp69-136共著者:藤井克徳、水野真木子 
「法と言語 法言語学へのいざない」 共著 2012年 4月 くろしお出版 法と言語に関する様々なテーマについて、著者がそれぞれの立場から、大学生をはじめとする学習者にわかりやすく解説したもの。担当は司法通訳分野であるが、日本の司法通訳の現状と、これまでの研究の歴史を中心に論じた。A5判 全255ページ、本人担当部分第5章(65~76ページ)、学習室③(77~78ページ) 編著者:橋内武、堀田秀吾 執筆者:指宿信、大河原眞美、ギボンズ・ジョン、首藤佐智子、田中恒好、中根育子、中村幸子、中村秩祥子、藤田政博、札埜和男、水野真木子、渡辺修
コミュニティ通訳・・・多文化共生社会のコミュニケーション 共著 2015年 3月 みすず書房 内なる国際化が進行し、日本語を解さない外国人が日々の生活のシーンに登場するようになって久しい。地域社会の中でコミュニケーションの橋渡しをするコミュニティ通訳について、過去、現在、未来を俯瞰する概説書。医療、司法、行政の分野での通訳の現状と問題について論じると共に、通訳者教育や通訳者倫理についても詳しく解説している。善34ページ。担当部分:第1章、2章、3章、5章。共著者:内藤稔、水野真木子
言葉の壁を越える・・・東アジアの国際理解と法 共著 2015年 7月 大阪大学出版会 異なった言葉と文化的背景を持つ人たちが日本に多く暮らすようになったが、彼らを取り巻く法と言語に関わる種々の問題を洗い出し、その解決に向けて公的機関や大学がどのような役割を果たすことができるのかについて示唆を与えるための本である。「司法通訳と在留外国人支援」、「法の教育における情報と言語」、「東アジアにおける比較法研究の可能性」の3部構成で、様々な立場の専門家が執筆したものである。A5判 全257ページ。担当部分:第1部第1章。共著者:竹中浩編、水野真木子、水谷規男、高井裕之、マルセロ デ アウカンタラ他15名
法廷通訳人の倫理・・・アメリカの倫理規定に学ぶ 共著 2015年10月 松柏社 裁判員裁判制度導入をきっかけに、法廷通訳の質について、これまで以上に意識が高まってきている。特に、通訳人の倫理的な行動の必要性について、法曹関係者も認識するようになっている。本書は、法廷通訳の制度が進んでいるアメリカ合衆国の「連邦法廷通訳人職責規約」、「NAJIT(司法通訳人翻訳人全国協会)倫理規定」、そして「カリフォルニア州裁判所規則2.890通訳人の職務遂行」の3種類の倫理規定を取り上げ、いくつかの重要な倫理原則について紹介し、日本の現状に合わせて解説する。A5判 全126ページ。担当部分:全編。共著者:水野真木子、渡辺修
シリーズ 刑事司法を考える 第3巻 刑事司法を担う人々 共著 2017年 4月 岩波書店 裁判員制度、取調べの可視化、厳罰化など、日本の刑事司法が大きく変わりつつある中で、何が問題か、どのような改革が求められているかについて、刑事法研究者、実務法曹のみならず、隣接諸科学の研究者や広く刑事司法の問題にかかわってきた人たちの参加を得て、刑事司法システム全般に考察を加えるための 全7巻からなるシリーズの第3巻『刑事司法を担う人々』である。編集委員:指宿信、木谷明、後藤昭、佐藤博史、浜井浩一、浜田寿美男。第3巻責任編集者:後藤昭。A5判 全276ページ、本人担当部分pp.190-212、共著者13名
聴覚障害者と裁判員裁判: DVD教材で学ぶ法廷手話 共著 2017年10月 松柏社 聴覚障害者が被告として司法判断を受ける場合、自己の主張・意見・弁明を正確に伝え、健常者と同等の公正且つ適切な裁判を受ける権利を保障しなければならない。その為には「質の高い手話通訳者」育成を目的とした研修が不可欠である。本書はその為の教材として編纂された。実践的な場面を学べるよう、模擬裁判(DVD)をつけた。主な内容は、 裁判員裁判の仕組みと手話通訳に関する問題、通訳人の倫理、重要な手話表現である。A5版全140ページ、本人担当部分:第3部『通訳人の倫理」共著者:渡辺ぎしゅう、水野真木子、林智樹
International Perspectives on Translation, Education and Innovation in Japanese and Korean Society 共著 2018年 4月 Springer 北欧の日本と韓国の研究をする学会(NAJAKS)で発表された研究を中心とする論文集。日本と韓国社会の様々な側面に関する研究が収まられている。Linguistic Study of Court Interpreting in Lay Judge Trials n Japanというタイトルで、日本の要通訳裁判員裁判における言語使用に関わる問題について、法廷実験の結果に基づく知見を紹介した。A5判 全347ページ 本人担当部分:p207-222 編著者:David G. Hebert, 共著者:Nanyan Guo, Keith Howard, Barbara Hartley, Erik Oskarsson, Alexandra Holoborodko 他15名 
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学術論文

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
「法廷での同時通訳の有効性に関する一考察」 単著 1994年 5月 「自由と正義」VOL45 この時期、日本の法廷でワイヤレス装置を使って同時通訳ができるようにし、通訳の時間短縮を図る動きがあった。この論文では、法廷という場で同時通訳が本当に有効に機能するかについて論じたが、日本語と英語など、構造の大きく異なる言語間での同時通訳は、正確性の担保が最重要である法廷という場においては危険であるという趣旨で、おおむね否定的な立場から、その困難性について論じた。P132〜P135
「司法通訳資格認定制度の可能性について」 単著 1995年11月 「ジュリスト」NO1078 アメリカ合衆国では、1978年以来、法廷通訳人法に基づく通訳人認定制度が行われている。日本でも、国際社会の一員として恥ずかしくない司法の平等を実現すべく、認定制度を導入して資質の高い通訳人の確保に努めるべきである。この論文では、アメリカの認定試験の内容を分析、紹介し、日本でも同様の認定制度を取り入れることが出来るかどうか、その可能性について述べた。P100〜P105
「要通訳刑事手続きにおけるコミュニケーションの問題」 単著 1995年11月 「立命館国際研究」8巻3号 上述した修士論文の内容を、司法の場での言語コミュニケーションの問題に絞り、それをさらに発展させて論じた物。通訳人の言語運用能力に関わる問題、法律用語・刑事手続きに対する知識の問題、言葉や文章構造によるニュアンスの違いの問題、文化に関する問題など、言語コミュニケーションをめぐる様々な側面について分析した。P29〜P43
「日本における外国人の人権と言葉の壁」 単著 1996年 1月 「立命館大学人文科学研究所紀要」64号 来日外国人の刑事裁判の増加に伴い、法廷や警察での取調べ通訳の問題が浮上してきた。この論文では、日本の司法通訳問題の現状について、主に制度面から解説するとともに、アメリカ、イギリスなどコモンロー諸国の状況や、日本の裁判所、警察・検察、弁護士会の、この問題に対する取り組みを紹介し、今後の課題と展望について論じた。P35〜P84
「「内なる国際化時代」を迎えての日本の言語政策」 単著 1996年 7月 「アジアフォーラム」13号 大阪経済法科大学アジア研究所 日本と発展途上諸国の間の経済格差が来日外国人労働者を引き付け、「内なる国際化」という言葉が叫ばれている。そんな中で、日本語を解さない外国人が日本で暮らすのを助ける言語政策は、中央政府や地方自治体レベルでどの程度進んでいるのかというテーマについて、義務教育の場や病院など医療の現場での状況を述べ、今後の課題について論じた。P18〜P22
「東京裁判と通訳問題」 単著 1997年 7月 「JJIAジャーナル」No.10 第二次世界大戦終結後、東条英機を代表とするA級戦犯を裁くための裁判が行われたが、その時、困難を極めたのが法廷での通訳問題だった。日系2世の米軍将校を中心に通訳体制が整えられたが、そのシステムがどのようなものであったのか、そしてその中でどのような問題が生じ、どう対処したかについて、ドイツの戦犯を裁いたニュルンベルグ裁判との比較において論じた。P8〜P13
「刑事手続きにおける通訳をめぐる諸問題」 単著 1997年10月 「現代法律実務の諸問題」第一法規出版 日弁連主催の弁護士研修の講師として招かれた時の講演をテープ起しした内容を、論文としてまとめたもの。日本の外国人刑事手続きにおける通訳をめぐる問題を、制度面とコミュニケーション面の双方から論じた。言語コミュニケーションという、法律家にとっては目新しい視点を導入して、外国人の関わる刑事事件の内包する問題について述べた点が特徴である。本人担当部分:P607〜P635、編者:日本弁護士連合会
「鎖国時代の外国人事件と通訳」 単著 1998年11月 「JJIAジャーナル」No.12 江戸時代の鎖国体制の中で、日本の海外への唯一の窓口が長崎だったが、長崎で活躍した「オランダ通詞」たちについて、その身分や職制、そしてその業績や貢献について述べた。さらに、今で言う入国管理法違反のような外国人がらみの事件が当時もいくつか存在したが、そのような事件に通詞たちがどのような形で関わったかについても論じている。P31〜P372
「BC級戦争裁判と通訳」 単著 1999年 3月 「JJIAジャーナル」No.13 戦後、A級戦犯の裁判とは別に、B級戦犯と呼ばれたひとたちの裁判も、アジア各地で行われた。この論文では、かつてマニラやシンガポールで実際に戦争裁判の通訳を行った一人の日本人男性に対するインタビューの内容と、その他様々な資料をもとに、当時の裁判の実態とその公正さに関わる問題について論じた。P31〜P36
「外国人事件と通訳問題 『道後事件』と『メルボルン事件』に見られる通訳問題」 単著 2001年 3月 「松山東雲大学人文学部紀要」第9巻 タイ人女性が殺人事件の被告人であった日本の「道後事件」、5人の日本人旅行者が麻薬密輸で裁判を受けて有罪になったオーストラリアの「メルボルン事件」は、どちらも通訳の不備が大きな問題となったことで有名である。これらの事件の通訳の実態と問題点について分析を行うことで、世界に共通する司法通訳の抱える問題を浮き彫りにしようと試みた論文である。P83〜P96
「色の表現と文化」 単著 2001年 3月 「JJIAジャーナル」No.15 言語はその使われている文化に密接に関わっている。言葉とは、世のなかに無限に存在する事象を切り取る文化特有の記号である。したがって、それぞれの言葉によって現出するイメージは、文化によって様々である。この論文では、「色」というものに焦点をあて、いくつかの色が文化や時代によって、異なるイメージを描き出すことを紹介し、通訳や翻訳の際に、それが与える影響について論じた。P14〜P18
「欧州における司法通訳・翻訳をめぐる近年の動きと展望」 単著 2004年12月 『通訳研究』NO.4 日本通訳学会 EUでは、様々な分野で域内基準が設けられ、司法分野においても通訳の認定や資格などについての基準設定のプロジェクトが行われてきた。イギリス、オランダ、スペインなどの国々がGrotius Project と呼ばれるものを2回に分けて実施し、EU内での司法通訳のレベルアップに努めている。本稿では、そのプロジェクトの内容と影響について紹介した。P139〜P156
「歴史の中の外国人関連事件と通訳」 単著 2005年10月 『千里金蘭大学紀要』第2号 日本における外国人関係の裁判の歴史について、古代、中世、近世、そして現代を概観した。各時代の裁判のあり方と、外国との交流との関連において、どのような形で言葉の壁に対処したかを論じた。特に江戸時代の「シドッチ事件]や「道後事件」など、現代のよく知られたケースについて詳しく述べた。P21〜P29
「各種通訳倫理規定の内容と基本理念…会議、コミュニティー、法廷、医療通訳の倫理規定を比較して」 単著 2005年12月 『通訳研究』NO.5 日本通訳学会 通訳には会議、司法、医療などの分野があるが、それぞれ通訳者の守るべき倫理規定が存在する。アメリカの全米医療通訳評議会、オーストラリアのNAATIなど、通訳制度が整備されている諸外国の倫理規定を元に、各分野の倫理原則の特徴を比較し、その根底にある基本的理念を明らかにした。P157〜P172
「ニック・ベイカー事件の英語通訳をめぐる諸問題」 単著 2006年 2月 『季刊刑事弁護』46号 現代人文社 司法通訳の正確性が問題となったイギリス人のニック・ベイカー氏を被告人とする事件で、弁護人からの依頼で通訳の正確性に関する鑑定書を作成したが、その内容について分析し、法廷でコミュニケーション上どのような問題が起こったかを解説した。特に、通訳の訳し方が裁判官の心証に与える影響についてと、現在の通訳をめぐる問題点についてまとめた。P108〜P111
「判決文の通訳における等価性保持の可能性と限界」 単著 2006年 6月 『スピーチ・コミュニケーション教育』Vol.19 日本コミュニケーション学会 法律言語は、一般人にとって理解が難しい特殊な表現や言い回しが多用されているという特徴を持つ。本稿では、法律文書の特徴と法律用語平易化の動きについて述べるとともに、裁判における判決文の構造と、使用されている言葉の持つ「法的意図」「法的効果」「法的意味」について解説した。そして、司法通訳・翻訳が、そのような点で等価なプロダクトが提供できるかどうか、その可能性に焦点を当てて論じた。P113〜P131
The history of Community Interpreting studies in Japan’ 単著 2007年 1月 “Linguistica Antverpiensia,New Series(5/2006),the Hoger Institute voor Vertalers en Tolken, コミュニティー通訳の研究が発達しているオランダの学術書に、投稿し、採用されたものであるが、テーマはコミュニティー通訳研究の歴史と研究の方法論である。本稿は「日本のコミュニティー通訳研究の歴史」というタイトルで、1980年代からのこの分野の研究がいかに発展してきたかを紹介した。特に、日本で一番研究が進んでいる司法通訳分野に焦点をあてて解説した。P69〜P80
Community Interpreting in Japan 単著 2008年 8月 FIT World Conference Proceedings FIT(世界翻訳者連合)の国際会議で論文発表した内容の完全版で、大会後の発行された論集に掲載された。日本における司法通訳と医療通訳を中心とするコミュニティー通訳の現状と課題等について論じたもの。
Nick Baker Case: The Challenges Encountered in Improving the Quality Control of Legal Interpreting in Japan 単著 2008年 9月 金城学院大学論集社会科学編 第5巻第1号 前年度にシドニーで開催されたCritical Link 5(世界コミュニティー通訳学会)で発表した内容に改訂を加えて論文にまとめたもの。日本で司法通訳が問題になったニック・ベイカー事件の公判廷での通訳に関わる問題の分析と、支障通訳の問題を捜査段階の可視化の問題との関連において論じた。P.34−41
「第2回模擬法廷の言語分析 法廷における語彙選択に関する言語学的問題と法的意味」 共著 2009年12月 通訳翻訳研究第9号 日本通訳翻訳学会の法廷言語分析チームが行った第2回模擬法廷から得られたデータに基づき、通訳者の語彙選択が裁判員に与える影響について、言語学的に分析・考察したもの。コーパスをツールに、共起語のデータをもとに分析し、それを法的文脈での意味と対比しながら論じた。共著者:中村幸子、水野真木子
「法廷実験:模擬裁判員の心証形成に及ぼす通訳の影響」 共著 2010年 3月 統計数理研究所共同研究リポート237 法廷実験として、被告人質問の場面を設定し、同じ外国人被告人(模擬)の証言を通訳の訳し方を3とおりに変えて(丁寧、ぶっきらぼう、言いよどみが多い)収録し、模擬裁判員に聞かせ、被告人に対する評価を統計学的に分析したもの。p53~p66 共著者:中村幸子、水野真木子
「要通訳裁判員裁判における法廷通訳人の疲労とストレスについて」 共著 2010年 9月 『金城学院大学論集』社会科学編 第7巻 第1号 裁判員裁判の模擬法廷を行い、通訳のパフォーマンスが時間経過によってどのように変わるかを分析した。フィラー、言いなおし、文法的誤り、誤訳の4つの指標により、通訳人のストレスや疲労と通訳の正確性の相関関係について論じた。p71~p80 共著者:水野真木子、中村幸子
「外国人刑事裁判における異文化問題と通訳」 単著 2010年10月 『国際人権』  国際人権法学会2010年報 第21号 外国人が裁判を受ける際に通訳を無料でつけることは国際人権規約にうたわれている。ただし、通訳が正確でなければ、人権が正しく守られたとは言えない。また、文化の違いに基づく問題も多い。本発表では、通訳の正確性とそれに関する研究、異文化抗弁の問題について、最近の法廷言語分析の研究成果に基づいて論じた。p50~p55
「法廷証言における日本語独特の表現とその英訳の等価性の問題・・・・・・日本人通訳者の訳出表現と英語ネイティブ・スピーカーの表現の比較を中心に・・・」 単著 2010年12月 『通訳翻訳研究』 第10号 日本通訳翻訳学会 最高裁のプロモーションビデオ『評議』を題材に、その中に出てくる非常に日本的な表現について日本人通訳者が訳した英語表現と、英語ネイティブ・スピーカーが使用しやすい表現との間の違い等を分析し、法廷における原発言と通訳バージョンとの間の等価性について論じた。
「法廷通訳人の介在による証言の変化とその影響~filler、backtracking, rephrasingを中心に~」 単著 2011年 9月 金城学院論集 社会科学編 第8巻第1号 法廷通訳の介在によって、被告人に対して裁判員の持つ印象がどのように変化するかについて、3つの模擬法廷と1つの実際の事件の音声データをもとに、filler、backtracking, rephrasingの出現のパターンと、それが聞き手に与える影響について論じた。
「通訳者役割論の先行研究案内」 共著 2011年12月 『通訳翻訳研究』第11号 日本通訳翻訳学会の研究プロジェクトとして、通訳者(特にコミュニティ通訳者)の役割について研究してきたが、本稿は、その成果報告として、役割論に関する内外の先行研究を分野別に収集し、概要を紹介したもの。p155~171 共著者:水野真木子、中村幸子、吉田理加、河原清志
Assessment of Interpretation Bias and Racial Prejudice Effects in Japanese Courtrooms 共著 2012年 3月 KINJO GAKUIN DAIGKU RONSHU Studies in Social Science, Vol 8. No. 2 要通訳裁判での裁判員の被告人に対する印象と評価を、被告人の人種、通訳人の訳語選択の両面から統計的データに基づいて分析したもの。被告人については白人、黒人、アジア人、ヒスパニックの4種の画像を用意し、被告人質問の場面の被告人の外国語のセリフを犯罪を想起させやすい日本語とそうでない日本語に訳した2種類の通訳バージョンをランダムに組み合わせて、数百名の学生にインターネット上で視聴しアンケートに答えてもらうという形で、被告人に対する評価のデータを取った。人種バイアスは確かに存在したが、犯罪を想起させる語を多用することによってそのバイアスが強まる傾向は示されなかった。
日本における法上情報に関する司法通訳人の意識について―一般語学サポーターと比較して― 単著 2012年 9月 『金城学院大学論集』社会科学編 第9巻第1号 科研費基盤(A)のプロジェクトの一環で、司法通訳人たちが法情報に対してどのような意識を持っているかを、アンケート調査を通して明らかにしたもの。各地の国際交流協会などに登録している一般語学サポーターと比較して、法知識や法情報獲得に対する姿勢などにおいて、司法通訳人たちは非常にプロ意識が高いという結果が示された。
日本の司法通訳研究の流れ―方法論を中心に 共著 2012年12月 通訳翻訳研究 No.12 制度研究から言語分析研究にいたるまで、1980年代から現代までの司法通訳研究の流れを概説したもの。特に、近年の研究の動向を中心に、研究の方法論という観点から、様々なアプローチを紹介している。pp.133-154 共著者:水野真木子、中村幸子、吉田理加、河原清志
Observations on How the Lexical Choices of Court Interpreters Influence the Impression Formation of Lay Judges. 共著 2013年 3月 KINJO GAKUIN DAIGAKU RONSHU Studies in Social Sciences, Vol. 9. No.2 法廷実験に基づき、法廷通訳人の訳語選択が模擬裁判員の心証や量刑決定に与える影響について考察したもの。犯罪を想起させる言葉を多用して訳した場合、謝罪の言葉を日本の慣習に合わせて訳した場合など、いくつかの分析ポイントを盛り込んで実験を行ったが、被告人の反省度への評価、外見による心証形成への影響、有標の単語に対する聞き手の記憶残存率の高さなどの項目において、通訳の訳語選択の影響がはっきり見られた。pp.1-11 共著者: Makiko Mizuno, Sachiko Nakamura, Kiyoshi Kawahara
A Study of the Lexical Choice and Its Impact on Decision-Making on the Interpreter-Mediated Court Sessions. 共著 2013年 4月 Forum Volume 11 No. 1 35-157 模擬法廷から得られたデータをもとに、法廷で使用される言葉に対して通訳人が行う訳語選択がどのような意味を持ち、どのような影響を与えるかを分析した。コーパス言語学の手法を使って、単語のコンコーダンスを調べると、訳語選択の適切性がわかる。一見同義に見える言葉でも、その含意は異なっており、法廷通訳は会議通訳のように「次善の訳語」を不注意に選択するべきではないことが示唆された。pp.135-157 共著:中村幸子、水野真木子
科研費研究成果としての法廷用語・表現対訳集(日英)へのユーザー評価 共著 2013年 6月 『法と言語』 No.1 平成21年から23年にかけて行った科研費プロジェクトである法廷での用語・表現対訳集作成に関わるユーザー評価をまとめたもの。作成した対訳集を80名の通訳人、法律家などに配布し、アンケートによる評価を集計し、コメントを分析した。その結果、大多数のユーザーから高い評価を得られたが、今後の課題についても、有益な示唆が得られた。pp.39-58, 共著:水野真木子、中村幸子
医療通訳者の異文化仲介者としての役割について 単著 2013年 9月 金城学院論集社会科学編 第10巻第1号 多言語の医療通訳者へのアンケートをもとに、医療の現場でどのような文化差に起因する問題が起こっているのかを調査し、通訳者たちが異文化仲介者としての自らの役割についてどのような意識を持っているのかについて、言語別、国籍別、経験回数別に分析した結果をまとめたもの。pp.1-15
反対尋問で法律家が多用する終助詞「~ね」の英語通訳について 単著 2014年11月 『法と言語』第2号 日本の裁判の反対尋問において法律家が多用する「~ね」という終助詞を取り上げ、法律家へのアンケートやインタビューを通してその意図を明らかにした。そして、それが英語に訳される際にどのような現象が生じるかについて、通訳コースの学部生や大学院生を被験者として行った実験にもとづいて考察した。(掲載予定)
愛知県犬山市のコミュニティ通訳者要請および派遣のためのシステム構築について 単著 2015年 3月 金城学院大学論集社会科学編第11巻第2号 筆者が立ち上げに関わった犬山市のコミュニティ通訳者要請・派遣システムについて、その概要を紹介したもの。養成講座と認定試験の詳細、受験者に対して行ったアンケート調査に基づく、試験や通訳業務についての意識などを中心とする。pp72-79
法廷での尋問の際に使用される二重否定疑問文と通訳の問題 単著 2016年 3月 金城学院大学論集社会科学編 第12巻第2号 法廷で法律家が尋問・質問の際に二重否定疑問文をよく使用するが、これは反対尋問時の誘導尋問のひとつのパターンである。しかし、通訳が付いた場合、二重否定文は非常に混乱を招く。本稿では、通訳コースの学生を対象にした通訳実験の結果を踏まえ、法廷での二重否定文は、通訳を介すると、法律家の思惑通りの効果を上げないこと、そして、状況によっては、全く反対の意味が伝わってしまうことを論じている。pp.1-6
尋問で法律家が用いる言語表現と法廷通訳の問題―回りくどい言い回しと多義的な問いを中心に― 共著 2016年 9月 『法と言語』第3号 法廷での尋問や質問に法律家が頻繁に使用する「・・・ことがある」という表現と、「様子はどう」などの多義的な表現を取り上げ、法律家とのディスカッションを通して、そのような表現を使用する意図や意味について検討するとともに、英語と中国語の通訳者を対象にした実験結果から、それぞれの言語の通訳が直面する問題について言語学的に分析したもの。共著:水野真木子・寺田有美子・ 馬小菲 pp.61-80
Attendee perception of community interpreter training courses in Japan: Professionalization, qualities, and motivations 単著 2017年 FITWorld Conference 2017 Proceedings FIT(世界翻訳者連盟)の世界学術大会(ブリスベン)で発表した内容に基づいて執筆した大会プロシーディングズのための論文。FITのホームページおよびAUSIT(オーストラリア翻訳者通訳者全国協会のホームページ)に掲載確定。日本各地でコミュニティ通訳者養成の動きが盛んで、私自身、コーディネーターや講師として多くの講座に関わってきている。それらの受講者に対し、コミュニティ通訳者はプロかボランティアか、通訳者になりたい動機、通訳者の重要な資質についてのアンケートを行ったが、その結果をまとめ、考察を加えた内容。
INTERPRETING IN CRIMINAL CASES IN JAPAN: PAST, PRESENT, AND FUTURE PROSPECTS 単著 2019年 1月 Comparative Legilinguistics International Journal for Legal Communication Vol. 36 日本の司法通訳の制度や質の問題を歴史的観点から論じた論文。古代において百済、新羅、および渤海などとの交流において生じた様々な問題解決に対する通訳の役割、江戸時代の長崎通詞や函館英語通詞と外国人の取調べに関わる問題などから、現代の司法制度の改革に伴い変化した通訳の質への認識などにいたるまで、時代ごとの事例を紹介しながら歴史を通じて司法通訳の抱える問題について詳述している。 pp.25-46
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学会発表

題目/演目名等 発表年月 発表学会名等 概要
「ListeningにおけるSemantic Pictureの形成…通訳者トレーニングに用いられるRetentionの効用」 1995年 6月 JACET関西支部春期大会 大学の通訳関連の授業で用いるメソッドの一つであるretentionが、リスニングにおいて学生のメッセージ把握能力にどのような効果を及ぼすかを、データに基づいて発表したもの。いわゆるsemantic picture(意味の映像)と言われるものを、retentionの練習の際にどのように認識させるかが、中心テーマ。四年制大学、短期大学、通訳専門学校の比較も行った。
「日本における外国人の人権と言葉の壁」 1995年10月 立命館大学人文科学研究所・被害法理学研究会(立命館大学) 日本で裁判を受ける外国人は様々な問題に直面している。通訳人の能力をはかるシステムの欠如、通訳人の立場の中立性や職業倫理に対する認識の薄さが公平な裁判を妨げている現状についてなど、具体的なケースに触れながら、刑事訴訟制度および言語コミュニケーションの観点からその問題点を紹介し、将来の展望に関する考察を述べたもの。
「異文化通訳の理論と実践」 2002年 6月 日本コミュニケーション学会第32回年次大会(英知大学) 異文化という切り口から、通訳を介した際のコミュニケーションの問題を、3つの異なる立場から論じたパネルディスカッション。まず、言語学の専門家が言語学的観点からこの問題について述べ、それを受けて、警察通訳の現場および法廷通訳に関する問題をそれぞれ発表した。本人担当部分:法廷通訳におけるコミュニケーション上の諸問題 共同発表者:鍵村和子、松田雄治、水野真木子
「オーストラリアの通訳・翻訳事情 コミュニティー通訳と認定制度を中心」 2003年 3月 日本通訳学会関西支部第2回例会 法務省の委託調査でオーストラリアに行った際に現地でのコミュニティー通訳の実情とその認定制度について、様々な情報を入手した。それをまとめて発表したもの。会議通訳中心の日本社会と、医療や司法、行政サービス、不動産取引など、英語を話さない人たちの日常生活を支えるコミュニティー通訳・翻訳の制度が発達しているオーストラリアを比較した。
「司法通訳制度国際比較研究:ヨーロッパとオーストラリアを中心に」 2003年 9月 日本通訳学会第4回年次大会 2003年9月 法務省の委託調査で、ドイツ、フランスおよびオーストラリアの司法通訳の制度について現地で比較調査を行ったが、そこで得られた情報をまとめて発表したもの。EUという枠内でさまざまな制度を作り出しているヨーロッパ諸国と、オーストラリアの実情を比較検討した。
「諸外国の医療通訳制度」 2005年 1月 滋賀国際医療研究会第10回記念大会 医療通訳は司法通訳と並んでコミュニティー通訳の重要分野であるが、日本ではやっとその存在に注意が向けられるようになってきた。法務省の委託調査により得られた、多くの国のコミュニティー通訳事情に関する情報を、日本の国際医療に携わる医療提供者たちの研究会で紹介した。特にオーストラリアの認定制度に焦点を当てた。
「刑事手続きの言語使用の特徴について…司法通訳の視点から判決文を中心に」 2005年 6月 日本コミュニケーション学会第35回年次大会 法律言語は、一般人にとって理解が難しい特殊な表現や言い回しが多用されているという特徴を持つ。本発表では、法律文書の特徴と法律用語平易化の動きについて述べるとともに、裁判における判決文の構造と、使用されている言葉の持つ「法的意図」「法的効果」「法的意味」について述べた。そして、司法通訳者がそのような点で等価なプロダクトが提供できるかどうか、その可能性に焦点を当てて論じた。
「医療通訳をめぐる日本の現状と今後の展望」 2005年 7月 日本医学英語教育学会第8回総会 現在の日本での医療通訳について、1つの病院の例を取り上げて、その言語別の需要やコミュニケーション問題の特徴について述べると共に、医療通訳研修のありかたについても、1つの団体の研修モデルを紹介した。本人担当部分:日本における言葉の通じない外国人の増加の現状と「言葉の壁」の問題について 共同発表者:水野真木子、伊藤守、西野かおる
「米国医療通訳倫理規の内容と理念」 2005年 7月 滋賀国際医療研究会第11回 医療通訳者の役割について意識が高まっているが、通訳者が守るべき倫理については、日本ではまだ整備されていない。本発表では、日本の国際医療に携わる医療提供者たちに、全米医療通訳評議会の倫理規定の内容と根底にある理念について解説し、日本での今後の倫理規定作成に向けての指針を示した。
「ニュージーランドのコミュニティー通訳事情」 2006年 6月 日本通訳学会第19回例会 ニュージーランドがオーストラリアの隣国で、さまざまな点でオーストラリアの影響を受けている。今回、ニュージーランドで、コミュニティー通訳の制度に関して通訳関連の組織、団体の関係者に対して聞き取り調査を行ったが、その結果に基づき、通訳者派遣のシステムや養成、認定のあり方、オーストラリアの認定制度との関わりなどについて報告した。
「医療や介護の現場での通訳・翻訳プロダクトと現実の表現とのギャップ」 2006年11月 日本コミュニケーション学会 2006年度関西支部総会 日本英語医療通訳協会が行った医療や介護の現場での表現の日英対訳について、日本人翻訳者が訳したプロダクトと実際に英語圏の現場で使われている表現との間に大きなギャップがあった。そのような日本人特有の不自然な訳出例をいくつか取り上げ、どのような割合でそういう訳出が出現するのか、そして、特徴的な傾向とはどのようなものなのかを分析した。
The Challenges Facing the Quality Control of Legal Interpretation in Japan---- Focusing on the Nick Baker Case 2007年 4月 Critical Link Conference 5 4/11-15 Critical Link Conference とは、3年に1度開催されるコミュニティー通訳世界大会であるが、今回オーストラリア、シドニーで開催された。司法通訳の正確性が問題となったイギリス人のニック・ベイカー氏を被告人とする事件で、弁護人からの依頼で通訳の正確性に関する鑑定書を作成したが、その内容について分析し、法廷でコミュニケーション上どのような問題が起こったかを紹介した。また、取り調べ段階で音響録音しないなどの、日本特有の刑事手続きにおける問題点についても述べた。
Community Interpreting in Japan 2008年 8月 FITWorld Conference FIT(世界翻訳者連合)は3年に一度世界大会を開催するが、今回上海で行われた。 日本通訳学会の理事会がパネルとして1人20分ずつの発表枠で日本の通訳事情について報告したが、その中で「日本におけるコミュニティ通訳」というタイトルで発表した。特に、司法と医療分野を取り上げ、これまでの動きと現在の問題点、今後の展望について論じた。
医療通訳者の介在が及ぼすDoctor-Patient Relationshipへの影響について 2008年 9月 日本通訳翻訳学会 第9回年次大会 患者と医療提供者との関係が良好であれば治療もうまくいくことは、過去の研究から明らかである。ここに通訳者が介在した場合、その関係にはどのような影響を及ぶのかについて、吹田市認定の医療通訳士の現場報告とアンケートへの回答から分析した結果を発表した。
法廷における語彙選択に関する言語学的問題と法的意味 2009年 3月 日本通訳翻訳学会コミュニティー通訳分科会・通訳教育分科会合同例会 日本通訳翻訳学会の法廷言語分析チームが行った第2回模擬法廷から得られたデータに基づき、通訳者の語彙選択が裁判員に与える影響について、言語学的に分析・考察したもの。コーパスをツールに、共起語のデータをもとに分析し、それを法的文脈での意味と対比した。共著者:中村幸子、水野真木子
司法にとって言語とは何か 2009年 5月 法と言語学会設立総会設立記念パネルディスカッション 法と言語学会設立総会での法律家と言語学者による設立記念パネルディスカッションにおいて、言語学者の立場で司法通訳の言語分析という研究がいかに重要であるかを論じた。
医療通訳者の異文化仲介者としての役割について 2009年 6月 日本コミュニケーション学会 第39回年次大会 日本で働く各言語(英語・中国語・韓国朝鮮語・ポルトガル語・スペイン語)の医療通訳者を対象とするアンケート調査の結果に基づき、医療通訳者の役割意識に関して、特に異文化仲介者の役割を中心に、統計的に分析したものと、それに対する考察について発表した。
通訳付き裁判員模擬法廷の分析 2009年 6月 第1回法と言語 学会定例研究会 日本通訳翻訳学会の法廷言語分析チームが行った模擬法廷について、その第1回目と第2回目から得られたデータからどのような結論を導くことができるかについて、その概略を発表した。共著者:中村幸子、水野真木子
Mock trial and interpreters’ choices of lexis----Issues involving lexicalization and relexicalization of the crime 2009年 7月 Corpus Linguistics 2009 日本通訳翻訳学会の法廷言語分析チームが行ってきた模擬法廷のうち第2回目のものを取り上げ、いくつかのキーワードについて通訳者の訳語とその及ぼす影響について分析した。コーパス言語学的アプローチを中心に考察した。共著者:中村幸子、水野真木子
“Intercultural mediation by healthcare interpreters and its impact on provider-patient relationship in Japan" 2009年 7月 IATIS 3rd conference 日本で働く各言語(英語・中国語・韓国朝鮮語・ポルトガル語・スペイン語)の医療通訳者を対象とするアンケート調査の結果に基づき、医療通訳者の役割意識に関して、特に異文化仲介者の役割を中心に、統計的に分析したものと、それに対する考察について発表した。さらに、医療の現場で重要だとされる医療提供者と患者との間のラポール構築に関して、通訳がどのような役割を果たしているかについても論じた。
模擬法廷DVDによる実験およびディスカッション 2009年 9月 日本通訳翻訳学会 第10回年次大会 あらかじめ作成しておいたDVDを上映し、参加者から、被告人質問の各場面で異なる通訳バージョンに対しての印象についてのデータを取った。それとともに、これまでの法廷実験についての研究報告を行った。共同研究者:水野真木子、中村幸子、浅野輝子、吉田理加
「国際平和とコミュニケーション・・・司法通訳の立場から」 2009年11月 日本コミュニケーション学会2009年度関西支部シンポジウム 日本では裁判員裁判の導入にともない、裁判で一般市民が主体となることで、そこでの言語使用の在り方も変化してきた。法廷で通訳がついた場合、その訳し方が及ぼす影響についても検証する必要が増してきている。本発表では、裁判員制度の意義とそれによてもたらされる変化についての法律家の立場からの解説と、通訳言語研究者からの法廷通訳の訳し方に関する実験結果の紹介をおこなった。 共著者:水野真木子、渡辺修
「外国人刑事裁判における異文化問題と通訳」 2009年11月 国際人権法学会 第21回大会 裁判で外国人が被告人になった場合の通訳をつける権利について、国際人権規約等に基づいて述べ、人権保護の観点から正確な通訳の必要性を強調した。その際、模擬法廷を使用してのデータ分析を中心とする最近の研究動向とその成果についても触れ、この分野の研究の将来的な展望についても論じた。また、異文化に基づく問題について、異文化抗弁の概念を中心に述べた。
「コミュニティー通訳の現状と課題」招待講演 2010年 1月 国際カンファレンス「翻訳学の行方」立命館大学先端総合学術研究科 日本における「コミュニティー通訳の現状について、その特徴や意義、通訳者の役割や資質などに関して述べるとともに、現在の問題点や諸外国との違うなどについても論じた。翻訳学というカテゴリーの中でのコミュニティー通訳研究のあり方についても触れた。
「法廷通訳のデリバリーが裁判員の心証形成に与える影響について」 2010年 3月 日本通訳翻訳学会関西支部第23回例会 同じ被告人の発言について、3つの異なる通訳バージョン(丁寧、ぶっきらぼう、言い淀みが多い)を録画し、模擬裁判員に見立てた被験者にDVDを見せ、印象について答えてもらうアンケート調査を行った。その結果、言い淀みの多いバージョンの評価が最も低かった。本発表では、この実験の統計的分析を紹介するとともに、法廷通訳人の「フィラー」や「言い直し」について、その意味や疲労との関連などを分析し、「言い淀み」の与える影響について考察した。共著者:水野真木子、中村幸子
'Assessment of Interpretation and Defendant Ethnicity Effects on Judgmental Bias in Japanese Courtrooms' 2010年 6月 日本コミュニケーション学会第40回記念年次大会 法廷での同じ外国人被告人の証言に対して、犯罪を想起させる訳語を多用する通訳とそうでない通訳の2パターンを用意し、4つの人種のトーキング・アバターと組み合わせ、オンラインで学生約500人にアンケートに答えてもらった。アトランダムに示される通訳バージョンと人種の組み合わせで、被告人の人格や犯罪の重大性に対する評価が変わるかを分析し、その結果を発表した。共著者:Adam Acar Kitaoka、中村幸子、水野真木子
「日本における法廷通訳教育」 2010年 6月 2010年梨花女子大学 国際学術大会 『文字と言葉の饗宴』 韓国では梨花女子大などを中心に、大学での通訳教育が進んでいるが、それは会議通訳に限定されており、法廷通訳の養成や質の管理については、日本よりも遅れている。本学術大会では、外国人研究者として招へいを受け、日本の法廷通訳をめぐる状況と、その訓練について、現状と課題を紹介した。
「法廷通訳の正確性と鑑定について」パネル発表 2010年 6月 「裁判員裁判における言語使用と判断への影響の学融的研究」公開シンポジウム 第1審の通訳が問題になって控訴された「ベニース事件」の鑑定人として、この事件における通訳の正確性についての分析結果の発表を行うとともに、通訳に関する言語鑑定の意義について述べた。
「裁判員時代の法廷コミュニケーション-司法通訳の観点から-」 2010年 6月 日本コミュニケーション学会第40回記念年次大会 裁判員時代を迎え、法曹主義から市民主義へという変化の中で、業界用語から日常用語で、書き言葉から話し言葉へと、法廷でのコミュニケーションのあり方が変わってきた。そんな中で、質の高い法廷通訳への要請も高まってきた。法廷通訳の正確性については、今後科学的に実証できるよう、研究を重ねていく必要がある。本発表では、最近の研究成果を基に、裁判員裁判の法廷通訳をめぐる様々な問題について述べた。
'The Impact of Interpreter Speech Styles on Lay Judge Impressions of the Witness' 2010年 7月 Critical Lin 6 Conference コミュニティー通訳の国際学会である Critical Link 6 において、法廷通訳の言語分析の研究成果について発表した。同じ証言に対しての丁寧な訳し方、ぶっきらぼうな訳し方、言い淀みの多い訳し方で、裁判員の被告人や証人に対する印象が変わるかどうかについて行った実験結果の統計学的分析。共著者:水野真木子、中村幸子
’New Challenges for Court Interpreters and the Issue of the Quality Control’ 2010年 7月 Critical Link 6 Conference (Panel) 裁判員制度導入後、日本の法廷通訳人たちにとって、その環境がどう変化したのか、通訳の正確性への要請が高まる中で、どのように質の管理が行われているのかというテーマで、日本の現状を課題について述べた。、「日本の法廷通訳を取り巻く新しい傾向」という全体テーマのもと、他の共同研究者たちとのパネルという形で発表を行った。
「法廷証言における日本語独特の表現とその英訳の等価性の問題」 2010年11月 日本コミュニケーション学会(CAJ)関西支部2010年度支部大会 最高裁の裁判員裁判プロモーションビデオ『評議』に出てくる日本的表現を日本人通訳者がどのように通訳するか、そして、それらの表現がネイティブ・スピーカーの英語表現とどのようにズレているのかを分析し、法廷での原発言と通訳バージョンとの等価性の問題について論じた。
「要通訳裁判での訳出における異文化問題と裁判員への影響について」 2011年 7月 日本国際文化学会創立10周年記念特別全国大会 法廷通訳を介する裁判でのコミュニケーションの問題を、文化的差異というテーマのもとに、人の常識のぶつかり合いや、文化に特有な表現の訳出という観点から論じた。模擬裁判人を使っての実験から得られたデータの紹介も行った。
Interpreting Errors in the "Bernice Case" and Their Impact on Lay Judges 2011年 8月 International Federation of Translators (FIT) World Conference XLX 筆者が控訴審の鑑定人として第一審の通訳の正確性を分析した「ベニース事件」について、通訳のエラーを分析した内容を発表した。明白な語訳、訳し落とし、過度の言い淀み、原発言からの語用論的変更の分析の主項目とした。
Past development of research on court interpreting in Japan 2011年 9月 日本法と言語学会プロジェクト法廷通訳言語分析研究ワークショップ オーストラリアのニューサウスウェールズ大学教授のサンドラ・ヘイル氏を招き、日本とオーストラリアの法廷通訳言語分析の研究についての学会ワークショップ。1980年代から現在に至るまでの日本の法廷通訳研究の歴史と、現在の主な傾向と課題について論じた。
「コミュニティ通訳者の文化仲介者としての役割」 2012年 6月 日本国際文化学会第11回全国大会 共通論題「日本の国際関係における通訳翻訳コミュニケーションの文化性:異文化コミュニケーションの視点から」のもと、コミュニティ通訳者の代表格である医療通訳者の遭遇する異文化問題について、日本で稼働する通訳者を対象に行ったアンケート調査に基づいて発表した。通訳者たちが現実にどのような異文化問題に直面し、自らの文化仲介者としての役割についてそのような意識を持っており、何を問題点と考えているかという点を中心に論じた。モデレーター:鳥飼玖美子 パネル発表者:水野真木子、中村幸子、坪井睦子、斎藤美野、河原清志
Lay Participation in Criminal Procedures and its Implications to Court Interpreting in Japan 2012年 7月 2012 IATIS Conference (International Association For Translation and Intercultural Studies) 2009年に日本で裁判員制度が導入されて以降、要通訳裁判が直面してきた問題点について、具体的ケースを紹介しながら論じ、さらに、通訳の言葉の選択が裁判員の印象形成に与える影響について、科研費プロジェクトとして2011年に行った法廷実験の結果を紹介した。通訳人が被告人の証言を訳出する際に選択使用した言葉が、被告人の正当防衛の度合いや反省の度合いに関する裁判員の印象や評価に影響を及ぼしていることを、データに基づいて論じた。
Community Interpreting and Language Issues in Refugee Examination in Japan 2012年 8月 4th Asia Pacific Consultation on Refugee Rights ワークショップでの発表であったが、テーマがCommunity Interpreter Training(コミュニティー通訳者教育)ということで、本発表はコミュニティー通訳の特徴や意義、通訳者の役割や倫理などについて論じるとともに、コミュニティー通訳の1つである難民関連の通訳が抱える問題について、日本の現状を紹介し、今後のあるべき姿について述べた。Moderator: Emma Daee Kim Speakers: Mizuno Makiko, Jieun Lee, Jeanie Kim
法廷通訳人の語彙選択が 模擬裁判員に与える影響についての実験結果に対する考察 2012年12月 法と言語学会 第4回年次大会 科研費基盤(C)のプロジェクトとして行った法廷実験の結果を分析したもの。法廷通訳人の訳語選択の異なる2つの動画を別々の模擬裁判員たちに見せ、その印象にどのような影響をが及ぼされたかを、犯罪を想起される表現とそうでない表現、謝罪の言葉が自然に伝わる表現とそうでない表現について、アンケートをもとに分析した。通訳人の言葉がどのように模擬裁判員たちの記憶に残るかについても、追加実験をもとに考察した。共著者:中村幸子、水野真木子、河原清志
日本における難民審査の通訳の現状と問題点 2013年 3月 2012年度 第11回CAJ関西支部大会 日本における難民審査の場での通訳に関する現状と問題点、他国の取り組みなどについて発表した。内容は、難民審査の参与員、難民認定の裁判を多く手掛けている弁護士、難民支援協会のスタッフなどからの聞き取り調査と、2012年にソウルで開催された難民に関する国際会議で得た情報などに基づいている。
外国人の裁判における 異文化問題と通訳人の役割 2013年 7月 日本国際文化学会第12回全国大会 共通論題「グローバル社会における異文化調整と通訳翻訳」のもとで行ったパネル発表。内容は、法廷通訳人の異文化調整の是非について、いくつかのポイントから論じたもの。司会:鳥飼玖美子、発表者:水野真木子、内藤稔、山 本 一 晴、坪井睦子、中村幸子
Linguistic studies of interpreters’ renditions and their possible contribution to the quality control of community interpreting in Japan 2013年 8月 The 25th Anniversary Conference of the Nordic Association of Japanese and Korean Studies 日本の外国人事件の法廷において、通訳人の訳し方が裁判員にどのような影響を与えるかについて、近年行ってきた言語学的研究の成果に基づいて報告したもの。特に、通訳人の訳語選択に焦点を当て、犯罪を想起させる訳語を多用したケースでは裁判員の量刑判断に影響が出たことや、文化特有の表現を使用することで裁判員の心証に影響が生じたことなどについて論じた。
司法通訳の養成と大学の役割 2013年 9月 大阪大学大学院法学研究科高度法情報発信研究プロジェクト主催国際シンポジウム 多文化共生時代の法と言語-大学に何ができるか- 平成22から25年にかけて行われた科研費プロジェクトの総まとめとして行われたシンポジウムでの発表。「高度法情報発信」というテーマのもとで、司法通訳人の役割に焦点を当て、正確な通訳のできる人材を養成するに際し、大学がどのように貢献できるかについて、これまでの研究成果に基づいて報告した。
ISO(国際標準化機構)による通訳翻訳の規格化の動き 2014年 3月 大阪大学 国際医療シンポジウム 日本の医療の国際化が進む中、医療通訳者の養成制度や認証制度導入により、その質の維持、向上が求められている。国際的な動きとしては、ISO(国際標準化機構)が医療通訳を含むコミュニティ通訳の国際基準の設定を進めている。本発表では、ISOの国内委員としての立場から、国際標準化の動きについて報告するとともに、今後、医療通訳者の認証のために日本の大学に何が出来るかを示唆した。
Impact of court interpreting on lawyers’ linguistic strategies for witness examination in Japanese courts 2014年 8月 AILA(国際応用言語学会)World Congress 2014 ブリスベンで開催された学会での発表。法廷での証人尋問や被告人質問の際、検察官や弁護人は自分の側に有利になるよう、様々な言語上の戦術を用いる。しかし、過去の研究から、そのような法律家の尋問のスタイルは法廷通訳を通すことで変化し、それによって尋問の効果においても変化が生じることが明らかになっている。本発表では、日本の裁判の反対尋問において法律家が多用する「~ね」という終助詞と二重否定疑問文を取り上げ、法律家がそれを使用する意図と、それが英語に訳される際にどのような現象が生じるかについて、通訳コースの学部生や大学院生を被験者として行った実験にもとづいて論じた。共著者:水野真木子・寺田有美子
Strategies of Sign Language Court Interpreters and Lawyers in Assisting the Hearing-impaired to Understand Legal Concepts in Court Cases 2014年 8月 FIT(国際翻訳者連盟) XXth World Congress ベルリンで開催された学会での発表。裁判手続きで非常に重要な黙秘権告知が、手話通訳を通じてどの程度可能であるかについて、手話通訳士数十名を対象とする実験から得られたデータに基づき検証したもの。黙秘権の重要な構成要素である「有利不利を問わず証拠として用いられることがあります」という部分を伝えることが非常に困難であることがわかった。共著者:水野真木子・渡辺ぎしゅう
司法通訳ウェブ教材開発とその学習効果について 2014年 9月 日本通訳翻訳学界第15回年次大会 科研費基盤(A)(平成22年度~25年度)プロジェクトのサブ・テーマの一つが司法通訳であり、通訳者の養成に関する研究もその一部である。この一環として、英語・中国語・ポルトガル語・ロシア語について、基礎的なトレーニングのためのマルチメディア教材を作成した。大学学部生のロシア語初級学習者と通訳コースに所属する日本とオーストラリアの大学院生にこの教材を使用してもらい、アンケート等の形で教材を評価してもらった。本発表では、このウェブ教材を紹介するとともに、学部生と院生による評価をもとに、この教材の学習効果や改善点について論じた。共著者:水野真木子・加藤純子
Impact of Court Interpreting on Linguistics Strategies of Questioning Attorneys in Witness Examinations 2015年 6月 The 10th conference on Translation, Interpreting and Comparative Legalinguistics ポーランドのアダム・ミツキエヴィッチ大学で開催された法と言語に関する学会で研究発表したもの。平成24年度から26年度にかけて行っている科研費プロジェクト「法廷での法律家の言語使用と通訳由来の言語的変容およびその影響についての研究」で、法律家と通訳者とのコラボを通して検証している法廷での尋問表現の通訳による変容について、それまでの研究成果を紹介した。
主尋問における多義的な質問表現と法廷通訳の問題 2015年12月 法と言語学会2015年度年次大会 法廷での尋問や質問の際、主尋問において法律家が頻繁に使用する「どういう」「様子はどう」「変わったこと」という表現を取り上げ、法律家とのディスカッションを通して、そのような表現を使用する意図や意味について検討するとともに、英語と中国語の通訳者を対象にした実験結果から、それぞれの言語の通訳がそのような表現を訳す際に直面する問題について言語学的に分析したもの。共著:水野真木子・寺田有美子・馬小菲
Guidelines for questioning of lawyers in an interpreter-mediated court 2016年 6月 Critical Link 8 (コミュニティ通訳国際学会) 科研費プロジェクト(2014-2016)である「法廷での法律家の言語使用と通訳由来の言語的変容およびその影響についての研究」の最終目的は法律家のための法廷尋問ガイドブックを作成することである。今年は研究期間の最終年度であり、そのコンテンツがほぼ出揃っている。本発表では、そのガイドブック作成過程での法律家との共同研究や、通訳コースの学生を対象にした通訳実験の結果を踏まえ、法律家が法廷で尋問、質問する際に、通訳を介するとどのような問題が生じるかについて論じると共に、ガイドブックのコンテンツの紹介も行った。
コミュニティ通訳講座受講者の意識について ーアンケート調査結果よりー 2016年 9月 日本通訳翻訳学会第17回年次大会 2020年度の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本政府や各自治体が語学人材、特に通訳が出来る人材を養成しようと動いている。著者は各地で行われる「コミュニティ通訳講座」のコーディネートや講義を請け負ってきているが、、本発表では、それらの講座を受講する人たちを対象に行ったアンケート調査に基づき、以下の点について、その意識を分析した。1)コミュニティ通訳はボランティアであるべきか、プロであるべきか、2)コミュニティ通訳者に必要な資質とは何か、3)コミュニティ通訳者になりたい動機は何か。この分析には、地域、性別、年齢、日本語話者・非日本語話者の別などの要素も考慮されている。
Analysis of Past Judgments on Accuracy of Court Interpreting in Japan 2017年 2月 First International Conference on Legal Nad Healcare Interpreting 日本における外国人の関わる刑事裁判において、通訳の正確性について、法律家がどのように考えているか、過去40年ほどの判例に基づき、検証した。本発表は、7月にポルトで開催される法言語国際学会で発表予定の研究の中間報告的位置づけを持っており、特に通訳正確性に関する法律家のイデオロギーに焦点を当てている。
Court decisions on legal interpreting in Japan 2017年 7月 13th Biennial Conference of the International Association of Forensic Linguists 法廷通訳や取調べ通訳について、裁判官がどのようなイデオロギーを持ち、それが判決内容にどのように影響を及ぼしているかについて、日本の過去数十年にわたる判例を調べ、その文言を分析した。その結果、いくつかの特徴が見出されたが、裁判の公平性を損なう原因となっていると思われるケースも多いことがわかった。本発表では、日本の刑事裁判と通訳認容のシステムについて紹介するとともに、司法通訳に関するイデオロギーが裁判の結果に及ぼす影響とその問題点について論じた。共著者:中根育子、水野真木子
Attendee perception of community interpreter training courses in Japan: Professionalization, qualities, and motivations 2017年 8月 FIT World Conference 2017 3年に一度行われるFIT(世界翻訳者連盟)の世界学術大会がブリスベンで開催された。この大会において、日本のコミュニティ通訳養成講座受講者の意識についての調査結果を発表した。日本各地でコミュニティ通訳者養成の動きが盛んで、私自身、コーディネーターや講師として多くの講座に関わってきている。それらの受講者に対し、コミュニティ通訳者はプロかボランティアか、通訳者になりたい動機、通訳者の重要な資質についてのアンケートを行ったが、その結果をまとめ、考察を加えた内容を発表した。
近年の司法通訳研究における法律家との協働 2017年 9月 日本通訳翻訳学会2017年度年次大会プレカンファレンス 日本通訳翻訳学会の年次大会に先立つプレカンファレンスでの講義。司法通訳研究について過去20年以上を振り返るとともに、近年の法律家との研究上の協働について、過去に行った2つの科研費プロジェクトの成果に基づき報告した。また、日弁連が過去3年にわたって行っている司法通訳関連のシンポジウムや研修会についても詳解した。
司法面接の新展開―外国人を対象とした司法面接の取り組み― 2017年10月 第18回法と心理学会 国際化社会を迎え、日本で生活する外国人が増えているが、日本語が母語でない者(外国人)から事件や事故の際に事実を聞く方法については対応が遅れている。この問題に対し、日本語が母語でない者(外国人)を対象とした司法面接の開発というテーマの下、①日本語が母語でない対象者の供述の特性と背景、②司法通訳現場の問題点、③子どもの司法面接との相違点というサブ・テーマを立ててシンポジウム形式で議論を行った。司会・羽渕由子、話題提供:羽渕由子,ヤコブ・E・マルシャレンコ,上宮愛。指定討論:井上智義,水野真木子
Legal Interpreting in Japan: Past, Present, and Future Prospects 2018年 6月 13th Conference on Legilinguistics ポーランドのAdam Mickiewicz大学で開催された法言語学の国際学会のアジア会議日本部門で発表したもの。日本の歴史を通しての通訳の制度の変化や通訳の質の問題について、古代から司法改革後の現代に至るまで、時代ごとの要通訳事件の事例を紹介しながら、その問題点について論じた。
科研費プロジェクト「法廷での法律家の言語使用と通訳由来の言語的変容及びその影響についての研究」の成果に対する法律家からのフィードバックについて 2018年 6月 法と言語学会2018年度研究例会 科「法曹と研究者・研究機関の連携による司法通訳問題への取り組み」というタイトルのシンポジウムで、裁判員制度導入や捜査の可視化などの司法の現場での改革の波とともに、司法手続きにおける通訳の質の向上も、法曹三者の関心事になってきている現状での、法曹と研究者、研究機関との連携による様々な活動について議論した。モデレーターおよび発表者の一人として、科研費で作成した要通訳裁判で尋問や質問において法律家が注意すべきことに関する冊子について、その内容と、弁護士を中心とする法律実務家からの評価についてまとめたものを報告した。
Legal Interpreting in Japan: Past, Present and Future Prospects 2018年 7月 1st International Conference on Vietnamese, Japanese, Chinese and other Asian Languages, Literatures and Cultures ポーランド、ポズナンのアダム・ミツキエビッチ大学で開催された学会での発表。初めてのアジア大会の日本セッションということで、日本の司法通訳に関する比較的基本的な内容の発表を行った。日本の外交と外国人がらみの司法手続きについて、古代から、中世、近世、現代へと概観し、現代の日本の抱える問題と近年の新たな動きについて紹介し、将来の展望も示す内容である。
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翻訳

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
消費者法の国際化 共著 1996年 7月 日本評論者 海外諸国の消費者法の現状と日本の実情を明らかにし、日本社会の国際化に伴って、消費者法も海外の水準に達するものにするための指針を探ることを目的とする。PL(製造物責任)法が日本に導入されたことを受けた企画。海外と日本の専門家による論文を集めたものであり、外国人の論文の部分が翻訳となっている。全280ページ、本人担当部分:P13〜P50、編著者:長尾治助、中坊公平、堀田牧太郎、他、共訳者:水野真木子、平塚秀衛、若林三奈、中戸祐夫
移住と定住 共著 1998年 9月 同文館 国境を越えた人口移動という現象について、様々な観点から述べた論集。移民問題の現状と共生の可能性について、ヨーロッパと日本を比較分析し、将来を展望する内容。日本人の著者と外国人の著者が、それぞれの専門地域について移民の現状を論じたものであるが、外国人の論文の部分が翻訳となっている。全321ページ、本人担当部分:第8章マグレブー西欧間の国際人口移動(P213〜P241)編著者:アンソニー・フィールディング、佐藤誠、共訳者:佐藤誠、文京珠、水野真木子、山尾まゆ、石井由香
「結婚生活が長続きする10の秘訣」 共著 2005年 三修社 オハイオ大学のジュディ.C.ピアソン教授の”Lasting Love”の翻訳。アメリカ人を対象とした、対人コミュニケーション、家族コミュニケーションの研究書。結婚生活を長続きさせているカップルに対するインタビューが中心で、どのようにして長年うまくやっているのか、そのコミュニケーションの秘訣を分析、報告している。一般読者にも読みやすい文体と内容になっている。本人担当部分:第8章、第9章(P201〜P261)、共訳者:長尾素子(監訳)、村井章子、水野真木子 総訳者数 6名
「言語とパワー」 共著 2008年 3月 大阪教育図書 批判的言語分析の分野では著名な、ランカスター大学名誉教授のノーマン・フェアクロウの”Language and Power”の日本語訳。現代社会におけるパワー関係の維持と変化において言語がどのように機能するか、そして、これらのプロセスを明らかにする言語分析の方法、さらにどのようにすれば人々が、そのようなプロセスをより意識するようになり、それらに抵抗したり変化させたりできるようになるかについて、政治家のスピーチ、宣伝広告文など、様々な例を取り上げ、多様な角度から論じている。本人担当部分:8,9,10章、共訳者:貫井孝典(監訳)、吉村昭市、脇田博文、水野真木子
「法言語学入門 司法制度におけることば」 共著 2013年 4月 東京外国語大学出版会 法言語学の入門書ともいえるForensic Linguisticsを翻訳したもの。法と言語に関わる様々な局面について詳細に解説されており、司法の場で言葉がいかに大切であるかを知ることのできる文献である。全414頁 第2章71-124、第8章325-351担当、著者:ジョン・ギボンズ、共訳:中根育子(監訳)鶴田知佳子、水野真木子、中村幸子
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学術調査

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
法務省委託調査 司法通訳制度比較調査研究(ドイツ・フランス・オーストラリア) 共著 2001年11月 日本における外国人の関わる刑事手続きの増加とともに、司法通訳の問題が浮上し、その資格認定制度の必要性が認識されている。そんな動きの中で、法務省が海外の司法通訳制度の調査研究のプロジェクトに着手し、調査員を海外に派遣することになった。平成14年はドイツとフランス、15年はオーストラリアが選ばれ、現地での関係諸機関や個人に対する聞き取り調査を行い、レポートをまとめて法務省に提出した。 共同研究者:渡辺修、長尾ひろみ、水野真木子
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事典項目執筆

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
異文化コミュニケーション事典 共著 2013年 1月 春風社 文化とコミュニケーションに関わるさまざまな領域をカバーする事典の「法廷コミュニケーション」および「コミュニティ通訳」の項目を執筆した。編集代表:石井敏、久米昭元 全727項目、617ページ。
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招待講演

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
Recent linguistic and inter- cultural studies of community interpreting in Japan and their applicability in practice 単著 2013年 6月 Cross-Cultural Pragmatics at a Crossroads III (East Anglia大学) イギリスのノーウィッチで開催された翻訳に関わる国際学会で、「コミュニティ通訳」に関する基調講演を依頼された。内容は、日本のコミュニティ通訳の現状を紹介するとともに、近年の自分が行ってきた言語学的研究および異文化という側面からの研究について、その詳細と、実際の通訳業務における研究成果の応用可能性について論じたもの。
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講演

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
Legal Interpreting in Japan: Past, Present and Future 単著 2014年 4月 New South Wales大学 Interpreting & Translation Seminar New South Wales大学大学院の通訳翻訳コースの教員、スタッフ、学生を対象とするセミナーでの講演。日本の司法通訳について、法廷通訳の状況を中心に、過去の歩みと現状について紹介するとともに、近年の日本の法言語学的研究についても、データを紹介しながらその成果について述べた。
Legal Interpretation in Japan 単著 2014年 8月 ALC Occasional Seminar(メルボルン大学アジア法律センター) メルボルン大学のロースクールとアジア法律センター主催のセミナーで、日本の司法通訳制度について、過去30年の歩みと現状、今後の展望について講演を行なった。
刑事弁護活動における通訳人の役割と心構え 単著 2015年 2月 札幌弁護士会 札幌弁護士会国際室の依頼で、札幌弁護士会会員および札幌で稼動する司法通訳人を対象に、「刑事弁護活動における通訳人の役割と心構え』というテーマで講演を行った。
通訳スキルトレーニング 理論と実践 単著 2018年 6月 法務省刑事局平成30年度通訳人セミナー 法務省刑事局が主催する検察通訳人を対象としたセミナーで、の講演。全国の検察庁から選ばれた通訳人が参加し、通訳スキルについて学ぶことが目的である。
コミュニティ通訳の現状と課題~手話通訳士に期待するもの~ 単著 2018年11月 山梨県手話通訳士会設立10周年記念講演 山梨県手話通訳士会設立10周年記念総会で、「コミュニティ通訳の現状と課題~手話通訳士に期待するもの~」というタイトルで講演を行った。日本では手話通訳と外国語通訳は別部門として扱われているが、世界の認識では、手話通訳はコミュニティ通訳の大きな柱である。コミュニティ通訳のあるべき姿は、手話通訳者のそれと重なっており、そのような観点から自分の専門分野であるコミュニティ通訳の世界についての講義を行った。
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シンポジウム

著書名 単著、
共著の別
出版年月 発行所・発表雑誌等 概要
パネルディスカッション「法廷通訳の現状と課題」 共著 2014年 9月 法廷通訳シンポジウム 正しく伝わっていますか。あなたの尋問 日弁連主催のシンポジウムのパネルディスカッションにパネリストとして招聘された。法廷通訳の問題点について、長年この分野の研究に携わっている者としての立場で論じた。パネリスト:水野真木子、丁海玉(法廷通訳人)、岩瀬徹(元裁判官)、松島幸三(弁護士)、コーディネーター:児玉晃一(弁護士)
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